★この記事をまとめるとこんな感じ★
製作
1960年アメリカ映画
監督
アルフレッド・ヒッチコック
・裏窓
・めまい
・北北西に進路を取れ
あらすじ
1960年アメリカのアリゾナ州。
小さな不動産会社の経理のマリオンは、彼氏との結婚を夢見る。
しかし彼氏のバツイチのカリフォルニアに住んでいるサムは、お金に余裕がなく結婚に踏み切れなかった。
そんな時、マリオンの前の上客が現れ、彼は気前よく現金で4万ドルの大金で土地を購入、マリオンが銀行に持っていくことになるが、
マリオンは魔が差し、その金を持ってサムのもとへ向かってしまう。
道中、警察に不審がられたり、中古車屋さんでも怪しまれたりしたが、事件はどうやらそこまで大きなことになっていないようだった。
天気も崩れたのでモーテルに泊まったマリオンだが、
謎のモーテルの主のノーマに殺害されてしまう。
それを知ったモーテルの管理人でノーマの息子のノーマンは、マリオンの車もろとも近くの沼に沈めてしまう。
その後マリオンの行方を捜す妹のライラに雇われた探偵のアーボガストはノーマンの営みモーテルに現れ、
調査を始めるが、やはりノーマに殺害されてしまうのだった。
私立探偵からの連絡が途絶えたことをきっかけに妹のライラとマリオンの彼氏のサムは2人でノーマンの営むモーテルに向かう。
2007年7月自宅鑑賞(世界の映画オタクが選んだ史上最高の映画を見る編61)86
2019年1月24日自宅Blu-ray鑑賞 2019年9本目
2007年の時の感想
記事重複してたので統合。
正直言って始まって20分まではヒッチコックをバカにした。
有り得ないくらいうるさい音楽が鳴り響き対して面白くない女の人がひたすらビクビクしてる。
そもそも傑作と言われた映画なのに平凡な作品すぎて、
この映画がサイコなのか本気で疑って途中で止めて確認した。(笑)
編集はやたら多くて不快だし、
有り得ないくらい女性は演技が下手で、死ぬシーンはくだらないなぁと思った。
いや。
これ自体が罠だった。本編はこの時から始まるのだった。
物語は急激に加速し始めて、
先ほどのつまらなさがギャップを生み出してドンドン引き込まれていく。
白黒の映像が妙に陰鬱さを醸し出して、不快さが極限まで達して来た。
そして
あの不快で仕方なかった沼が、私立探偵が殺されるシーンから魅力的に見え始めた。
ヒッチコックは魔術師だった。
そしてホラー映画は最近何本も見てて対して怖くないなぁって思ったけど
この映画のあのシーンは真面目に怖かった。
すごかった。そしてラストシーンこの映画はどこまでも不快だった。
だが拍手がしたくなった。
本当に素晴らしい映画だ。
でも前半30分まじつまらなくて早送りしたくなっちゃったよ。(笑)
でも凄い映画でした。勉強になりました。
見直した感想
さてさて10年ぶりぐらいの鑑賞。
今回も前回の『グリーンマイル』に引き続き、IMDbのTOP250で2019年1月31日現在で、33位という伝説の映画。
監督はアルフレッド・ヒッチコック。
監督の映画は『めまい』『北北西に進路を取れ』ぐらいしか見たことない。。。。
今回の『サイコ』も過去に一度見たことあって。
今回は、イギリスの50周年のスチールブックを購入して鑑賞。
本当は5.1chに再調整されたバージョンを見てたのに、ステレオの設定をミスってずっと2ch。
多分前回の『グリーンマイル』も。。。
まぁそんなことはさておき、今回はさらっと感想を書きます。
沼に沈めるシーンの映像がすごく好き
困ったら家の前の沼に沈める沼系犯罪者のノーマンさん。
via GIPHY
埋めてる最中の表情と照明が素晴らしくて、前回見た時もすっごく印象的だなって思ったけど、今回も同様にそう思った。
あと最後のノーマンさんのコスプレがショッキングなのとそれなのに以外とあっさり捕まるのがなかなか。
根本的に弱い女性を惨殺するクソ野郎感ある。
最終盤が話を映画的にまとめるわけではなく、1人の男の真相を口で語るのは、今見ると残念だなと。すごい大胆なまとめ方。
でも真骨頂はその後のノーマンの表情なわけで、そんなに気にしないでいいのかもな。
監督の女性軽視ぷりが熱い
監督は女性に対して精神的にかなりコンプレックスがあるのは有名な話だけど、
今作でも女性がお金を横領する。
その女性が悲惨な目にあう。
母親を殺して成り代わる、そもそも母親がやばいやつ。
など女性に対してのコンプレックスを映画内に落とし込んでるなぁとなんだか感じる。
特に序盤の魔が差した女性への仕打ちというか、
4万ドルもクソもない、ただ綺麗だったから殺されたとか如何にも。
知らなかったがクソ続編が3本あった。
ヒッチコックの死後、ノーマン演じたアンソニー・パーキンス(アンドリュー・ガーフィールドに似ている)が監督主演を務めた続編を作り、
その後3も製作、さらにはテレビ映画になってしまったが4も製作。
ヒッチコック死後の製作というあたり、「ばれたら怒られる」とか色々あったのかな?と邪推してしまう。
もともは死体の部位をつかって女装をしたり家具をつくるおぞましい殺人鬼のエド・ゲインがモデルになった小説の映画化で、
かなりマイルドになったと思うが、終盤のノーマンの笑みはなかなかのトラウマ。
さらにはお化け屋敷で女装して包丁持って襲ってきたらやっぱりというか凄まじい怖さあるので、
本作が生み出したノーマンという精神障害殺人鬼の恐ろしさは、映画史に残るんだなと。
作品よりも顔つきと偉業が思い浮かぶヒッチコックの凄さよ。
イギリス出身のヒッチコックは26歳という若さで映画監督デビュー。
第二次世界大戦の前から映画を撮っているのだからすごい。
1902年の『月世界旅行』の時3歳だったわけだから、そう考えると映画そのものの発展と寄り添って生きてきた人なのかなと思うな。
1927年の『ジャズシンガー』での初のトーキー映画の誕生、1929年にヒッチコックも初のトーキー映画を監督。
当時はチャップリンの映画などのイメージが強くて、バスターキートンなどのスラップスティックコメディが主流だったのかな?
その中でもサスペンスを主流に監督していた模様。
1940年代になると戦争も終わり、ヒッチコックは渡米、ちょうどハリウッド黄金時代、スタジオ映画の時代がやってくる。
その中で多数の作品を監督し続け、1950年代のテレビの復旧とともに、映画以外にもテレビドラマを監修と、
完全に映画というか映像の発展にひたすら寄与し続けている印象。
しかもコメディよりも終始、ミステリー小説の映画化やサスペンス映画などのジャンルを絞った活躍。
だけどもそのせいかアカデミー賞などの文化的権威には全く見向きもされず。
まぁ製作の裏側では女優に手を出したりなどの悪い話も多かったようだし。
それでも70年代のハリウッドの終焉まで全盛期で活躍したヒッチコックの凄さは、映画作品よりもそのネームバリューを感じる。
現にみたことある映画3本しかない。。
色々と逸話は本やら映像作品になっているようで。。。
オープニングのテレビ感が熱い
全体的に音楽が特徴的な作品ですが、オープニングのタイトルやスタッフの名前が出てくるのが非常に素敵。
via GIPHY
現代でもテレビドラマからの映画化の『ミッション・インポッシブル』や『007』シリーズと同構成になっているが、
最近はめっきり少なくったね。
味があっていい。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 6/10
・映像のアプローチ 7.8/10
・映画の美術面 8/10
・キャラクターの魅力 8/10
・音楽 8.5/10
・上映時間と個人的趣味 6.5/10
70点
当時は主演の女性が中盤に殺されてしまうってのもネタバレ項目でショッキングなことだったんだよな。
まさか主役が途中でいなくなるなんて!って。
色あせているようで色あせてないようで色あせている映画。
特にヒッチコックの女性への価値観が現代なら#metooされちゃうね。
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