「ここから先は競争だ」
2013年日本作品OVA
★この記事をまとめるとこんな感じ★
あらすじ
前作の最後で離れ離れになったバナージとオードリー(ミネバ)は再会。
再度洗脳されたマリーダは上官のジンネマンにより救われる。
ネオジオン残党軍の袖付きのガランシェールに集ったは一同は対立関係にある地球連邦軍のロンド・ベルのブライトの計らいで、因縁深いネェルアーガマに牽引されるはずだったのだが、激戦による消耗のためにガランシェールは宇宙に辿り着く力は僅かに足りなかった。
しかしバナージたちパイロットは自身のモビルスーツを使いガランシェールを押し上げる。
その最中バナージの乗るユニコーンガンダムは赤いデストロイドモードから緑色に変化し、奇跡的な力を発揮し、
ガランシェールは無事宇宙に到達。その光景は、数年前に地球に小惑星アクシズを落とそうとしたシャアの攻撃の際に奇跡的に地球の引力から脱出したアクシズの破片を纏った光に似ていたのだった。
宇宙に帰還した直後、地球連邦軍の巨大戦艦ゼネラルレビルがネェルアーガマを含め攻撃を仕掛けてくる。
ラプラスの箱の件そのものを抹消するためだ。
窮地に陥った彼らを救いにきたのは袖付きの総司令にあたるシャア・アズナブルの再来と呼ばれるフル・フロンタルの部隊だった。
圧倒的な力でゼネラルレビルを圧倒するフル・フロンタル。
彼に拘束されたネェルアーガマは地球連邦軍とジオン残党軍が乗り合わせる呉越同舟。
なんとか反乱しようとするネェルアーガマのクルーたち。
しかしフル・フロンタルは冷静に箱の最終目的地についてミネバと語り合う。
箱を手に入れた暁にフル・フロンタルは連邦との交渉材料として、この戦争を永遠に続けて行く、
それこそが宇宙に棄てられた人間たちの怒りの矛先としてジオンのあるべき姿だと語る。
しかしミネバは、それはシャアの望んだことではないと叱責し、彼が偽物であることに核心を抱く。
状況は一転。不審な状況を知った地球連邦軍のパトロールの通信を境に、ネェルアーガマにいた特殊部隊エコーズを中心に
拘束されていた乗組員は解放、形成逆転した中、フル・フロンタルは箱の在処さえわかれば、どうとういうこともないと
この状況に興味を持たず、去ろうとする。
フル・フロンタルをこの場で葬ろうとするネェルアーガマの乗組員たちだったが、彼らを制止するのは、
ガランシェールの艦長であるジンネマンだった。ボロボロになったマリーダも修理途中の愛機クシャトリアに乗っていたが、
ジンネマンの指示により襲撃を指示されるが、強化人間の洗脳を振り切りマリーダはジンネマンに願いを告げ、ジンネマンは彼女の意思に従うように告げる。
その最中脱出したフル・フロンタルとその部下たち。
「ここからは競争だ。」
最終決戦の地は始まりの地、バナージの故郷のコロニーだ。
そこへ向かう袖付きとネェルアーガマ。ジンネマンたちはミネバを擁護するネェルアーガマに乗り、フル・フロンタルの野望を止めるべく急ぐ。
しかしそこに1機のMSが現れる。それは前回の戦いで乗り捨てられたユニコーンガンダム2号機バンシィだった。
そのバンシィに乗るのは、箱の呪いに囚われてしまったかつての戦友リディだった。リディは箱を破壊し、
この戦いを終わらせ、そして家の存続させるため、この政治状況を維持し続けるために、そして愛しのミネバを奪った天才パイロットバナージを葬るために、自身の登場艦だったネェルアーガマを襲撃しにきたのだった。
2013年3月2日鑑賞
2018年9月9日Blu-ray再鑑賞 2018年94本目
感想
最終決戦に向けた立場の確定のような設定を詳細にした1話でした。
公開時2013年は、就職するためにかなりバタバタして精神もすり減らしていたようで、
こうやってブログの記事を長文で書くことになるとは思わなかった。
前話同様、ガンダムNTに向けてシリーズ一気見中。
もう5年も前の作品だなんて、全く思えない。
見終わって思ったのが、やはり最後に向けてのそれぞれのキャラクターの設定付けを整えた印象。
これまでの旅路を通して成長したキャラクターたちが、最後の舞台を前にどういう思考で向かうか、
そういうキャラクターの内情を中心に描いた1本。
フィナーレを盛り上げるための1話。
なので会話劇多め。
前話のラストを焼き回し
序盤にガンダムの神髄の1つ宇宙空間の戦闘がちゃんと描かれるのですが、
これ前話のラストを焼き回した内容なんだよね。
全部最終決戦に詰め込むためなのか、ほぼ同じものやられてしまうと必然的に満足度は下がる。
まぁシナンジュことフル・フロンタルの最強ぶりが垣間見られてすごくいいんですけどねぇ。
それ以外は最終盤でのリディの襲撃で申し訳程度で描かれるので、
本当に惜しい。
この旅路を経て成長したキャラクター達の姿がクライマックス
中身としては、
呉越同舟のネェルアーガマでのキャラクターたちの答えが中心。
妙にイチャイチャするバナージとミネバ、いまだに割り切れないジンネマン。
フル・フロンタル=紛い物のシャア
EP4・EP5では不在だったフル・フロンタル。
今作ではついに真意を吐露し、シャアではないと見ている人々が確信をもてるフル・フロンタル。
てかフル・フロンタルはシャアより強いのでは???
ガンダム史上最強と思える鮮やかでそして個性的な動きで連邦軍を圧倒し抹殺するフル・フロンタルさん。
むしろ全盛期のシャアより強いのでは?
全盛期のシャアってクワトロの時かな?なんだかんだシャアが大活躍するのってアニメでは描かれてなかったような?
ジオリジンのコミックでは、急展開でシャアが大活躍するとこあって、読んでて興奮したが。
シャアはエースパイロットってより指導者としての思想のあるカリスマ力のある人だったからな。
まさしくそれが抜け落ちたフル・フロンタルはNTではないただの器なんだなぁと思う。
それこそ勝手に器として祭り上げ、器を超越して力を誇示する、完全な純粋悪として確立し出していて、
ガンダムの中では、勧善懲悪とは思えない、悪を感じる。
もう1人の主役マリーダ・クルスもクライマックス
マリーダとジンネマンのやりとりがシリーズを通して多く描かれてて、ここでピーク迎えて、結構泣ける。
なのに次作であれですから、製作者側はなかなか悪意あるよな。
マリーダは特に人間性が暖かくなってる。むしろバナージは少年から戦士へと変貌したが、
マリーダはこの旅路で、兵器から人間へとユニコーンとのサイコミュの共振。バンシィでのサイコフレームの暴走により、
NTへと変化したんだろな。多分一番成長している。その顛末があれなのだからな。。。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 8/10
・映像のアプローチ 7/10
・映画の美術面 8/10
・キャラクターの魅力 9/10
・音楽 8/10
・上映時間と個人的趣味 7.5/10
78点
ガンダムUCシリーズ感想リンク一覧
・◯機動戦士ガンダムUC/episode 1 ユニコーンの日 ◯ 66点
・◯機動戦士ガンダムUC/episode 2 赤い彗星◯70点
・◎機動戦士ガンダムUC/episode 3 ラプラスの亡霊◎85点
・◎機動戦士ガンダムUC/episode 4 重力の井戸の底で◎88点
・◎機動戦士ガンダムUC/episode 5 黒いユニコーン◎84点
・◎機動戦士ガンダムUC/episode 6 宇宙と地球と◎78点
・◎【81点】機動戦士ガンダムUC/episode 7 虹の彼方に 【MX4Dで見た!】◎
・◎【80点】機動戦士ガンダムNT【映画感想】
・ 【コミック】機動戦士ガンダムUC 虹にのれなかった男【感想】
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