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◎SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者 2012年度25本目◎

「2012年一番熱い邦画!」

$『A Little his REDEMPTION.』映画オタクの映画批評~season Ⅶ~-SR サイタマノラッパーロードサイドの逃亡者
日本2012年日本制作日本

監督
入江悠
(『SRサイタマノラッパー』『SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』)
予告編

ヘッドフォン真面目なあらすじヘッドフォン
『SRサイタマノラッパー』の終盤で東京に上京し、埼玉の深谷で活動するヒップホップグループ”SHO-GUNG”から脱退したMC マイティ。
夢を捨てきれなかったマイティは、東京のアンダーグラウンドで活躍する恋愛系右翼ヒップホップグループ”極悪鳥”の下っ端として雑用係として働いていたのだった。
月日は経ちマイティは、やはり下っ端として頑張っていた。
しかしついに極悪鳥のメンバーがマイティにチャンスを与えるのだった。
「今度行われるラップバトルで優勝出来たら、ステージに立たせてやる。」
その言葉を信じ、これまでの努力をステージ上で披露するマイティ。
ついに決勝戦まできたマイティだったのだが、決勝前で電話が鳴る。極悪鳥のメンバーからだ。
なんと彼は、次の対戦相手がひいきにしてくれる先輩グループのメンバーなので、負けろと八百長を命じるのだった。それでもステージに立つことが決まったマイティは、葛藤しながらもそれを承諾し、マイティは、惨めな敗北を披露するのだった。
そして後日。
ステージに立てると信じていたマイティを待っていたのは、極悪鳥からの裏切り行為だった。
ついに堪忍袋の緒が切れたマイティは、極悪鳥のメンバーを殴りまくり、その場から逃亡。
恋人を連れて、車で逃げたマイティだった。
そして月日が経ち、舞台は栃木へと変わるのだった。
小さな車工場には、マイティの姿があった。以前とは違い、風貌も悪くなってしまっている。
彼は今、盗品の車を売るという犯罪行為などをしながら生活していたのだった。
そして恋人は風俗店で働いている。
そんな中、商売仲間に栃木で野外フェスを行いお金を稼ごうと持ち掛けられる。
マイティは、中心人物となって、音楽を披露するメンバーを集めることになるのだった。
そんな栃木に、ついにあいつらがやってきた。
群馬を後にしたイックとトム。
二人は、フェスに出れるオーディションがあると聞き、そのオーディションに参加する。
そこで、栃木の日光を中心に活動するヒップホップグループの”征夷大将軍”。
彼らもまたタケダ先輩に憧れヒップホップを志したのだった。
意気投合した5人は、協力してフェスに出ようと意気込むのだった…。
そんな中マイティは…。
2012年5月17日鑑賞
ヘッドフォン感想ヘッドフォン
というわけで見たのです。てか2ヶ月後に感想書くのはなかなかですよね。本当に備忘録のツィッターを日記にまとめたFC2のブログが大活躍です。(笑)
いやもう見た感動は忘れているので、色々と問題ですが、いやそれでも頑張って書きますので許してください。
本作で3作目となる『サイタマノラッパー』シリーズ。よく調べると北関東シリーズ完結編となっている。
なんだよ。これでおしまいかよ。自分も47作作られることを期待していたのですが、(いや完結する頃だいたいオレ70代だよ。)あ。やっぱり期待していません。
でも日本全国を渡るイックとトムの姿が見たかったのですが、今回で一応最後。
前作まではDVDでの鑑賞でしたが、今作はちょっと早めに観たかったのもあったし、劇場で鑑賞。
公開館数の少なさや記録的大ヒットをしている『テルマエ・ロマエ』との関係で、見るのもなかなか難しく、自分が見る頃には、渋谷の劇場の夜9時のレイトショーか、朝一番の10時とかしかないというなかなか辛い状況でした。
しかし自分が観た渋谷のレイトショーでは、平日であるにも関わらず劇場の座席が4割埋まっている盛況ぶりでした。
凄い熱だなと、この映画のファン層の力強さを実感しましたね。
主人公は、一作目にショーグンとしてイックとトムとビルの片隅で老人にラップを披露したブロッコリー農家の息子で、終盤に東京に上京したマイティ。
まさか一作目で、地方あるあるのネタの一環として「とりあえず東京に出る田舎者」だった彼が、まさか3作目で、主役として描かれるとは、当時の視聴者が予想しただろうか?(と格好いいことを言ってみる。)
そんな彼が東京で、苦境に立たされ、そして挫折を味わい、悪の道に落ちてしまい、栃木に逃げ延びる。
『SRサイタマノラッパー ロードサイドバノ逃亡者』は、夢を諦めた男が地獄に落ちる物語だ。
思えば、一作目はある種のコメディだった。
地方の青年というかニートがヒップホップといういまいち人口が少ない音楽をやるわけだが、人口の少なさも相まって浸透していない。そのもがいてもどうにもならない地方の閉鎖感と、独特の田舎臭い人間関係に純粋なニートの青年は、挫折しながらも真の友とわかりあって、もう一度夢の為に歩み出す。
正直終盤までは、ただの地方の閉塞感と緩いノリと低予算ならではのドライな感じと独特なカメラワークが相まって、いまいち楽しめない映画だった。
それでもラストの自分たちの共通言語であるラップ仲違いした友に披露する場面で、素晴らしい輝きを放っていた。
その一瞬の輝きに魅了された人々がいたからこそ、この映画はここまで来た。
2作目はある意味スピンオフ、番外編とも言えるような形だと思えたので、割愛するとして。
マイティは知る由もない。残されたトムとイックが夢を諦めてなどいないことを。
今作で描かれたのは、地方のダークサイドだった。
前2作に比べると少しエンターテイメント的に脚色されている。
地方で犯罪を生業とするマイティ。
ここで描かれた栃木県はとても恐ろしい。
ていうかキャラクターを演じた人々がなかなか怖い。
冒頭の極楽鳥にいた人もなかなか強面だし車工場の人もなかなか強面、トドメの工事現場の人は、オフィスキタノの俳優で、『ブラザー』とかに出ているという。マジ強面。
しかもとことん巨悪な彼らは、フェスで金儲けを企むという恐怖。
いやまじ、地方には怖くて住めません。オレみたいなニート予備軍で映画オタクの文化系な人には、住めなさそうです。
(そういえば、専門学校時代、栃木から来た人めちゃくちゃイカツかったなぁー。)
しかしそこに現れるトムとイック。
彼らの登場により物語に光明がさすのです。
二人はここで、なんと自分たちと同様、外見はイケてないけど、中身のあるラップを披露する、同じ共通言語を話せる同士と出会い、意気投合するのです。
(このシーンもなかなかの長回しでやばかった。)
また彼らもまた2の主人公同様タケダ先輩チルドレンなのです。(1の終盤で死んでしまう謎のDJ)
仲間を手に入れたイックとトムはまさに鬼に金棒。
魅力はより一層高まり。劇中内で「このおまんこ顔が!!」という名言さえ生み出してくれる。
そして物語の妙として、フェスでマイティと関係しているにも関わらず、絶妙に合わないのだ。
そしてついに追い詰められたマイティは、この栃木からも逃げ出そうとするのですが、その道中で、聞いたことがある音楽を耳にし、エンストした車からそこへ光に向かってしまう蛾のように向かってしまうのです。
そこで目にしたのは、トムとイックだったのです。
あの時、深谷に残っていれば、あそこで一緒に歌っていたのはおれだったのかもしれない。
マイティ自身、必死に努力しつづけたのに、かっこ悪かったあいつら自分のいたい場所にいる。
そこまでをまたノンストップの長回し15分で描かれるのがまた、凄いです。
正直自分も映像系の学校に通っていたので、このシーンがどれだけ難度が高いかだとか、どのように撮られているかがわかるので、とても凄かったです。
しかもただ長く撮ったというわけでもなく、多くのアクションをそこに盛り込んでおり、途中でカメラマン自体が車に乗ったり、ズームしたり、走ったり、キャストの顔に血のりをぶちまけたり、もう凄過ぎる。
元々長回しを多用していたシリーズでしたが、あそこまでやられるとやはり感動のスケールもハイレベル。ここまで長回しを主流でやってきたから、出来たんだぁろうなぁーと実感。
またそれをやろうと決めたスタッフ俳優陣たちのやる気、熱が映画にダイレクトに込められ、観ていた自分にも伝わってきた。
この勢いを実感せずに2012年の映画は語れないな。とひしひし思いました。邦画としてこの野心はやはりやばい。邦画の中でダントツに面白かったよ。
まぁーそれでも未だ物足りなさだとか、前作などと比べると少しシリーズの方向性に疑問を感じるというのもありますし、少々ドラマチックさが足りなかったかなと、期待していたものよりは、少し下回った面白さだと全体的には思いました。
最終的にマイティとトムとイックはショーグンとして歌えるのだろうか?
王道な映画好きとして、いつかコラボする彼らのライブが最高に観たいのだ。
映画のラストで、願ったがそれは叶わず。マイティはダークサイドの中を諦めることなく、夢に突き進むと誓い映画は幕を閉じた。
とこれでシリーズは一応完結らしい。茨木編とかは無いようだ。
そう考えるとちょっと物足りない。
自分はエミネム主演の『8マイル』が大好きでして、あれのような大団円を観たかったのは本音です。
完成したショーグンのトラックが聴ける完結編を楽しみにしよう。
最後に長回しについてだけど、やはり1シーン1カットの効能はなかなか凄い。
上映時間も思ったより短く感じたし、撮影コストも安く済んでいるように見えた。いやそれは彼らがまさに職人とも言えるからだろうか?ここまでこだわればその域に達せているだろう。
でも長回しってすごい皆に負担がかかるだろうけど、すごい熱意も伝わってくるし、連続性が非常に高く、キャラクターが実在している感が非常に強くて、舞台を観ているようでもあるし、見せる画が限定的にできないから、マスターショットが増えるから、映画らしくなって良いよね。カメラも固定でなく、ほとんど手持ちとかだったり、そういう技術を読み解く面白さがたまらない。
まぁーエキストラの動きは妥協しなければいけないけど、本当にキャラクターが縦横無尽はやばいよね。(笑)
メモ得点メモ
8
上映終了後には、キャストの方がお見送りをしていた。この日は、極悪鳥と悪ガキの人でした。
そこまでしてくれる辺が、もう凄いよね。
そういう熱を実感出来て貴重な映画体験だった。
多くの映画ファンが賛辞を贈るのも当然だよね。
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なんだこのおまんこ顔が!!
SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者 O.S.T.
サントラ作ったからパンフが出来なかったとか。
まぁーおれサウタージ見てないので、邦画語る資格は無いメーン。
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