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◎ファミリー・ツリー 2012年度27本目◎

「威厳がなくたって良い。」

$『A Little his REDEMPTION.』映画オタクの映画批評~season Ⅶ~-ファミリー・ツリー
アメリカ2011年アメリカ制作アメリカ

監督
アレクサンダー・ペイン
(サイドウェイ)
出演
ジョージ・クルーニー
(オーシャンズ11、フィクサー、マイレージ、マイライフ、フロム・ダスク・ティル・ドーン)

映画真面目なあらすじ映画
マット・キング(ジョージ・クルーニー)は、ハワイのホノルルを拠点に活動する弁護士。
そしてマットは、親戚一同が先祖から継承したハワイ諸島のクワイ島を売るか売らないかを決める立場になっているのだった。マットはキング家の中で唯一真面目な定職についている。
マット以外の親戚は、島を売った資金で、今後の生計を立てようと企んでいるが、売る作業や決断はマットに任せっきりだ。
そんな中、マットの妻が、ボート事故で意識不明の重体になり、意識が戻らないままの状態、植物人間になってしまった。
そしてまた妻自身が、マットには内緒で、延命治療を拒んでおり、このままではいずれ彼女に死を与えなくてはならないのだった。
この一大事にマットは、今まで仕事一筋で家族との交流を怠けていた。ストレスで学校でも問題を起こした次女を引き取ったマットは、違う島にいる長女に母親の状態を調べるべく連れ戻すが、長女もマットに反抗的だった。
だがある日、長女はマットに一つの秘密を打ち合ける。それは妻は浮気をしており、マットと別れる気だったのだ。
いてもたってもいられないマットは、妻の親友に全ての真相を問いつめる。
中年のマットは今まさに人生の岐路に立たされていた、島売却問題や、妻の浮気相手を探すこと。
そして今まで向き合ったことの無かった家族と向き合う、今までにない時間を手に入れるのだった…。
2012年5月19日鑑賞
映画感想映画
機動戦士ガンダムuc5を観賞後、そのまま『ファミリー・ツリー』を見ることにした。
ゴールデン・グローブ賞でドラマ部門で作品賞そしてジョージ・クルーニーには主演男優賞をもたらした本作。
アカデミー賞でも脚色賞を受賞した。同作は原作小説の映画化作品なので、優れた脚本でも脚色賞になるわけです。
ジョージ・クルーニー自身は、監督の『サイドウェイ』で主演を切望したらしいのだけど、「ジョージ・クルーニーが主役になったら出したい雰囲気が出ない」とかで、逆に今作は大抜擢されたわけで、クルーニー自身も『マイレージ、マイライフ』に近い心境で、本作を快諾したのかもしれないね。まぁー彼自身監督業もこなしているし、アレクサンダー・ペイン監督との仕事というのが、自身の成長に繋がると感じたとも思えるよね。
そのせいか、特にハワイ人でもないはずのジョージ・クルーニーが、ハワイになりきって、ダンディズムの象徴だったようなフォルムを全面に崩し、眉毛ぼーぼー寝癖ぐにゃぐにゃ。
そしてサンダルで全力ダッシュ。更には、妻に浮気をされて浮気相手を探すというもう本当に踏んだり蹴ったりな役柄。そして父親として残された娘達と向き合うというわけよ。
まぁー正直言えば、本作にゴールデン・グローブ賞の作品賞を与えたアメリカ人はなんとも痛い人種だなぁーと実感した。
蓋を開ければ、本作は、アート系または文芸映画好きなら少しは味わったことあるような地味な人間ドラマ系の映画だった。一人の中年が苦しみながらも成長していくという、まじでどっかで見たことあるような内容。
しかしハワイという独特な舞台と独特な時間の流れ方を見事に描いている、そんな上質な地味で小規模な映画で、どっかで見たことあるような感じで、映画の評論家たちはこぞって絶賛してゴールデン・グローブ賞まで上げているんだから、結構愚かだよなぁー。
でもその地味でシンプルな映画であるにも関わらずすごくメジャー映画のような雰囲気が漂うのは、ジョージ・クルーニーが出演しているからかな。
まぁーでも評論家は嬉しかったんだと思うんだよ。湿っぽくなくてちょっとお気楽だし、重いけど軽いし。どっかの湿っぽいアート系映画とは、別物だぜ!まぁーアートだけどなぁ! しかも舞台をアメリカのハワイにしている点がやはり嬉しかったんだと思う。
アメリカの映画世界一!!を地でまだイケルのがハリウッド的にも嬉しかったんだよね。
まぁー辛口なこと言っても非の打ち所がないのも事実だったり。
映画自体は、正直奥深さもあって、思ったのだけど、主人公が破綻しなかったんだよね。こういう人間ドラマって基本主人公が終盤で爆発して、再生していくような映画が多いと思うんだけど、今作の主人公のマットは、自らは何も変えたりはせず、ただ耐えるスタイルだったんだよね。
それは正直惨めな姿であることは間違いない。ことだけど、それをおれは大人と解釈したんだよね。壊すとか無くすとかも簡単なことだと思うけど、自分の気持ちをおさえたり、何かを維持し続けて決壊させないことの難しさも同時に学びました。
そういうのが正直斬新で、見終わった後、感慨深い気持ちに徐々になっていて、手放しでオススメしたいあったかい映画だったと思う。
ラストシーンの毛布が母の遺品なのが印象的でした。
メモ得点メモ
8
それにしても公開が遅過ぎたな。上質な映画だったので早く見たかった。
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