★この記事をまとめるとこんな感じ★
製作
1982年アメリカ映画
監督
ジョン・カーペンター
・ハロウィン
・ニューヨーク1997
・パラダイム
・ザ・フォッグ
出演
カート・ラッセル
・ヘイトフル・エイト
・エスケープ・フロム・L.A.
・エグゼクティブ・デシジョン
・デッドフォール
キース・デイヴィッド
・アルマゲドン
・ゼイリブ
あらすじ
via GIPHY
いつの時代かはわからないが、宇宙から円盤が地球に飛来する。
1982年の南極大陸。
ノルウェーの観測隊のヘリが、1匹の犬をひたすら追いかける。銃を使い上空から狙うが弾は当たらない。
犬はアメリカの観測隊の基地までたどり着き、ノルウェーの観測隊はヘリを着陸させ犬を殺害するためにアメリカの基地を襲撃する。
アメリカの基地の人々は、コミニケーションの取れない彼らを殺害する。
周辺基地と連絡を取るアメリカの観測隊。
しかし連絡は取れない。
ヘリパイロットのマクレディ(ジョン・カーペンター)とブレアはノルウェー観測基地に向かう。
そこで彼らが見たのは、壊滅した基地。
そして惨殺された隊員、さらには異形の形をした人間の死体だった。
そこで何かを記録したビデオテープを見つけ異形の死体とともに基地に回収した彼らは、
基地にて彼らに報告する。
その死体や、ビデオテープを確認した彼らは、ノルウェー観測隊が南極の氷の下に眠っていた円盤から宇宙人を発見し、それを復活させたことに
より宇宙人と同化してしまったことを知り、お互い殺しあったことを知る。
また宇宙人の感染力はとてもつもなく高く、のちのち人類が彼らに同化され侵略されてしまうことも知る。
そしてアメリカの基地に逃げ延びた犬こそが、その宇宙人だったのだ。
犬小屋で変態する宇宙人を撃退した彼らだったが、すでに宇宙人はアメリカの観測隊員の誰かと入れ替わっている可能性があり、
観測隊員は仲間を疑い始める。
その最中、ブレア狂乱しヘリや通信装備を破壊、ブレアを武器庫に幽閉する。
また1人が宇宙人に乗っ取られ、彼を隊員たちは殺害。
宇宙人の魔の手から逃げるため、マクレディはリーダーとなり、自分たちが同化されてないことを証明するため、
拷問に近いことを隊員たちに強いり始め、彼らの疑心暗鬼は頂点に達する。
2019年1月26日劇場鑑賞 2019年10本目
2019年のベスト映画候補見た
と言っても旧作上映。
挙句にそもそもは2018年にデジタルリマスター版が劇場公開されて、それの旧作上映という形のイベント上映を鑑賞してきたわけです。
もはや2018年の映画だし、そもそも1982年の映画だけども劇場で見たのは、初めてだし、
やっぱりすっごく面白かった。
映画館映えする映画
映画館で見るのは初めてだったわけですが、こんなに映画館映えする映画だったは夢にも思わなかった。
舞台こそ南極という雪しかない場所ですが、
冒頭から雪原を舞台にヘリコプターと犬の追跡劇というなんたる怒涛の展開。
それを広角でいい感じに撮影し、画面の広さとだだっ広い雪原の映えがモリモリ。
またその雪原での追跡劇後は、雪に閉ざされた基地を舞台にする疑心暗鬼のモンスターパニック。
吹雪もいいが、密室劇としての作品としても逸脱。
ジョン・カーペンター監督の最高傑作だけあって、すごく面白い。
モンスターの造形が逸脱!VFXヤバめ!
人型宇宙人ではない、決まった形の持たないエイリアン。
その異形っぷりがすごい!!
特に手術しようとしたらお腹ぱっくり!からの首ボロンからの首だけで生物化の流れは圧倒的!!
また椅子に貼り付けられてからの覚醒シーンが本当にすごい、それを見てうろたえる人の人間としての本質の弱さが垣間見れるあたり、
いろんな意味でこの映画すごい。
モンスターも怖いが人間の疑う心の恐ろしさよ
本作の逸脱して面白いのは、
「この中に擬態した宇宙生物がいる」という疑う心。
「お前めっちゃ怪しいから拷問する」という極限化のストレスで変貌する人間の恐怖。
ずっとこの南極という地球の最果てで暮らしていた人々の成れの果てっぷりが逸脱だし、
完全に誰が擬態されているか忘れていても知っていても楽しめる。
この人間の疑心暗鬼の恐ろしさよ。
現在だと人狼ゲームとかでよくいるが、これほど面白くそれが描かれているのもないかなと。
最終盤での生き残りは人なのか?それとも?というあたりも熱い。
おっさんしかいない!おっさん萌え!
華がいっさいないおっさんたちの熾烈な生存競争。
強いていうなら物体さんが紅一点。
それにしてもおっさんしかいねぇ。メスおっぱいという映画において大事な要素がなくても、
極限精神状態のおっさんの疑心暗鬼めっちゃ面白いし、それを作り上げた監督すげぇ。
重火器萌え
映画としてのガジェットはマニアックであればあるほどいいと思うが、
今作では火炎放射器が大活躍!
冒頭からヘリコプターアクション、そしてうっかり自爆の大爆発。
からの火炎放射器を『ゴーストバスターズ』の装備ばりに担いで大暴れする主人公とその仲間たち。
汚物は消毒だ!の精神を体現した作品として見ていてテンションも爆上がり!
南極という極限化、そして外は大吹雪。
ダイナマイト片手のマクレディの狂いっぷりも逸脱ですが、防寒対策もなんか萌えてくる。
via GIPHY
初めて見たときも面白くてびっくりしたが、劇場でも面白くてびっくりした。
ジョン・カーペンター信者になりそうなぐらいすごい。
口惜しいのが4Kレストア版が日本では発売していないんだよな。
自宅ですぐにも見直したいと思ったが、悩んだ末に今回はスルーしよ。
終盤の駆け足ビオランテにはがっかり
ここまで最高で、南極基地がバーニング状態という終盤らしい無茶苦茶な展開なのに、
唐突に減っていくマクレディの仲間、すると突如現れる合体宇宙生物(ビオランテみたい)。
これが唐突でロジックもなくて、最後だから大きいの出しといた感、蛇足過ぎて辛い。
ここまでソリッドとマッシブのバランスが逸脱な映画なのに、
あのラストはマッシブ全振りし過ぎて、よくわからないまま終了。
そのあとのエピローグ的なやりとりはすっごく良かったが、怒涛の展開に冷静に見ていられなかった。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 9.5/10
・映像のアプローチ 9.5/10
・映画の美術面 10/10
・キャラクターの魅力 8/10
・音楽 8/10
・上映時間と個人的趣味 9/10
92点
コメントを残す