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◎【77点】セブン【解説 考察 :00年代の先駆】◎

セブン

製作

1995年アメリカ映画

95年の映画?
嘘だろ?00年代のロールモデルかよ?

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監督

デヴィッド・フィンチャー
ゴーン・ガール
ソーシャル・ネットワーク
・ゾディアック
・ベンジャミン・バトン 数奇な人生

キャスト

ブラッド・ピット
アド・アストラ
Mr.&Mrs. スミス
・12モンキーズ
マネーボール

モーガン・フリーマン
・インビクタス/負けざる者たち
・ドライビング Miss デイジー
・ミリオンダラー・ベイビー
ショーシャンクの空に

グウィネス・パルトロー
・恋におちたシェイクスピア
・スライディング・ドア
・Emma エマ
アイアンマン3

あらすじ

1990年代後半のアメリカのとある大都市。

定年間近の刑事の
サマセット(モーガン・フリーマン)は、
事件現場に行く。

そこに現れた異動早々に張り切ってる刑事の
ミルズ(ブラッド・ピット)。
ミルズの慎重さを欠いた破天荒なやる気に
サマセットは危機感を抱き、彼をいなす。

そして後日の月曜日。
猟奇的な死体が一つ見つかる。
その死体はスパゲッティーに
顔を突っ込んで死んでいた。

そこにキリスト教の
7つの大罪の一つ食欲を意味する。
暴食文字も残されていた。

この事件が深い事件になると感づいた
サマセットは、早々に事件から
降りようとするが、
上司にミルズを支えるように頼まれる、
翌日に同じような死体が見つかるのであった。

この事件はキリスト教の七つの大罪にヒントを
得た殺人事件だと思ったサマセットは、
長年の経験と人脈を駆使して、
犯人を捜索する。

2009年10月23日鑑賞
2009年度117本目
(世界のオタクが選ぶ映画編115)21
2020年6月2日自宅 Netflix鑑賞
2020年24本目



1995年の映画だと???

個人企画IMDbTOP250の映画を見る。
10年間見てなかった映画は自身の価値観の
アプデートも考慮して再鑑賞を心掛けており、
今回は11年ぶりの鑑賞。
多分ちゃんと鑑賞するのは4回目ぐらいか。

内容的にはモチーフ連続殺人事件と
最後の犯人のおぞましさと
オチの冷酷無比さが凄まじく。

全体的には犯人の登場までは
そこまで面白く感じられなかった。

音楽の煽る感じやどんよりした感じが古臭く
俳優の演技も終盤までは
僅かな照明描写や、
少し斜に構えたカメラの画角が
見応えを失せさせている。

また良いショットは山ほどあるのに、
カット割が多過るせいか、
必殺ショットの印象が薄れてしまっている。

もっとカットを割らずに長回し調で
やってくれてもよかったと思うほど惜しい。

また2人がいかにこの事件に関して、
苛立ちを感じているかなどの会話描写が多く、
映像で作品を語ると言う監督の手腕が、
まだ足りていない印象。

しかしこの映画、1995年の映画なんだよな。
内容のダークさといい、
終盤のカタルシスといい、
90年代の中盤にしては、
時代を先取り過ぎていることに驚愕。

00年代のアメリカ映画に精通するもの

00年代は、
アメリカ映画金の無駄遣いを実感させるが、
同様にインディペンデント映画らしい作家性が、
際立ったものも多数出てきた。

ハリウッド作品はCGを多用するが、
00年代後半にはリーマンショックにより
映画予算削減で質の低い映画が量産されたが、
その作家性とビッグバジェットの結びつきは、
多数の鮮烈な作品を生み出し、
多くの偉大な映画作家を誕生させてきた。

その片鱗が確かに本作にも
あるのではないかと思う。

まだ90年代でありながらもダークな脚本を
手堅く映像化するデビッド・フィンチャーの
到来は、00年代のアメリカ映画の
ビッグバジェットとの結びつきの先駆け
なのではないかと感じた。

終盤の野心がすごい

何もない国道を超望遠で撮影し、
衝撃的なラストを観客に提供。

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あの映像は今見ても驚く。

またブラッド・ピットの複雑な表情、
善と悪の狭間に立ち、
人間である欲望に対する試練の葛藤。
それまでの彼のチャラチャラした表情が、
全て報われるような市井の人間の葛藤が、
全て伝わってくる素晴らしい演技、
おじさんも
「その気持ちよくわかるよ。」
とつぶやいてしまい、
そして目をにじませた。

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彼の判断は間違いではなかったと思うが、
この試練は酷すぎる。

ジョン・ドゥ

今作の犯人の名称だが、
犯人自身そう名乗ったが、
そもそもそれは身元が不明の遺体を指す名称。

そうまでして
自身の存在を葬り去り、
人の欲に駆られる弱さを捌こうとする、
悪魔に成り果てた理由は全くわからないが、
彼もまた欲に負けた存在と自身は告げるが、
どこまでも計画的な行動が怖すぎる。

自らをジョン・ドゥと名乗り、
そして溢れるほどの金を所持し、
ターゲットを選定し、
長い時間をかけて実行を行う。
自身の犯罪を人の罪とかけて、
メディアに知らしめるような恐ろしき、
劇場型感覚の犯罪者。

その闇の深さが恐ろしく、
そしてそれに全てを奪われる
ミルズの不憫さ。

ミルズとサマセットが
全然事件を解けてなくて、
コネを駆使して刑事として犯罪に立ち向かう
どこまでも市井の市民感が、
より虚無を感じさせる。

劇場型バトルにせずに、
弱き人と悪魔との戦いにした方向性がすごい。

また登場して
一気に答えを語り始めるおぞましさ。

色あせることない邪悪なシナリオだ。

オープニングの妙

連続してみると気がつくが、
オープニングはジョン・ドゥが描かれている。
指紋のない指、
異常な日記。

そして実行中の見立て殺人を記録する
残忍ぶりが垣間見られる。

面白いのがその楽曲が

ナイン・インチ・ネイルズの
「クローサー」のリミックス

ナイン・インチ・ネイルズの
フロントマンのトレント・レズナーは
2011年に同監督の
『ソーシャル・ネット・ワーク』にて
アカデミー賞を受賞する。

その片鱗がもうここにあったというわけだ。
その後もレズナーさんは、
『ウォッチメン』のドラマシリーズなどで、
多数の傑作BGMを生み出すし、
ヤバすぎるし、
とりあえずオープニングの不穏な音楽、
まじで傑作すぎる。
正直もう2度と聞きたくないと思えるぐらい、
不快で才能に満ち溢れている。

そもそも
ナイン・インチ・ネイルズが最高だよな。

hisSCORE

・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 7.9/10
・映像のアプローチ 7.9/10
・映画の美術面 7/10
・キャラクターの魅力 7.5/10
・音楽 5.9/10
・上映時間と個人的趣味 8/10

77点

てかブラピ今作で本当に骨折してたんだな。

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2010年鑑賞時の感想

あぁーまたやられたよ。
犯人があの俳優だなんて。

はっきり言ってそれだけでこの映画は最高。
だってあの人やばいもん。

っともう彼が出ただけで満足なんだけど。
(だって恐ろしいほどはまり役だから)
この映画大好きな
デヴィッド・フィンチャーの
出世作だったりする。

でもあんまり優れた映像はなく、
思いのほか大作だなと。
もうそんなことより犯人だよ。
なんだよあいつ。

こんなヤバい犯人誰がやるんだって思ったら、
こいつだよ。

この手の映画はやっぱり犯人に
全てがかかってると思う。

いや、言い方が悪過ぎる、
この手の、脚本が練りに練られていて、
恐ろしく巧妙で、また酷くて、
一つの死体に何個もメッセージを残すような
狂ったことを平気で起こす奴はどんな奴だ、
またどんな奴がふさわしいか。
を見事にジャストミートしてくれた。
もうひとり今浮かぶのはゲイリー・オールドマン
おぞましいほど残忍なお話で、
正直、羊たちの沈黙と同じくらいのおぞましさ。

酷く面白いというよりは、普通に面白い。

そしてまぁーブラピは
今作あんまりかっこ良く無かったけど、
確かに一皮むけてる。
終盤の表情で一気に泣けた。

これが噂の監督の力量らしいが。
でもグウィネス・パルトローが可愛かった。
でも本当に脚本が良く練られていて
普通に面白かった。

サイコ・サスペンスと言えば?の質問に
間違いなく「セブン」と答えられる程の
一作ですな。

そしてもう1人のキャスト

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ケヴィン・スペイシー
ユージュアル・サスペクツ
L.A.コンフィデンシャル
アメリカン・ビューティー
スーパーマン リターンズ

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