「過去でも受け入れられなかったけど、現在でもこれを受け入れるのは難しいと思う。」
1982年アメリカ制作
出演
ジェフ・ブリッジス
(ヤギと男と男と壁と)
STORY
時代は1980年代。パソコンが今の状態でない状態の時代。ゲームと言えば、パックマンの様なものが最先端と考えて欲しい。
アメリカでは、エンコム社が開発したスペースパラノイアというゲームが大流行していた。
だがエンコム社ではエンコム社のコンピューターのマスターコンピューターが暴走をし始めていて、独自にアメリカの極秘情報を入手し強大になっていた。無関係なプログラムを収集し、捉えては破壊していたのだった。
そんな中現実世界では、ケヴィン・フリン(ジェフ・ブリッジス)毎晩、ある情報を手にする為にエンコムのコンピューターにハッキングをくり返していた。
それを知ったエンコム社の社員でフリンの友人のアランは、彼の経営するゲームセンターに恋人と共に向かう。
そこでフリンは、もともとスペースパラノイアは現在の社長が自分から奪ったもので自分こそがスペースパラノイアの開発者で権利を取り戻すために毎晩証拠があるエンコム社のコンピューターに潜入を試みていることを告げ、彼らを利用し、本社に潜入して直接プログラムを検索する作戦を考える。
だがそれに気づいたマスターコンピューターはエンコム社が独自に開発していた物質をデータに変える装置を起動させ、フリンをスコンピューターの世界に取り込んでしまう。
電脳世界に来たフリンは、マスターコンピューターにゲームをすることを要求される。
だがゲームの才能は天才的であるフリンは難なくクリアそして、友人のアランのプログラムのトロンと出会い、マスターコンピューターの圧政からプログラムを解放する為に単独で戦いに挑むのだった。
2010年12月16日鑑賞
感想
新宿のDVDショップに立ち寄ったら、「トロン:レガシー」が28年前に作られた「トロン」の続編であることを知り、「こんな映画絶対レンタル数も少ないし、話題性もやや高いからレンタルより購入の方が良いや。」と思い購入して鑑賞しました。
トロン自体は存在は知っていて、「キングダムハーツ2」で登場していたので、そういう映画があることは知っていた。
またこれは初めて知ったのだが、この作品は初のコンピューターグラフィックを映画内に融合した作品らしく、コアなファンがかなりいる一品だとか。
それなのに全くと言って浸透していないのは、本作が完全に興行が失敗した為だ。
そんな変な映画「トロン」である。
正直2週目にしてようやく、冒頭が理解できた。(笑)
というか初見は冒頭がよくわからなかった。(笑)
まぁー本作は、データに人格があると考え、コンピューターの内部の電気な動きたち、いや指令、プログラムに、人格があるというとてもぶっ飛んだ個性をもとに、データ世界には、多くの人間的存在がいっぱいいるという衝撃な世界観で送られるのだ。
つまり現実ともう一つの世界というどこまでのぶっとんだ、斬新な映画だ。
またその世界が、データ世界ではあるものの、当時の映像では、まだ点と点を繋いだ物が主流であって、その技術力の低さと色の極端さは、現在でもついて行くことができない世界観だ。
そもそも「ゲーム」というものがとても単純な時代で、平面を右に行くか左に行くか、ハイテクでも、点と点を結んだ世界を動くガンアクション。最高でも「パックマン」のようなものだ。
そう言った世界に飛び込むというのが、最先端と言えども、完全に「レトロ」だ。
またデータ内に入った際に行われるゲームも、レトロ過ぎて異様な光景だ。
冒険具合もまた世界自体が線で出来ているため、なかなかのやっかいな映像が全編に舞う。
そして更に困るのが、主人公が二人いる点。
データ世界にやってきたフリンとアランのプログラムである、トロン。
何故か二人が別行動とか始めたりするので、色々と収集がつかなくなっている気がする。(笑)
そもそも物語の発端はフリンの行動から成るのだが、この映画のタイトルが「トロン」であるわけで、だからこそトロンはフリン以上に焦点を当てられ活躍をする…。
よくない感じだ。
と内容面では大部問題があると思う本作。
何よりフリンというキャラが自由奔放で、一体内心では複雑な恋心を抱えていたりとか、もう本当に謎。
だがユーザーはすごい力がある!!的な要素は個人的には良かった。
また悪役であるマスターコンピューターの存在も大部矛盾していたり、一体何がしたかったのかがかなり謎である。
ラストシーンも結構唐突だったりと、なんかもう内容的には散々でもある。
だがそれ以上に推しておきたい点もある。
まじ主演がジェフ・ブリッジスという点。
これはかなり意外。そしてそのまま新作にも出演するんだから。
あとは、VFXを担当したのがスタンリー・キューブリックの「2001年宇宙の旅」の人であることも忘れては行けない。戦車の内部などは、まさにそれであり、ある種のアートであり貴重な産物である。
そして忘れては行けない、プログラムを擬人化するという趣向は革新的である。
衣装面の異様さもすごいし、どこまでも特殊だ。
だが個人的に強く言いたいのは、
「この映画絶対体に悪い」
ということ。
一般的にゲームは目を悪くするって言うけど、その起源はこういったやたらチカチカして挙げ句点と線だけみたいな、脳に異様な刺激を与えるようなもので構成されている点ではないかと思う。
だったら本作のデータ世界は体に悪い物以外なんでもないとも言えるんじゃないかと思う。
自分的にはかなり気持ち悪くなったし。(笑)
とりあえず今見ても常識をぶち破る斬新さを兼ね揃えた異様な映画。
ちょっとだけオススメ。
得点
7点
これを見ないとトロン:レガシーの「レガシー(遺産)」の意味がわからないと思う。まぁー直結はしてはいないけど。
そんなトロンきっとレンタルも極少ですよ。
↓見たいなら下のリンクから買って下さい。(笑)↓
トロン [DVD]920円
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