2016年イギリス アメリカ映画作品
監督
デヴィッド・イェーツ
(『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 』『ハリー・ポッターと謎のプリンス 』『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 』)
出演
エディ・レッドメイン
(『博士と彼女のセオリー』『リリーのすべて』『レ・ミゼラブル』)
コリン・ファレル
(『フォーン・ブース』『トータル・リコール』『ヒットマンズ・レクイエム』『マイアミ・バイス』)
エズラ・ミラー
(『少年は残酷な弓を射る』『ウォールフラワー』『スーサイド・スクワッド』)
ジョン・ヴォイト
(『ミッション:インポッシブル』『ヒート』『脱出』)
『ハリー・ポッター』シリーズ再始動!!
『スター・ウォーズ』『ロード・オブ・ザ・リング』に続き、本編より以前の時系列の物語!
今作の原作は、シリーズの本編に出てくる実際に01年に販売された『幻の動物とその生息地』をもとに『ハリー・ポッター』映画化チームがオリジナル作品として映画化!!
舞台は1920年代後半のアメリカ!!
アメリカのニューヨークでは魔法使いの存在が感知され始め、魔法使いを取り締まろうとする活動家がいた。
そんなさなかにアメリカのニューヨークに降り立った一人の魔法使いのニュート・スキャマンダー。
彼は、ここアメリカであることをするためにイギリスからやってきたのだが、壊れた旅行鞄(実は飼育小屋)のせいで、彼の幻獣が脱走してしまう。
そしてニューヨークでは謎の強大な力で人が殺された。
その幻獣騒ぎを目撃した魔法取締局の捜査官のティナは、殺しも含めてニュートが犯人だと思い込む。
銀行で人騒動起こしたニュートと偶然居合わせた帰還兵の純粋無垢なジェイコブ。
二人を捕らえたティナは彼らを本部に連れて行くのだが、ティナは元捜査官で、先日失態をし、人事異動されたばかりだった。
そのせいで無罪放免になった二人だが、魔法使いじゃないジェイコブは、記憶を消さなければならず、それまでティナの家で保護することになるのだが。
人手が足りないニュートはジェイコブを相棒として、幻獣の世話と逃げた幻獣たちを捕まえに外に出る。
しかしニューヨークでは逃げた幻獣以外にも恐ろしい生物が暗躍していたのだった。
というのが本作のお話。
監督はシリーズ後半を監督し、それ以降はなんとも言えない日々を送っていたと思えるデビッド・イェーツ。
見事ハリーポッターシリーズの最新作でカムバックしてくるので、この男はハリーポッターを仕事するしかないんだなと思った。
『ハリー・ポッター』シリーズ後半の無駄に重たくてトーンの暗い世界とは一変!!
映画として『魔法』を!『幻獣』を!非常に魅力的に描いた快作!!!
嫌いだったデビッド・イエーツ監督ですが、今作は彼の作品で一番面白い映画になったと思う!!
と自分の感想をまとめるとこんな感じですが、すごく良かったです。
面白かったというよりは、良かった。
ファンタスティックだった。
本当にハリポタはね『謎のプリンス』あたりからヴォルデモート、ヴォルデモートと一番悪い奴に世界観が作風がシリーズがどんどん脅かされて無駄に暗い話になってしまって、魔法を描くのか?物語を描くのか?と何やら中途半端で、どっちも非魅力的で、初期の頃のシリーズが好きだった自分としては、物足りなさと冗長さに、がっかりしてしまった。
その罪を個人的には監督でろくにフィルモグラフィーのないデビッド・イェーツに押し付けていたけど、今作を見るとその全てが作品の後半の重さに起因していたのかもしれないと思った。
また『賢者の石』や『秘密の部屋』にあった魔法の楽しさが前面に出ていて、本当に最高でした。
終盤の魔法を駆使して事件の余波を解決する描写は20年代のシックなファッションと踊るように魔法を使う姿等を含めて、往年のミュージカルのような心地を良さを与えてくれる。
舞台を1920年代のアメリカというクソお洒落な場所に落とし込んで、舞台美術の楽しさもさることながら、俳優陣も過去作と違い、素人を起用せずに主役には近年アカデミー賞を受賞したエディ・レッドメイン。
脇を固めるのにコリン・ファレルなども据えて、ちょっとアダルトな配役をしつつも
コメディー俳優のダン・フォグラーを純粋無垢で真面目で太ったおっさんというステレオタイプのコミカルな存在を作り、映画全体を親しみやすくしてくれた。
その他にも怪しい魅力を出しながらも幼さを出す妹のクイニーやら、生真面目すぎるヒロインとしてティナなどなど。映画ファンを唸らせる作品にしてきた。
注目すべきはエディ・レッドメイン。
重たい病気を患った天才を演じアカデミー賞を受賞し、翌年もアカデミー賞を狙ったようにトランスジェンダーで実際に女性になってしまう男を熱演しアカデミー賞ノミネートという、なかなかのキワモノ。
今作もちょっとゲイっぽいけど、かなり内気な男を演じる。
個性強すぎ。
コリン・ファレルが最後にアーーーー。
またエズラ・ミラー。
DCコミックスの実写映画プロジェクトで最速のヒーロー、フラッシュ役が決定しているが、あちらでは陽気な青年役なのだが、今作では終始猫背で、あの面影でエズラ・ミラーを覚えていると一瞬誰だかわからなくなる役柄。
彼の知名度を一気に引き上げて『少年は残酷な弓を射る』から、不思議な役ばっかやってて、今後が楽しみな俳優。
というわけですごく良かった。
ちなみにIMAXで見ると普通と違い黒帯部分まで映像が伸びるフレームブレイク仕様で見れるのです。
得点
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 7/10
・映像のアプローチ 8.5/10
・映画の美術面 8/10
・キャラクターの魅力 8/10
・音楽 8/10
・上映時間と個人的趣味 8/10
78点
ジョニー・デップが出演してますが、いつどうやって出てくるかは、かなりの隠し要素的なので、ご一見あれ。
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