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○【71点】裏窓【解説 考察 :価値観のアップデートに埋もれる大衆娯楽作品】○

裏窓

製作

1954年アメリカ映画

美しきグレース・ケリー

監督

アルフレッド・ヒッチコック
サイコ
北北西に進路を取れ
・めまい
・ロープ

キャスト

ジェームズ・ステュアート
・或る殺人
・めまい
素晴らしき哉、人生!
・フィラデルフィア物語

グレース・ケリー
・ダイヤルMを廻せ!
・喝采
・泥棒成金
・真昼の決闘

あらすじ

1950年代夏アメリカ。
ニューヨークのチェルシーのマンションの一室。
冒険写真家の
L・B・ジェフリーズ(ジェームズ・ステュアート)は
事故で足を骨折し自宅から出ることができず、
部屋でも車椅子かベッドかに拘束されていた。
彼はこの暑さの中で裏窓を全開にし、
同じく窓を全開にする向かいのマンションの人々の
生活を覗き見て毎日過ごしていた。

向かいのマンションの住人のそれぞれの日常を
眺めて楽しむジェフだが、
彼の家には介護士のステラおばさん意外に、
恋人のリザ(グレース・ケリー)も訪れる。
リザはファッションデザイナーで社交的。
リザとジェフは歳が離れていたが、
リザはジェフと結婚を望んでいたが、
ジェフは典型的な出世欲の強く資本主義な
彼女とは冒険家のジェフとしては考え方が
違うためうまくいかないと思っており、
時折つれない態度を取っていた。

そんなある日いつものように外を眺めて
ウトウトしていたジェフは、
いつも喧嘩しているセールスマンと病気がちな妻が
再度喧嘩し、そして妻の姿が急に見えなくなり、
大雨の中大きな荷物を持ってどこかへいく
セールスマンに事件の匂いを感じはじめ、
介護士やリザを巻き込んで、
マンションの住人たちを執拗に監視を
始めるのだが。。
リザは無茶して潜入捜査を試みる。

2020年9月25日自宅Blu-ray鑑賞 2020年54本目



エアコンあったら成立しない

個人企画IMDbTOP250の映画を見る。
今回は『裏窓』
ヒッチコックの映画。
今回は2度目。
多分2010年代ぐらいに一度見た。

his
ここ3年ぐらいで映画の価値観が急速にアップデートしていて、ヒッチコック映画の是非を問われるのを感じる。

映画というよりは舞台芸術の至高

動けないおっさんが、
裏窓から見える隣のマンションの人間模様を
楽しむという無茶苦茶悪趣味な映画。
もちろん主人公は鼻持ちならぬ嫌なじじい。
しかしとびっきり美人な年下の彼女がいるが、
結婚願望はなし。
自身の才能に溺れた傲慢さか?
はたまた暇だったからか、
正面のマンションの人々の生活を見て楽しむのは、
根本的に市井の人を見下しているのだろうか?
その人間模様を嘲笑うように楽しむ、
ある種人間の滑稽さを如実に切り出したような、
作風は映画というよりは舞台のようなもの。

スタジオにマンションを建てて、
通りに人を歩かせる

his
窓が全開の住人という異常さはエアコンがない時代だからだよな。
現代だったらプライバシーの問題もあるし、成立しない題材。

via GIPHY

それか覗き見という人間の悪意に着目し、
覗く方法に終始したギミック映画になりそう。
今作も舞台の上で自由に生活させるキャラクター
という箱庭的作風でギミックを凝らした映画だけども。

ヒッチコックには珍しい女性を認める映画

his
グレース・ケリーの美しさに驚愕
現代的に言えばマーゴット・ロビーを
エレガントにしたようなブロンド美人っぷりが
輝かしくてびっくりした。
『サイコ』や『鳥』で女性を痛めつける
ヒッチコックとは思えなく彼女には優しい。
『ダイヤルMを廻せ!』でも配役している点もあって、
気に入っていたのかしら?
しかし彼女はモナコの皇族と結婚して引退という
すさまじい美貌ストーリーだ。

via GIPHY

そんな彼女は映画の終盤で大活躍。
じじいの傲慢な主人公も彼女を見直して、
最終的には彼女と結婚することを決める。
そんな女性の地位向上ありの珍しい作品。
なのだが、
根本的には男に媚を売る女性という姿ではある。
最初から結婚願望のある女性という設定は
古い価値観で見ていてしんどい。
どんなに綺麗な女性でも男性優位として
家に入れたいというのか。
それでも女性の自分らしさを爆発させる側面は
やっぱりよかったな。

via GIPHY

his
映像的には屋外セットよりもグレース・ケリーとの2ショットや介護士さん含めた3ショットの構図が抜群に素晴らしかった

ミスリードでもよかった。大衆性に溺れている

これは難しい話だと思うが、
映画の展開として思い込みの暴走か?
はたまた真実を追う迷惑探偵か?

後半にかけて孤立無援になる彼を救うのが、
恋人であるリザだったわけだが。

この辺りかなり大衆性を迎合したゆるい物語。
だからこそ女性に優しいというか
ヒッチコックにしては珍しいという感じ。

もっと『サイコ』のような
主人公の妄想による狂気、
ヒロインのミイラ取りがミイラ。
そのような悲劇的でダークな展開ならもっと
語り草になった気もするが。。。。

his
『ディスタービア』という映画あってだな。

安心して見られる映画として、
お茶の間でも見れる舞台装置としての巨大セットなど
日本人としてはドリフターズの8時だよ全員集合を
彷彿させてくれる。

hisSCORE

・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 6/10
・映像のアプローチ 7.8/10
・映画の美術面 9/10
・キャラクターの魅力 7/10
・音楽 7.5/10
・上映時間と個人的趣味 7/10

71点

流石に2回目でオチも知っていたので、
今回はそんなに楽しめず。
ヒッチコックの露骨なカメオ出演とか
ダンサーのオチとか笑ってしまう要素含めて、
映画的というよりはテレビ映画的な作品だった。

レンタル

通販

DVDファンタシウムでスチブ買おうとしたら
廃盤で欠品。
そしてイギリスからスチールブックを輸入したら、
まさかの『ワイルドスピード』送られてきて
びっくりした。
コロナの関係で返品できるか心配だったが、
無事できた。
結局日本のAmazonで販売されているもので購入。
日本の海外版Amazon以外と信用できる。

his0809
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