「アメリカの田舎の酔いどれ親父の物語」
2009年米
出演
ジェフ・ブリッジス
(ノー・カントリー)
マギー・ギレンホール
(ダークナイト)
コリン・ファレル
(ヒットマンズ・レクイエム)
story
アメリカのカントリー歌手のバッド・ブレイク(ジェフ・ブリッジス)は落ち目でいてアル中、そして片田舎への巡業が生活の糧だった。
そんな彼に久しぶりのインタビューの依頼が来て引き受ける。彼の記事を書く為にやってきたジーン(マギー・ギレンホール)は、結局、彼に惹かれてしまう。
そしてバッドの元に、昔の教え子の人気カントリーシンガーのトミー(コリン・ファレル)から、一緒に仕事をしないかと依頼が来るのだったが彼はそれを不快に思っていた。
曲を書けば、売れると信じるトミーだが、バッドは、それを拒んでいた。
2010年6月28日鑑賞
感想
アメリカ人だからわかんねーや。
正直それがこの映画の表面的な感想です。
でもこの映画嫌いじゃない。
そういうわけで、今年度アカデミー賞主演男優賞など主演男優賞系を幾多も奪って行った本作。
正直、自分の目線から言うと、歌を歌えば、賞が貰える。という偏った意見を持っていましたが、この映画を見るとね。「そんなことより。」という印象があった。
ノーカントリーのシガーや前回のレスラーとは、俄然違う。
本作の彼の凄いのは、そういう人にしか見えないのだ。(笑)
飲んだくれの、やりチンで落ち目のじじいが、普通に生きてるような映画なのだ。
てか、演技ってよりは、「彼はまさにバッド・ブレイク」でとことんダメ野郎でしかない。
言ってしまえば、この映画面白くない。
それは前述のバッド・ブレイクが映画としての主人公性が全然無い、いやまんまそういう人でしか無いからというのと、そういう現実性の塊の彼の物語は、まぁー淡々としている。
ダメ人間が、巡業していく内に、自分の教え子に、諭されるというどうも話に波も無く、本当にたんたんとしている。
見所に「歌」はあるかというと、実に難しい。
だって、バッド・ブレイク落ち目でたいしてやる気無いんだもん。
まぁー妙にリアル妙に軽いわけだが、どこか脚本が突発的。
なんというか、突貫工事のように唐突で、深みもなく、映像へのアプローチも全然評価できない。映画的には、結構退屈で1時間半の上映時間が妙に長い。
ただ舞台のテキサスや、アメリカらしい広大な空、またテキサスっぽいカーボーイな人達の生々しさが、妙に情感が出ていて、映画自体の根底に流れるカントリーらしいテーマが、なかなか強く、やっぱり日本人より、アメリカ人が感慨深くなれるだろう一本。
そもそも日本人にカントリーの何たるかが、わかるわけ、到底無いのだ。
日本で言う演歌であって、それを初見だけで感慨深くなれるというのは、まぁー無いだろう。
どこか敷居の高い映画ではある。
またコリン・ファレルの演技に個人的には目が離せない。
ヒットマンズ・レクイエムを見てから、彼の演技力に見せられている。
正直、弟子としての彼もかなり見事。
とりあえず、アメリカンなスピリットがより好感を生み出し、ジェフに主演男優賞を与えたのではないかと思うわけだ。
得点
5点
冒頭の「ボーリングは嫌いだ。」の展開は、とても愉快。
【いつも読んでくれてありがとうございます。またお越し下さい。】
by | 2010/07/01 03:24
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