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【異色】スティーブ・ジョブズ【82点】

スティーブ・ジョブズ
イギリス2015年 アメリカ イギリス映画アメリカ

アップルという人の歴史を進歩させた会社を生み出した男、スティーブ・ジョブズ。
三回目の映画化は、一味違ったアプローチで描かれる。
1984年アップル初めてのOSを持ったパーソナルコンピューター マッキントッシュの発表会直前の舞台裏
そして1988年ジョブズがアップルを追放された後に、大学向けに作り上げたNeXTCubeの発表会直前の舞台裏。
そして1998年そのジョブズが生み出した大学向けのパソコンをアップルが買い取り、
そのノウハウを活かして生み出し、新型のオールインワンのパソコンiMacの発表会直前の舞台裏。
この3つの舞台裏。3つのターニングポイント。3つの時代。
たったそれだけで描かれるアップルの生みの親スティーブ・ジョブズという男。
その才能と人格と本当の心とは。
アップルという会社を生み出した男の映画なのに、描かれるのは、彼のプレゼンテーション直前が3回という超異色作品!!
脚本は、『ソーシャル・ネットワーク』『マネー・ボール」の脚本を担当したアーロン・ソーキン。
今作『スティーブ・ジョブズ』でも『ソーシャル・ネットワーク」同様ゴールデン・グローブ賞脚本賞を受賞。(正確には脚色)。
監督は、『トレインスポッティング』のダニー・ボイル。
やはり一番言及したいのは、アップルというPCメーカーの創始者を題材にした映画なのに、自伝的なサクセスストーリーを映画化せずに、大事なプレゼンテーションの前の40分間を映画化という目のつけどころ。
いつでも世界を変える気満々のジョブズにとって、この新製品発表会の直前は、まさに人生のターニングポイントでもあったのか、ジョブズに皆言いたい放題!!
そもそもこのジョブズ、知らなかったが人格はマジクズ。
いやクズというか、自分の日々生まれ続けるアイデアの奴隷というか、人である前に発明家でありビジネスマンであるような。
ものは作れないくせに、発想は止まらないというものすごい人。
友人がどうだとか、家族がどうとかよりも人類の利益を社会の利益を会社の利益と直結させる天才過ぎて、もはや周りの人も人格については、諦めているわけだけども、それでも発表会前には結果を認めてほしいわけで。
その濃すぎるぶつかり合いの数々で、ジョブズという男のキャラクターを掘り下げる手法は、本当にすごい。
そして3つの時代を通して、失敗と成功の数々をキャラクターのぶつかり合いでやはり描く。
映画的にはやや盛り上がりには欠けるかもしれないが、ドラマ映画としては、常に本気口論の数々で、見応えたっぷり。
描かれる時間軸も3つの時代だけかと思いきや、口論の最中でさりげなく、フラッシュバックしたりと。
映像も音楽も凝っています。
脚本に論を奪われがちだが、映画の構成も面白い。
映画は84年88年98年というわけで、その時代に合わせた映像演出をしている印象。
最初はフィルムで撮って、次はデジタルで撮って、最後は4K以上の高画質で撮ってなどなど、そういう細部にわたる面白さ。
音楽は全体的にMacの起動音を思わせる音楽がMacユーザーとして心地良く、サービス精神豊富。
ラスト泣いた。
結局は映画として昇華されており、感動ポイントもあり。
その武器は、最高にクズなジョブズの親と子の関係性。
そもそも肉親に捨てられ養子だったジョブズは家族というものの付き合い方がわからないのだが、その隠された愛情表現が、私たちの未来のテクノロジーに続いているあたりなんか面白かったし泣けた。
俳優陣も良好で、全然ジョブズに似ていないファスベンダーさんがだんだんジョブズに見えてくるわけでしてね。
ケイト・ウィンスレットは、時代ごとにファッションが変わっておもしれぇ。あんな冴えないババアだったのに終盤綺麗系になっているし。笑
セス・ローゲンもいい味出ているし、マイケル・スタールバーグは役作りしすぎ!!
メモ得点メモ
物語の面白さと上映時間 8.5/10
映画の奥深さと世界観とオリジナリティ 9/10
キャラクターの魅力 8/10
監督の映像演出と印象的なシーン、映像を使った話の描き方 7/10
音楽 8/10
俺の趣味 8.5/10

82
見てなかったけどアシュトン・カッチャーの『ジョブズ』も見れば、理解が深まるかな?

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