★この記事をまとめるとこんな感じ★
製作
2020年アメリカ映画
音楽に救われたと思いました
監督
パティ・ジェンキンス
・ワンダーウーマン
・モンスター
キャスト
ガル・ガドット
・ワンダーウーマン
・ナイル殺人事件
・ワイルド・スピード EURO MISSION
ペドロ・パスカル
・マンダロリアン
・キングスマン: ゴールデン・サークル
・ゲーム・オブ・スローンズ
・イコライザー2
クリステン・ウィグ
・ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン
・LIFE!
・スケルトン・ツインズ 幸せな人生のはじめ方
・ズーランダー NO.2
クリス・パイン
・スター・トレック
・ワンダーウーマン
・スター・トレック イントゥ・ダークネス
・イントゥ・ザ・ウッズ
ロビン・ライト
・フォレスト・ガンプ/一期一会
・アンブレイカブル
・プリンセス・ブライド・ストーリー
・ベオウルフ/呪われし勇者
あらすじ
古代。
パラダイス島のセミッシラ。
ここではアマゾン族という女性戦士だけが
暮らしている。男性はいない。
ヒッポリタ女王が粘土で作り、ゼウス神が命を
吹き込んだ幼少のダイアナは、
この地の競技大会に参加する。
神である彼女はとても高い身体能力や
技術を用いて競技を優位に進めていたが、
気を抜いた時に失敗したが、
コースをショートカットして1位に追いついたが、
それを彼女の師匠であるアンティオペ将軍
(ロビン・ライト)は制止し、
ダイアナを失格とする。
憤るダイアナだが、
真実の重要性を師匠と母から諭されるのだった。
1984年アメリカ北東部のワシントンD.C.付近。
成人したダイアナは1918年に人間界に来てから、
66年が過ぎアメリカのスミソニアン博物館で
考古学者として働いていた。
陰では世間から隠れて
ヒーロー活動を行なっていた。
新たに採用された宝石学者の
バーバラ(クリステン・ウィグ)と
仲良くなったダイアナ。
ドジだけど頑張り屋のバーバラだが、
仕事好き過ぎて見なりも悪く
運動神経も悪かった。
ある日闇取引市場で出回っていた宝石を
鑑定することになったバーバラ。
そこにはラテン語で石を持って願うことで
願いが叶えられるという文字があり、
無意識のうちダイアナは66年前に出会った
トレバーとの再会を望み、
バーバラはダイアナ=ワンダーウーマンの
ようになりたいと願ってしまい、
その願いは陰ながら叶えられてしまっていた。
石油会社を経営するマックスウェル・ロード
(ペドロ・パスカル)はマスメディアを利用して
出資者を募っていた。
彼はスミソニアン博物館に多額の寄付をする。
彼は闇取引にて彼女たちが鑑定している石を
欲していた。
マックスウェルの経営する石油会社は、
アメリカ国内にて石油を採掘していたが、
一つも出ることがなく、
借金まみれであり、出資者にも愛想を尽かされ、
詐欺で訴えられる可能性もあった。
バーバラを誘惑して石を手に入れた彼は、
自らを石とすることで、
何者の願いを叶える力を手に入れた。
その石を追いかけようとしたダイアナだったが、
復活したトレバー、正確には別人の体に
入り込んだトレバーの記憶と人格と再会し、
幸福を感じていた。
バーバラは徐々に体の変化を感じ、
豊かな日常を送るのだが、
彼女に本来あった善良な側面が
喪われ始める。
マックスウェルは、
石の力を用いて、
人の願いを叶える等価交換で、
叶えた人の大切なものを奪う。
捜査を続行するダイアナとトレバーは、
マックスウェルの会社に潜入。
石の正体は神々が作った道具であった。
中東の石油王から石油を奪った
マックスウェルと再会したダイアナだったが、
マックスウェルの配下の軍隊の
1個小隊の装甲車軍団と戦う。
その最中ダイアナは神とも言える身体能力が
弱りつつあることがわかるのだった。
マックスウェルは会社に戻り
多くの人々の願いを叶え、
身体的に消耗も激しくなるが、
強大な力を手に入れた。
そして彼はアメリカの大統領の下へ向かう。
2020年12月19日 IMAXGT鑑賞 2020年75本目
2020年4月から延期された映画が公開
DCスーパーヒーロー映画が劇場公開!
しかも一部IMAXカメラで撮影されているという
劇場向けの作品!!『テネット』に続いて
グランドシネマのIMAXで鑑賞してきました。
思えば今年初めてのヒーロー映画。
MCUの『ブラック・ウィドウ』が延期し未定。
昨年の『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』
以来なかった。
アメリカでは、劇場公開では製作費及び広告費が
回収できないと判断し、劇場公開はするものの
人が少ないと判断し、HBOMAXでの同時配信と
なってしまった。
正直もっと早くそうすればいいのにと思ったし、
これが劇場公開を強行した『テネット』が
原因だというとすっごく悲しい部分がある。
逆に日本では
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の空前の
大ヒットにより、
日本では映画が稼げる!という状態が
世界的に表明できたので、
劇場で鑑賞することができるわけですね。。
ハリウッド映画らしい大スペクタクルを久しぶりに体感
ビッグバジェット映画って、
思えば9月に公開された『テネット』以来の
3ヶ月ぶりじゃないか!!
正直面白いか面白くないかといえば、
ギリギリ面白かったわけですが、
久しぶりの壮大なアクションの数々に
感動した。
ハンス・ジマー先生マジですげぇ
正直話が雑だったわけですが、
そこをハンス・ジマー先生の音楽が
だいぶ寄り添ってて、
予定調和のテンプレートの物語の連続を
きちんと演出して10倍ぐらい面白くしていた。
ワンダーウーマンのテーマのような音楽が
くる!!って感じの伴奏にめっちゃわくわく。
そっからのキター!な音楽と
ド派手アクションにめっちゃ感動。
映画始まった瞬間の
謎のコンセプト不明な謎の運動会も
『パイレーツ・オブ・カリビアン』と
『グラディエーター』を足したような
音楽に彩られて至福。
その他も『インタステラー』級の
脚本を読み込んだジマーさんが、
音楽をいっぱい演出していて、
盛りに盛った音楽が最高だったし、
映画音楽の素晴らしさを実感しました
キャラクター映画としての魅力
ワンダーウーマンを演じたガル・ガドット。
美し過ぎ
いやぁすっごい綺麗でした。
それでヒーローなんだからマジですごい。
しかも今作ではパーティーシーンもあり、
ドレス姿もめちゃめちゃ美しい。
その美しさプラス前作よりも
小慣れたワンダーウーマンらしさというのも
つかんでいて、
前作の乙女感がなくなり、
66年以上も人類世界にいて、
どの服を着れば自分が美しく居れるかを
体現したようなファッションや立ち振舞い。
トレバー善人過ぎ
ワンダーウーマンをものにした
彼ですが、やはり人格者であり善人すぎる。
ワンダーウーマンがヒーローとして成立する
理由である存在として、
そして永遠に愛し続けるキャラとして、
劇中内で普通の人間だったら
躊躇うこと恐怖に打ち勝ち
最善を為そうとする姿勢は、
ヒーロー映画など関係なく、
非常に魅力的であった。
クリスティン・ウィグの変貌
勉強一筋でダサい彼女が、
ワンダーウーマンの力を手にしたことで、
元々あった思いやりの心を失ってしまい、
悪に堕ちていってしまうわけで、
最後は無茶苦茶なチーターへの変貌は、
ちょっと必然性がなくて困惑でしたが、
めちゃめちゃ強かった。
そして彼女も役柄として
ガリ勉キャラからセクシーモデル系へと
演技だけで変貌しているあたりが、
コメディ映画というかヒューマン映画での
経験がめちゃめちゃ活きていたなぁと実感。
圧倒的演技力と魅力で魅せるペドロ・パスカル
現在『マンダロリアン』で仮面俳優で
ありながらも絶大な人気を手にしていると
思われる彼が、
今作は憎みきれない悪役
いわゆるランプの精霊ジーニーへとなってしまった
善良なジャファーが登場。
人の願いと等価交換して強くなる。
しかし彼の願っていることは世界を滅ぼすとか、
世界征服だとかそういうことではなくて、
ビジネスマンとして社会人として
成功する消費社会において、
アメリカンドリームを手にして、
自分を見下していた人の上に立とうとしたい
そういう欲深いアメリカ人でしかなかった。
その絶妙な胡散臭いキャラクターを
ペドロ・パスカルがめちゃめちゃエモい
キャラクターに仕立てあげていてよかった
必然性のない脚本にがっかり
上記のキャラクターの魅力や音楽の魅力で
かなり補われていると思うが、
作品としては個人的には微妙だった。
正直ハンス・ジマーが音楽じゃなかったら
見るのを止めている。
配信作品だったら全部見れないと思う。
1918年の1作目以降で、
第二次世界大戦もあったが、
それにはワンダーウーマンが参加している
描写もあった。
それでいて本作が1984年である理由は、
正直なかったと思う。
原作の有名なエピソードの再現とかならわかるが、
80年代リバイバルの兆しを利用しただけで、
2010年代まで隠遁していたと思われた
ワンダーウーマンが、
80年代に活躍したという必然性はないように思えた。
またアメリカとソ連が核戦争を起こしてしまう程の
世界的な危機が描かれたにも変わらず、
後のバットマンなどを所有する世界に於いては、
あまりにも激震の走る事態にも関わらず、
言及もされないあたらい、
シリーズとしての破綻につながる
調和の取れない続編になってしまい、
根本的に雑な作品であった。
そんな雑さは、
人の願いを強制的に叶えるという
オリジナルの展開と思える
マックスウェル・ロードは原作では、
ファイナル・クライシス直前に
ヒーローたちを操った罪で
ワンダーウーマンが首をへし折ったという
逸話ぐらいしか知らないわけで、
今作の会社経営者の移民では、
全く別物、逆に期待した展開もなく、
これといって今後ワンダーウーマンが
隠遁する要素にはつながらず。
ただの続編でしかなかった。
アクションシーンよりも
トレバーの活躍に感動したし、
音楽に感動した。
バーバラとの戦闘はいいのだが、
そこに金色のアーマーを着て行ったが、
そのアーマーが劇中ではそこまで活躍
するわけでもなく、
ここでも金色のアーマーの必然性が
なかったのだ。
彼女が今作で空を飛べるようになるが、
それも別にどうでもいい。
スーパーマンと同格の力を持つ女性というのは
別に再度描く必要もない。
前作で
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』
の女性版を描き、女性アクション映画という
新たな金字塔を打ち立てたのは
言うまでもないが、
それ以上の良さがここにはなかった。
ランプの精により願いを叶えられて、
世界が混沌として、
調和もクソもない世界は
まさにただの金のかかったハリウッド映画
という古き良き醍醐味。
しかし雑だった。
また設定が最初に描かれず、
後半になると無駄に増えていき、
願いを叶えると大切なものが無くなるという
最初から知りたかったことを後から描いたり、
願いを叶えると健康を失うなど、
後載せ設定がわずか3時間程度の映画で
行われるのは初めてだった。
そして上述のキャラクターに頼り過ぎたことで、
無駄な描写が多く、あまりにも冗長だった。
序盤のワンダーウーマン説明描写の
ようなモールのシーンなど微妙だった。
冒頭の運動会もIMAX映像など素晴らしかったが、
物語に連なる必然性は見えず。
真実こそが大事ということで、
偽りの力を手に入れたバーバラを否定する
ためのロジックだったのか?と思うが、
それがぼやけている気もした。
トレバーを失う必然性も
後載せとも思えた代償による
愛する人を取るか世界平和の人類愛を
取るかの葛藤という、
強引すぎる展開だった。
結局のところこれまでのDC映画同様
話は相変わらず面白くなかった。
ツッコミどころがやばい。
配信作品に遅れ気味な映画
劇場公開が当初よりも遅れてしまった本作。
そのコロナ渦中では、
配信作品の勢いが凄かった。
自分はアメコミヒーロー映画は、
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』
以来新作は見てこなかった。
その間に『ウォッチメン』と
『ザ・ボーイズ』を見て、
超能力を持つものの葛藤や、
危険性、そしてそれが巻き起こす犠牲の
惨さの数々を多く見てきた。
その上で綺麗過ぎるとも言える
今作の描写の数々を見ると
そりゃあ全年齢向けではあって当然だが、
時々表現に物足りなさを感じてしまう
人を殴れば傷がつく、血を吐く、
その結果はきちんとあってもいいなぁと
思ってしまったのだ。
それにDCのコミックでは結構グロテスクな部分も
描くことがある。
結局のことろMCUに寄せてしまい、
全年齢のマイルドな明るしハリウッド大作映画で
しかなかった。
女性ヒーローという前作の圧倒的な画一性。
今作の個性というのは全く見えてこなかった。
さらには配信ドラマ作品に劣っている。
現在にはこういった映画並みの
スペクタクル作品として、
『マンダロリアン』がまさかの
ビッグバジェットの『スター・ウォーズ』の
後継作品になり得るハリウッド映画の良さを
テレビドラマで実現してしまっている。
映画館で見る価値としては、
素晴らしいハンス・ジマーのスコアを聞く
ことしかなかった気がする。
ハリウッド映画のハードルは
コロナ禍の在宅趣向により、
圧倒的に上がってしまった。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 5/10
・映像のアプローチ 7/10
・映画の美術面 6/10
・キャラクターの魅力 9/10
・音楽 10/10
・上映時間と個人的趣味 6/10
64点
最後のエピローグのクリスマスのシーンは、
公開時期延期に伴う追加シーンだったのかな?
トレバーになった人が再度出てくるけど、
なんか太っていた気がして違和感だった。
ソフト化したら別エンディングあるかな?