★この記事をまとめるとこんな感じ★
製作
1991年アメリカ映画
監督
ジョナサン・デミ
・レイチェルの結婚
・フィラデルフィア
・クライシス・オブ・アメリカ
出演
ジョディ・フォスター
・コンタクト
・告発の行方
・タクシードライバー
アンソニー・ホプキンス
・ハンニバル
・ヒッチコック
・ザ・ワイルド
あらすじ
FBI見習いのクラリス(ジョディ・フォスター)は施設での訓練中に上官から、最近起きている連続猟奇的殺人事件、通称バッファロー・ビル事件の解決のために、重大犯罪者である元精神科医のハンニバル博士(アンソニー・ホプキンス)に助言を求めるように言われる。
協力を拒むハンニバルだったが、自身の落ち度でクラリスに不快な思いをさせたことに責任を感じ、クラリスにヒントを与え始める。。
2018年8月15日Blu-ray鑑賞78本目
感想
1992年のアカデミー賞
作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞を受賞した本作。
映画情報サイトIMdbでもTOP250に入る超良作。10年ぶりに鑑賞したので徒然なるままに記事を書く。
過大評価では??
結構久しぶりに見たのだが、これは過大評価され過ぎなのでは、
こういったいわゆるスリラー映画の中では初めてアカデミー賞作品賞を獲った作品なのだが、
どうして獲れたのか、結構謎。
この年の映画は対抗馬が少なかったのだろうか?
2018年に鑑賞するとどうしてもデヴィッド・フィンチャーの作風に近いかなと思う。
あの熱の無い無機質な作風が、サスペンスのサイコスリラー的な側面をより引き立てて、
見ていておぞましさを感じさせる。
むしろそういった冷徹に人を撮る映画が近年では増えてるし、
そこからのバランスブレイクで、圧倒的なサイコ描写と音楽のバランスが際立っている上質なサスペンが山ほどあるし、
現代では海外ドラマにも同じようなカタルシスがある作品も増えたなぁと思う。
だからこそ本作を今見直すとありふれているし、いまいち盛り上がりにかける。
いやむしろそういった作品の始祖であると考えると感慨深さもある。
ジョディ・フォスターが可愛すぎる
いやまぁ最強に可愛い。FBIでは異端すぎる可愛さ。正装が当時の流行ファッションでダサすぎるが、
髪を下ろした姿が可愛すぎる。
女性が男社会に生き残るメタファー
実は、そういう要素のある映画。
男社会で生きる可憐な女性が1人の捜査官として自立していく、合間合間では、銃を打つことで女性であることを捨てるメタファーとか、羊が惨殺される光景をトラウマとするクラレンスがそのトラウマを乗り越えるというわけです。
これね、なんか映画分析入門なる本にそういった記載がありましてね。へぇって思いました。
序盤ダラダラしすぎでは
変な映画だなぁと思う。殺人事件を捜査する為に、激ヤバ精神科医殺人鬼レクター博士に会いに行くわけですが、
そのせいで肝心の事件がいまいち進展しない。
レクターに導かれて、レクターの異常な作品を見たり、レクターとお喋りして、クラリスが変化して行く。
いやまぁ何の映画を見たかったのかいまいちわからない。
まぁそもそも論事件はマクガフィンで、異常者レクターによりミイラ取りがミイラ化するかというよりは、
クラリスが成長して行くということが主題なのかもしれないが。。。
中盤のアンソニー・ホプキンスが全部持っていく
変な映画である点で、レクター博士が牢獄から都市部の施設に移されるわけですが、
そのアホな展開も現代映画だったらありえないですが、
そっからレクター祭りがわっしょいわっしょいし出すのですが、
いやそれこの映画の主題じゃなくね??と疑問を持ちながらも圧倒的な殺傷力とテクニックで、
警官たちを地獄に落とし脱走するレクターというかアンソニー・ホプキンスの怪演が、
映画1本の見方をあっさり変えてくれる。
むしろハンニバル・レクターというキャラクターをプレデターやエイリアン、ロボコップなどの映画モンスターとしての
ブランドになるのが、本当にすごいが、
映画のバランスとしては圧倒的に崩壊していると思う。
そして解決へ
映画的にそのハイライトが正しかったのが全くもって疑問だが、
事件は普通に解決へ向かう。
そこでひねりがあって、クラリスに最大の試練が待ち受ける。
そこでの独特な演出がやはりアンバランスでびっくりする。
そのシーンでもジョディ・フォスターが綺麗すぎるわけですが。
見応えあるハラハラ感はあるのですがね。
最終盤ではエンドロール本編が続くというとことん映画のルール壊した作品。
本来なら猟奇殺人鬼VS捜査官の構図
その捜査官のオリジナリティで少女から大人の女性に代わるという成長要素を足すが、
その背景には更なる猟奇殺人鬼がいて。。。
という構図でもこれが生かされてくるのが1時間以上経ってから機能する。
やはりエポックメイキングとしては凄い映画なんだろうなって思うのと
ハンニバル・レクターというモンスターの衝撃は、凄いなと思う。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 7/10
・映像のアプローチ 6.5/10
・映画の美術面 7/10
・キャラクターの魅力 9/10
・音楽 8/10
・上映時間と個人的趣味 7/10
71点
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