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◎ ザ・レイド 2012年度95本目◎「見世物としての映画の醍醐味がぎゅと濃縮されている。」

「大量の犯罪者の住むアパートで行われるシラットの宴」

$『A Little his REDEMPTION.』映画オタクの映画批評~season Ⅶ~-ザ・レイド
インドネシア共和国2011年インドネシア映画インドネシア共和国

予告編

あらすじ ネタバレ有り
インドネシア。妊娠した妻を起こさぬように仕事に行くラマ。ラマは父親にあることを誓い、仕事に向かう。
ラマは、新米の警官だ。今日はジャカルタのスラム街にある犯罪者たちが間借りしているというアパートにガサ入れに行くのだ。このアパートの所有者はジャカルタの悪党の中では最大の有力者なのだ。
しかし十分に訓練されたラマたち20人の武装警官ことSWAT。先に潜入していた上官と合流した彼らは、一気にアパートを制圧していくのだが、上層でうっかり子供に見つかってしまい、アパートに住む悪人数百名が彼らの命を狙い襲ってきたのだった!!
2012年10月28日鑑賞
レポート
本当は見る予定じゃなかったけど見たのです。
本当は『アルゴ』もしくは『009』を見たかったのだが、新宿に行くと該当の回とその次の回が完売間近。『009』に至っては前日でオンラインで座席販売数を確認すると中央ブロックは既に完売状態。
とりあえず拠点を渋谷に移して、そういえば気になっていた『ザ・レイド』の混雑次第では鑑賞しようということで、行ってみると丁度いい空席具合だったので、鑑賞した。
てか新宿のピカデリーとバルト9の混雑は異常だ。渋谷は結構空いていたと思う。
パンフレットが300円
映画の存在自体は、結構前から知っていた。映画秘宝で特集する前から気にかけていた。なんせ正体不明の映画ながらメタスコアで70点以上の好成績を残しているのだから。
それが後日になってインドネシア映画であり、シレットという格闘技を駆使したアクション映画であることを公開間近になって知る。
そしてつまりそれは『マッハ』や『チョコレート・ファイター』などのガチ格闘技系の映画なんだなぁーと勝手に解釈。男の子である自分としては、確実に楽しめると想定。
しかし私の記事の画像に上げているが、このポスターは一体どういう意味なんだろうか?
見る前はそう思った。(日本版のポスターは少しださくて面白くないから使いませんでした。)
劇場に入って驚いたのは、パンフレットが300円という安さに驚いた。
結果的にそれがリツィートされていて嬉しかったが、そこから200円のパンフもあった!!という話しに展開されていて、うおお。と思った。(そして『009』のパンフは1000円だった。)
この映画配給した会社は偉いなぁーとまじまじ。タンクトップもあったよ。(笑)
しかしどちらも買わないという卑怯な手を使いました。すみません。
入ったら最後そこは、犯罪者の巣窟!!
この映画を見た人のほとんどが言っているから知っていると思うがこの映画85分ぐらいはアクション。最初の15分の薄味な(まさにインドネシア料理)エスタブリッシュショットが終わると、犯罪者たちが間借りしている最大の犯罪者が営むアパートに物語の舞台は移る。
そこに突入したら最後、この映画は一種のお化け屋敷型のホラー映画の如く、劇場内は犯罪者が無数に出てくるアクション映画にシフトする。まさしく米国のポスターはこのことを表していた。いや感動した。
ゆだれが止まらなくなったあなたは、まさしく男の子。
うっかり見つかってしまった特殊部隊の方々は、そこから恐怖の犯罪者ビックリハウスで、悲痛な死を迎えて行く。
どっかで聞いたことあるような展開だな。あー『ホットファズ』的な展開かな?実は老人みんな敵だった!!みたいな。
そして唯一残るのは、ラマという主人公なわけ。
彼のバックボーン。彼が強い理由とは、全く描かれていないのだが、彼は強い。なんせ映画の主人公なのだから。正義感も人一倍。
そんな主人公を愛さない理由はない。
武術というよりは喧嘩殺法の如きシラットを披露し、血みどろととても真似できない。むしろ実際に何人か殺しているのではないか?と思わせるアクションを披露してくれる。
主な武器がエルボーや膝だったのがとても印象的で、確実に相手を殺しに行っている。
また序盤では銃撃戦が多かったのに徐々に映画が進むと武器がナイフに代わり、最終的に素手を好むようになるという素晴らしく洗練された映画だ。(笑)
また敵側に最強の敵なるものも存在するのもたまらなくテンションが上がる。
世捨て人の如く、服装にこだわりもなく、あるのは戦いから得られる興奮、アドレナリンジャンキーな彼は、映画というエンターテインメントにこの上ない面白さを与えてくれる。
そんな彼が、戦いを正統に行おうと特殊部隊のリーダーを拘束して、武器を除外し素手でやり合うという展開は、まさに桃源郷の如き映画だ。
そんな彼は、その一瞬以上にきらめくのだからやばい。
やはりラスボスごとき最強の敵。
彼は主人公と一戦を交えることは極自然なことである。
だがその状況を観客の予想を超える展開が待っている。
それはあなたの目で確認して欲しい。
あんな展開、初めて見た。彼はまさしく化け物!!
映画的にも彼は主人公に敗北するのだが、その勝利の仕方が主人公は卑怯だった。
しかしそれじゃなくては勝てない程の化け物だった。CGが作った化け物よりも強い。
そして無口という最高のキャラクターがいた。
そんなこともあり、映画自体が典型的な中身のないアクション映画でしかないのだが、ある視点においては賞賛を与えるのにふさわしい。
若手の登竜門サンダンス映画祭ではある視点部門での上映をすることが出来る程優れているというわけだ。
またアクションコーディネートも面白い。
悪徳警官として大柄な白髪の白人のような奴がいるのだが、彼の攻撃方法が、付近にあるものを投げるまたはぶつけるという、喰らう側が可哀想な技の数々。すぐに拳銃を使うのもまたね。
それがハリウッド映画を風刺しているようで筆者はちょっと面白かった。
白人はすぐ拳銃使うけど、おれたちは素手を愛するんだぜ。
音楽の担当をリンキン・パークのメンバーがやっているのだが、個人的にそれは合わなかった。
アクションシーンをガンガンとテクノミュージックを流して彩ってくれるのだが、それがイケていないように思えた。むしろ鑑賞中はインドネシアはこういう音楽の使い方するんだ!とか思ったけど、調べたらリンキンでね。(苦笑)
正直、命を欠けた殺人拳法の応酬には、あんな安い音邪魔、前面に出過ぎてて下品とも思えた。
噂によると続編も公開が決定しているようで、地方でも上映してもらえるように、是非とも鑑賞したいと思う。
これは久しぶりに興奮したアトラクション映画だったな。
サブタイトルに贖罪とついていたのだが、それがどこにかかっていたのかがよくわからなかった。
あと無駄に香港映画を彷彿させるジョニー・トーの如き兄弟ドラマがやっぱり薄味な感じが流石インドネシアクオリティだな!!と思った。
とても楽しかったのでオススメです!!
メモ得点メモ
8
アクション映画として話しを一切無くし、武術を使える主人公を犯罪者のタワーに放り込むというかなり突き詰めた作品としては、最高に良かった。
でも映画として考えると全体的に深みが無い、カタルシスだっけ?それが欠如しているのは致命的か?でもこういう映画を皆男の子は大好きだと思う。『エクスペンダブルズ2』を見たあなたに見てほしい。
見世物としての映画の醍醐味がぎゅと濃縮されている。
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