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◎ドラゴン・タトゥーの女 2011年度148本目◎

「何故背中にドラゴンのタトゥーがあるかとかは、突っ込まないでください。」

$A Little his REDEMPTION.~season Ⅵ~-ドラゴン・タトゥーの女

アメリカ2011年アメリカ制作アメリカ
監督
デビッド・フィンチャー
(ソーシャル・ネットワーク、ファイトクラブ、セブン)
出演
ダニエル・クレイグ
(カウボーイ&エイリアン、007 カジノ・ロワイヤル)
ルーニー・マーラ
(ソーシャル・ネットワーク)
クリストファー・プラマー
(人生はビギナーズ、サウンド・オブ・ミュージック)
ステラン・スカルスガルド
(グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち、マイティー・ソー、パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド)
予告編

ネコあらすじネコ
現代の北ヨーロッパにあるスウェーデンでの物語。
ミカエル(ダニエル・クレイグ)は、ミレニアムという雑誌の編集長であった。ミレニアムはハンス=エリックにより名誉毀損で訴えられ、ミレニアム側は敗訴してしまい、雑誌としての品位を酷く落としたのだ。
その裏では、ある人物がミカエルについて調べるように天才ハッカーであるリスベット(ルーニー・マーラー)に依頼をし、リスベットは完璧にミカエルについてのリポートを作ったのだった。
その結果、老人であるヘンリック・ヴァンゲル(クリストファー・プラマー)はミカエルを雇うことに決めるのだった。
ヘンリックはある日、ミカエルを自身の所有する豪邸に呼び出した。ヘンリックは実業家だ。
ヘンリックは、ハンス=エリックを完全に陥れることが出来る証拠を提供するのと会社での賃金の倍を提供する代わりにヴァンゲル家の謎を解き明かしてほしいと依頼する。
その内容は、ヘンリックの孫娘の当時16歳のハリエットを殺したのがこの一家の誰であるかを突き止めることだ。しかも死んだと思われるハリエットに成り代わり何者かがヘンリックに毎年押し花を送ってくるという卑劣な行いの犯人を懲らしめたいという。
考えた末、落ち目のミカエルはこれを承諾し、単身北欧の謎の眠る土地へ旅立つのだった。
リスベットは、悲劇に苛まれた。身元後見人のおじさんが倒れてしまったのだ。悲しみに暮れるリスベットは、新たな後見人を探すことになるのだが、リスベットには、刑務所や精神的疾患があり、それを担当した男は、それを逆手に取ってリスベットに性的な嫌がらせを強引にさせるのだった。
2012年2月22日鑑賞
ネコ感想ネコ
これまでの『ミレニアム』
未完のまま作者が死んでしまった『ミレニアム』シリーズの1作目の2回目
の映像化作品。
先に09年、いまから2年前に原作小説が書かれたスウェーデンにより映画化された。
日本では10年に公開され、英国アカデミー賞に外国語作品賞として作品賞を受賞した作品でもある。
またそのまま2部、3部共に映像化、こちらはテレビドラマとしてキャストはそのままに映像化。
4作目以降は作者が亡くなってしまったので未完となっている。
『ミレニアム』はスウェーデンで社会現象になった女性を憎む男性というテーマを扱った問題作である。
内容に関わらずベストセラーになったのだから凄い。
そして2年というわずかな期間でハリウッドによりリメイクされた。
監督には、この手のジャンルでは『セブン』で有名なデビッド・フィンチャー。
出演には、ダニエル・クレイグと『ソーシャル・ネットワーク』で主人公の屈折した思い人になるちょい役のガールフレンドを演じたルーニー・マーラだ。
とりあえず、再映画化が時期早々過ぎるとしか言えないというのが、映画ファンである自分の見解であるが、スウェーデン版を見たことも無かったり、監督のデビッド・フィンチャーを筆者は敬愛しているというわけで、しかしそんなに斬新さも感じなかったで大して期待しないまま鑑賞に至った。
全体的な感想を言えば、普通に面白いスリラーサイコサスペンス。
言ってしまえば『セブン』の焼き直しだったかもしれない。
パンキッシュであり精神疾患も患っている少女で天才的なパソコン技術があるリスベット。
原作の原文は『女を憎む男達』ということであり、リスベットはつまりその女に当たる。
本作でもその描写が衝撃的に描かれる。これは見ている側には不意打ちだっただろう。
正直言えば、不快な気持ちになった。まぁー原作のテーマだしね。
またリスベットの背中にはドラゴンの刺青があり、また彼女には放火という前科があるのだ。
その彼女が映画のタイトルになっている以上彼女こそが映画の肝になると思いきや、本作はそこに言及することはない。
何故なら小説2作目のタイトルが『火と戯れる女』なのだ。
つまり本作ではリスベットは、厳密では主役でもないし、そこまで重要キャラでもない。
主役はダニエル・クレイグだ。
結果的には、ミカエルとリスベットは共闘し、事件を解決するというわけだ。
となると、問題の事件のミステリー部分は?
こういう映画になると、ミステリー部分への評価もあるだろう。
「誰が犯人なのか?」
やはりここが興味を持ってしまうとこだろう。
それは残念ながら期待してはいけない、ケヴィン・スペイシーが出てきたら映画の方向性がわかるようにある俳優が出てしまえば、その時点でミステリーの核心もつけるだろうし、ハリエットがどうなったかもだいたいは見ていてわかると思う。
じゃあどこが面白いの?
そう思うだろうが、無難にデビッド・フィンチャーは良い仕事をしている。
彼の冷徹と思える映像作りは、相変わらず独特な印象を感じられる。
妙に白く、それでいてデジタル。
それは『ソーシャル・ネットワーク』で見いだしたのかもしれない。
なんだかSONY的なんだよね本当に。
舞台のスウェーデンをそういう風に映すのか?
とかフィンチャーらしいハイテクなガジェットを使いまくって、事件の真相に行き着いたり、その事件の真相を解く過程とかが普通に面白くて痛快。
また終盤の犯人の本性も定石と言えば定石だが、衝撃的で面白く作っている。
そういう意味では凄く面白いし、フィンチャーはやはり優れた監督であった。
しかし残念ながら映画自体の個性が少し薄い。
むしろこれだったら『ソーシャル・ネットワーク』の方が面白い。
いや『ソーシャル・ネットワーク』はフィンチャーの中にあるマイノリティーが混合した非常に優れた映画だったのかもしれない。
今一度アカデミー賞の監督賞はフィンチャーが獲るべきだったのかもしれない。
言ってしまえば、本作は、『セブン』に『ゾディアック』を足したような映画でしかない。
それはそれで最高だけど。
リスベットが意外にも可愛い。
見ていて驚いたのだが、リスベットが結構可愛い。(笑)
ビジュアル自体にはかなり抵抗があるし、バイセクシャルだし、自分勝手だしね。
乳首にピアスもついているし。
それでもリスベットが可愛いく思えた。これはもしかしたらルーニー・マーラの魅力だったのかもしれない。でもルーニー・マーラは自由奔放にエロいキャラクターをよく演じたよな。(笑)
映画自体もラストは、冗長的だし、見え透いていたもののリスベットの不器用な恋に焦点を合わし(『ソーシャル・ネットワーク』と根本は一緒かな?)、より魅力的に魅しているように見えた。
このリスベット近辺の展開、レイプを含めたり、妙な可愛さや、大胆なベッドシーンを含めても、唯一のフィンチャーファンとしての収穫物だった印象を受ける。(笑)
ただやはり『ドラゴン・タトゥーの女』というタイトルでありながらリスベットの詳細もいまいち明かされぬまま、天才ハッカーとういう設定ぐらいしか生きてこないのと、それとドラゴン・タトゥーが結びつかない。
またドラゴン・タトゥー自体が全然印象にならないというのが、思いのほかこの映画の無難さの評価の根本にあるのではないか?と自分は思いました。
僕はあの時、デカいスクリーンでみんなでAV鑑賞をした。
突如スクリーンに映し出される巨大なモザイク。
それはリスベットとミカエルのベッドシーンでのことだ。
二人の結合部分はモザイク処理されている。それがぼかしではなく、モザイクだった。
衝撃を受けた。そしてそれが妙に長いのだ。
多くの人々とAVを共有しているようだ。
非常に滑稽だ。
この映画はそもそもR15の映画なのに、なんで!?
結果的に一部の劇場では、18禁バージョンとしてモザイク無しのバージョンが3月中旬に公開されることになってしまった。
いやちょっと待て、この映画の観客層からして、何故R15なのにあんなに馬鹿げたモザイクを入れた?
フィンチャーの変態性をコミコミにしてもこれは異常だろう。
てっきり全米公開時に、モザイクがあったと考えていたのだが、この対応はまたもや配給側の嫌がらせだ。
そもそもルーニー・マーラがアカデミー賞にノミネートしたのもその所為だったかもしれないのに…。
しかも料金払わないと見れないわけで、流石に見たいけど、新作ラッシュの現在では行く気になれない。
やはり日本の配給は全部潰れろ。
むしろモザイクコミコミでこの映画の価値を判断した人も日本ではいただろうに、フィンチャーファンとして哀しいなぁーこりゃ。
メモ得点メモ
8
個人的にダニエル・クレイグがすごいはまり役だった。ダメンズがあんなにピッタリだったとは。
007より似合うね。
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