★この記事をまとめるとこんな感じ★
製作
2019年日本テレビアニメ
社会現象に乗っかれ!
あらすじ
大正時代の日本。
この地では鬼が人を拐い食べる恐ろしい事件が
多発していた。
ある一族は政府非公認鬼対策機関、
鬼殺隊を結成。
鬼殺隊は鬼を生み出す鬼である無惨を退治すべく、
剣術と体術を磨き、無惨の配下の鬼たちと
日夜命を賭けた戦いを繰り広げている。
所変わり。
竈門炭治郎は山に母と兄弟で住んでいた。
炭を作る仕事をしていた彼は、亡き父の代わりに
弟や妹たちの生活費を稼ぐために13歳で働いてた。
しかしある日、山の麓の村から帰ると
家族を何者かに斬殺され、
生き残った妹の竈門禰豆子は鬼にされてしまう。
しかし彼女は強靭な精神力により鬼になりつつも
人間を食べる欲求を抑え込もうとしていた。
鬼殺隊の上位者の柱の役職の富岡は、
2人と出会い禰豆子を殺害しようとするが、
彼女の精神力と自分を命がけで止めようとする
炭治郎の精神力と行動力に可能性を感じ、
自身の師匠に稽古をつけることをお願いし、
2人を彼の元へ導く。
彼の下で修行を行なった炭治郎は、
鬼殺隊の入団試験を合格。
しかし鬼殺隊の任務は一方的。
複数の任務での道中で
試験時には絡みはなかった
同期入隊の我妻善逸、嘴平伊之助と合流。
無惨の配下の上位者の鬼、
下弦の鬼の狩場に足を踏み入れてしまった。
2020年10月26日鑑賞完了
アニメ化まで3年
週刊少年ジャンプにて2016年2月より連載開始、
2020年5月に連載終了した漫画『鬼滅の刃』。
2019年4月アニメ化しTOKYOMXなどにて放映。
2019年9月に放映終了した本作。
先行して感想を書いた
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』にて
当時の概要と自分の思うことは書いてしまったので、
そんなに書くことないなぁと改めて思う。
◎【88点】劇場版「鬼滅の刃」無限列車編【解説 考察 :新しい10年間切り開く刃になるか?】◎
むしろ本作のアニメ自体が
どこまで人気だったのか?はよくわからない。
渋谷の街角で『鬼滅の刃』の広告を見て、
あの漫画がこんなにヒットするなんて嬉しいなぁと
思ったことはあった。
アニメについては、
放映終了後に1話だけ流し見して
と思いそのまま2020年5月ぐらいまで
寝かせてしまった。
丁寧過ぎて賛否両論か
みなまで言うな
全部事細かに言わないでもだいたいわかるんだよ。
そういう時に言う言葉。
今作はむしろ無粋すぎるぐらい事細かに
情景や思考、特に
主人公の炭治郎の思ったことは全て台詞として
描写される。
正直しんどい
似たような作品として
『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメ化があったが、
戦闘時の敵の能力を解き明かすための推理にて、
モノローグは多々あったが、
それは同時に敵側にもあり、
能力対決だけに止まらない、
心理戦が描かれ、
死闘という表現にふさわしい緊迫感を
視聴者に感じさせ、
同様に悪役の思考を知ることで、
その悪を倒すことの大切さと
主人公達を応援することで愛着が湧く。
特徴的な台詞描写の数々もあり、
自分的にはジョジョは大好き。
鬼滅の刃の作者自身もジョジョ好きとして
公言しているだけあって、
鬼の能力や戦闘時の駆け引きなど、
精通するところがあるので、
鬼滅からこういった能力戦や心理描写に
はまったなら、
見てみる価値があると思う。
2部あたりからとんちが効いているから。
しかしそれでも本作はモノローグが多すぎる
特に炭治郎に至っては、
大正時代という戦争へ向かう日本への
日本男児の概念や武士道の概念がある時代。
その片鱗とも言える、強い気持ち。
特に一家の長であること男であること、
そういった社会的しがらみを
炭治郎は自分を奮い立たせる力に変える。
特殊な力のない彼の最大の武器は精神力
とも言える。
むしろその真っ直ぐすぎる部分や
狂ったほどの精神力が、
サイコパス的でもあり、
そこから繰り広げられる会話の異常性を
少年漫画に共存させている点が、
本作の魅力だと自分は感じている。
また漫画だからこそ多すぎるセリフも
読んで楽しむこともできるので、
アニメ的ではなく漫画的であるのかもしれない。
丁寧すぎるということは馬鹿でもわかるということだ
逆に言えば丁寧すぎる心情描写や
多すぎる台詞の数々は、
一部分を聞き逃したとしても
全体像を後ほど把握しやすいということでもある。
集中力が足りてなくても大丈夫でもある。
だからこそ本作は理解しやすく、
そして愛着を持ちやすいともいえる。
難しい作品はオタク層にはウケない
高齢者にウケない。
女性のF1層にうけない、
主婦層にはうけないなど
色々と制約があったが、
今作は全年齢全日本人が、
楽しめる理解のしやすい
クソセリフ多過ぎアニメとして、
びっくりするほどはまってしまった
作品なのではないかと思う。
根本的にはジャンプ作品として、
魅力的なキャラ→修行→超能力を得る
→仲間が増える→超能力バトル
→より強い敵が出てくる→超能力を得る
上記の繰り返しでわかりやすい。
舞台も親しみやすい日本を舞台にしており、
NARUTOに比べてゴリゴリな
大正時代の絶妙な時代感が出ている。
そんなことよりアニメ描写がすごい
製作はufotableが担当。
Fateシリーズの原作者の奈須きのこの
小説『空の境界』の長編アニメの製作会社。
2007年と13年も前だが、
かなり過激な人体欠損描写などがある作品
だったりと一部の界隈で有名だったが印象。
またその流れで、
人気シリーズに成長したエロゲーの
一般向けアニメ化のFateシリーズの
アニメ製作も担当し、
ゲームのショートムービーも制作しており、
そのテレビアニメシリーズ化では製作も担当。
日本でも大ヒットし、高い評価を得ている
劇場版Fate/stay night[Heaven’s Feel]
シリーズも製作し、
高い技術力は最早言うまでもない。
本作はどう考えても
テレビ向けアニメとは思えない質の高さで製作
されていた。
動きや音楽一つ一つの完成度が高いが、
特に背景映像も細かくされており、
驚愕する。
戦闘シーンでも盛り上がりや
描写も言うまでもなく。
映画のハイライトのような気合いが
入った戦闘シーンがテレビシリーズなのに
何度も何度も描かれていて、
テレビアニメの概念がさらに
アップデートされてしまう。
さらにはグロ描写も容赦無く描き、
地上波じゃ無理だろ?な血飛沫や人体欠損。
話の進みが遅いのにここまで支持されてすごい
本作は原作の7巻までの物語を
竈門炭治郎立志編としている。
普通の漫画なら
2話目から仲間が増える
そういうテンポの良さは大事だと思う。
『ワンピース』や『ドラゴンボール』で
ナミとゾロ、ブルマとクリリンがすぐに出てきた。
このアニメは仲間にあたる存在が11話まで出てこない。
師匠や兄弟子にあたるキャラは、
序盤に登場。
そこからラスボスとなる黒幕、
さらにその黒幕と因縁のあるキャラなど
なぜか完結部分に関わるキャラが登場。
いつ打ち切りになってもおかしくないラインを
彷徨っていたのだが、
中盤に仲間を出し、
アニメ終盤では個性が異常な
柱なる凄腕の能力者たちが登場!
さらには修行編が幕開けという
これまでのヒットアニメのルールを
否定したような意外な展開の数々を
オリジナルエピソードなしで
映像化するという
製作者たちの作品に対する愛が凄まじい。
つまるところの
・わかりやすさ
・最高の映像描写
・ちょっと異常性の高いキャラクター
・容赦ないショッキングなグロ描写
これって『進撃の巨人』にも精通しているよなぁ。
あっちはシナリオに多数の伏線があり、
隠された真実という意外性のあるミステリー要素が
非常に良かった。
やはりアニメーションというか
娯楽にはグロや地獄的な悲惨な状況が
求められているんだなぁと改めて思った。
そして続きが映画になってめっちゃ面白かったし、
シーズン2も楽しみだなとおもった。
がんばれ!長男だから
このフレーズがしんどいわけですが、
むしろようやく気がついたのですが
もうそれぐらいしか自分が戦う理由が見出せないし、自分のアイデンティティもないし、
限界の中でもわずかな力を可能性を探すための最後の言葉なのでは。。。。
なんかすごいわ。