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◎【88点】メメント【解説 考察:その記憶、本当に信じれるのか??】◎

時間ぐちゃぐちゃの金字塔

製作

2000年アメリカ映画

渡米したノーランの大出世作

監督

クリストファー・ノーラン
テネット
インセプション
インターステラー
ダークナイト

キャスト

ガイ・ピアース
L.A.コンフィデンシャル
・奪還者
・ハート・ロッカー
アイアンマン3

キャリー=アン・モス
マトリックス
・ゾンビーノ
ディスタービア

ネタバレ あらすじ

レナード(ガイ・ピアース)は
記憶が10分しか持たない。

彼は昔保険会社の調査員だったが、
自宅にて強盗に遭遇。
その際に障害を負い記憶障害を
起こしてしまっている。

その時に妻を奪われた彼は、
大事なことは体にタトゥーを入れ、
ポラロイド写真のメモを頼りに
妻を殺した犯人ジョン・Gを追い詰めようと
しているのであった。

そんな彼はついにジョン・Gの殺害に成功。

しかし物語は10分前に戻る。

物語は徐々に記憶を失う10分前に戻り、
そしてその前日のモーテルでの日常から
順行が描かれ。

徐々に全貌が明かされていくのであった。

2021年5月28日自宅Netflix鑑賞
2021年28本目



時間の魔術師:ノーランの低予算大成功作品

IMDbTOP250の作品を見ようという
自ブログの企画。

今回は『メメント』を再鑑賞しました。

2021年6月5日時点では54位という超高評価

自分も見るのは今回で3回目。

やっぱりめっちゃ面白かった

前回はノーラン映画
『プレステージ』をみなしたわけですが
◎【78点】プレステージ【解説 考察 :地味だけどノーランらしさが爆発して良き良き】◎

その時でも本作のことは触れましたが。

映画は物語の最後から始まる

冒頭で1人の男を殺害する主人公。
その真相を物語を逆行ししていくことで
明かしていくというトリック作品。

しかし映画は物語の結末から始まるが、
間にはそのさらに前である部分を
白黒にて
部屋での一室の独白(電話)にて描く。

アクション性の高い物語を逆行し、設定を独白で順行させる

何度見てもその巧みな脚本がめちゃんこ
面白いと思う。

his
ノーラン映画ハズレほぼ無しだからマジすごい

ちなみにこの頃は、
原案として弟のジョナサンとまだタッグ。

his
ジョナサンがいた方が、
映画の細かいとこまで話が行き届いている
気がして好き

設定だけで勝利だが、脚本も面白い

記憶障害を持つ主人公は
いわゆる信用できない語り手でもある。
★【96点】ファイト・クラブ【解説 考察 :中年の危機だ!資本主義社会をぶっ壊せ!!】★
信用できない語り手については代表作である
『ファイト・クラブ』が該当するが。

復讐に燃える10分しか記憶が保てない男。

本当に彼は、善人なのだろうか?

映画の幕開けでは
障害というハンデを患っている彼が、
その困難に立ち向かい
復讐を成し遂げるという物語に見えるが、
映画が進むにつれて、
彼の根本的なあやふやな部分を垣間見。
徐々に彼が信頼できなくなる。

his
すげぇよくできてる。

例え話のようにサミーを忘れるな!
とつぶやく彼が、
そもそも彼がサミーなのではないか?
と見ているうちに疑念が高まっていく。

このアンバランス感が非常に巧みで、
映画の最後、いや物語の最初にて
全ての真相が明るみになったとき、
映画は巧みな時間術の伏線を同時に回収し、
驚きを与えてくれる。

his
ただそれがわかると順行で白黒からチャプターで見て、逆からみようかなって思っても見る気になれないんだよな。

説明しすぎ感は若干あるが、それでもすごい

ガイ・ピアース スッキ

近年あまり拝見しないが、
野心的な低予算映画には
多く出ている印象。

似たような顔のブロンド俳優が多いという
デメリットがあるからなのか?
よりイケメンが多いのも事実。

本作にインスパイアされたのか
同時期に大成功を収めて出世作となった
ガイ・リッチーの『スナッチ』でも
ブラッド・ピットはタトゥだらけの
チンピライケメンボクサーを好演。

作品としては本作の方が格式が高いが、
スター性は断然ブラピの方が上か???

しかしガイ・リッチーの好演にて
信頼できない語り手が十二分に発揮されてたし
作品のトリックでもある
大事なことはタトゥーとして体に
刻むという設定もとても生きていたと思う。

こういった謎の男が
いつもこんなことになってんだろうな系の
作品としては
ライアン・ゴズリングの最高傑作
『ドライブ』とかもか?

本当に10分なのか?

記憶障害については結構絶妙で、
10分と自分でも書いているが、
時間はあんまり意識せずに見ていた。
そもそも電話のシーンは
10分以上会話しているように思える。
それが続くこともなんか奇妙だ。
だがしっかりと記憶が飛んでいることは
描写されている。

どちらかと言えば
大きな音で意識の矢印が違うところに
向いてしまうと
記憶がなくなってしまうというのが正確な印象。

劇中では必ずちょっと大きな音で
チャプターが終わる。

それも良い手法を見つけているなぁと感動。

しかし思い返してみれば
この後の彼の物語も恐ろしい悲劇が
続くのだろうなぁー。

hisSCORE

・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 10/10
・映像のアプローチ 8/10
・映画の美術面 7/10
・キャラクターの魅力 10/10
・音楽 6/10
・上映時間と個人的趣味 9/10

88点

やっぱり『メメント』伊達じゃないなぁと
思いました。
まだ長編映画2本目で
渡米にて初作品なのに
一気にスターダムだし、
賞レースもすっごく賑わせてて
ノーランすっご。

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