1974年アメリカ制作
監督
ブライアン・デ・パルマ
(アンタッチャブル)
あらすじ
70年代のアメリカ。
「デス・レコード」でのオーディションから幕を開ける。そこに来た冴えない男のウィンスローは自分の音楽を見せるが誰一人として興味を持たないように思えたが、そこの社長であるスワンは彼の音楽に興味を持ち、音楽だけを買おうと依頼するが、ウィンスローは断るのだった。
ウィンスローは頑張って売り込みを続けるが、そこで才能も美貌もあるシンガーフェニックスに出会い、彼女に恋心を抱くようになる。
異常なまでの売り込みをしたウィンスローは、スワンの策略により投獄されてしまい、そこで体を改造されてしまう。脱走したウィンスローだがもう声を出す事も出来ず、事故に遭遇し外見までも傷を追ってしまう。
復讐に燃えるウィンスローはデス・レコードのスタジオに潜り込み襲撃を行う。
だがスワンはウィンスローを見つけると彼を作曲家として雇うと契約するのだった。
しかしそれは更なる地獄への誘いだった…。
2011年11月7日鑑賞
感想
気がつけばもう11月も終わり、2011年も終わりですね。悲しいことに何もせずに1年が経ちました。あーあ。
というわけで今回の映画は『ファントム・オブ・パラダイス』です。
別に本作を見たかったわけでなく、彼女が借りたので見たのです。
監督はブライアン・デ・パルマ。デ・パルマさんの映画は以前『アンタッチャブル』見たけど監督の歴史的にはこれがヒット作としては最初期のようで、そういう意味では希少価値の高い映画。
内容の方は、『オペラ座の怪人』などの古典的人間が怪物になる戯曲の現代版とでも言えるでしょうか。
荘厳に鳴り響くオルガンの代わりにけたたましくベースやギターがかき鳴らされる。
またそのファントムになる主人公もこれまた魅力的じゃないわけで、中身も魅力的じゃないのに才能があるからマモーのモデルと呼ばれるスワンという社長に人生めちゃめちゃにされてしまうというかなり衝撃的な内容。
そのファントムを現代的にアレンジした姿が、映画の内容以上に有名らしく、攻殻機動隊などに影響を与えたらしい。
内容的には、そこまで面白くもなく、いまいち感情移入が出来ない内容で、魑魅魍魎を拝むようなぶっとんだキャラクターたちのお祭りのような映画だが。ラストが逸脱。
音楽自体も70代全盛期だと11年に見るのは、流石にテンションが上がらないわけだが、映像的だったり内包しいる当時の音楽界の狂いっぷりを表現したラストは映像共々度肝を抜かれる。
スワンが生み出したデス・レコードという最大手のプロデュースしたイベントに来場者たちは、音楽の衝撃に頭がおかしくなり、狂人的行動を平然と行う。
その姿はまさに悪魔崇拝者の儀式のごとく。それを行う人々の姿はまさに常人でしかないのだ。
また地を這うようなカメラワークも感極まっており、ラストシーンを演じるキャストたちは、怪物映画の末路にふさわしく、驚愕の姿を露にする。スワンは血だらけのしわだらけでしかも異常に背が低い。
主人公のファントムに至っては仮面がはがされとんでもない姿が露になってしまう。
まぁー事前に人1人死ぬ事があっても動じない映画だし、それぐらいのインパクトがあって当たり前か。
得点
9点
カルト映画とはこのことで、確かに面白い映画ではないかもしれない。しかし凄い頭のおかしいながら技術力は素晴らしい。一応オススメであることは確かだ。
というわけであまりにも感想を書かな過ぎて溜まってしまっ為、少し短めにします。ごめんなさい。
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