「コメディ映画でファスベンダーが怪演!」
ファスベンダーが主役でずっと気になってた作品。
2010年に他界した、被り物を被る音楽コメディアンのフランク・サイドボトム。
イギリスではとても人気だったようだ。
そのバンドに一時期キーボードで加入していた人が脚本を手がけた本作は、そのフランク・サイドボトムとの話をベースにしながら、フランクに複数の音楽性を保たせた。
監督は知らないが、脚本は「ヤギと男と男と壁と」を担当した人。
また劇中ひたすら被り物をつけているフランクを演じるのは、セックス狂だったり、マグニートだったり、首だけになったアンドロイドだったりを好演してきたマイケル・ファスベンダー。
知らなかったが、フランクのバンドメンバーのテルミンとして、マギー・ギレンホールもいる。
情報なしで見たけどもそこそこ楽しかった。
感想を書こうと思って、調べてみたら、知らないことがいっぱい出てきて、ちょっと困惑した。
映画観た後も結構、不思議な映画だなぁーって思って、音楽好きだったので、パンフを買ったわけだが、それ以上のバックボーンがあるようだ。
顔の出ないマイケル・ファスベンダーの素晴らしさ!!
いろんな映画にできてきて、インパクトをあたえてくれるファスベンダー。
今作は、被り物をずっとかぶっているミュージシャンを演じる。
声とボディーランゲージだけで、フランクを体現。歌も歌うしやっぱりインパクトすごい!!
もともとモデルはいるようだが、作品を見るとかぶっているだけで、別物な気がする。
凡人、天才をダメにする?
本作は、ミュージシャンになりたいサラリーマンの主人公が、サイケデリックバンドのサポートメンバーになったことをきっかけに、そのバンドの新しいアルバムを作るメンバーに抜擢されるのだが…。
その過程こそは、夢見る青年が、夢の世界に入っていく姿に、応援したくなる。
自分も映画業界に憧れていたが、現在ではサラリーマンになったわけで、なんか思いを重ねてしまう。
しかし現実的にその青年に音楽の才能があるかといえば…。
それでもバンドというやりたいことをやっているだけでお金のない彼らには、サラリーマンというお小金持ちは、多大で、結果その凡人がバンドの中で徐々に台頭してくるわけだが、それがいいのかわるいのか?
序盤こそ応援していたのだが、中盤からは、主人公がツィッターを使ったりユーチューブに投稿したりと、現代風刺にも思える非道徳な姿に、嫌悪感を感じ、それがもとでバンドに変化が生まれるわけだが、これが凡人の現実なのかとちょっと悲嘆に暮れた。
ラストシーンが好き
音楽で紡がれる絆の体現がすごく良かった。泣けた。
総評
作品として、複数の要素が描かれていて、根本的にコメディなんだけどもちょっとぼやけてしまっていると思う。
主人公の物語としては、自分のやりたいことをやるのだが現実は…みたいな物語だったり。
フランクという存在も魅力的だが、複数のアーティストが混ざっているわけで…。
さらにラストの展開も踏まえるとなんだかよくわからなくなる。
その後どうなるの?
でも楽しい映画なので、音楽好きとファスベンダー好きは要チェク!!
得点
物語と上映時間 7.5/10
映画の奥深さと世界観 7/10
キャラクターの魅力 8/10
監督の映像演出と印象的なシーン、映像を使った話の描き方 7/10
音楽 8/10
俺の趣味 7.5/10
74点
マギー・ギレンホールの二の腕の振り方が、以前ライブで見たサイケデリックバンドのキーボードの二の腕の動き方に似ててテンション上がった。
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