リンクレイターといえばロトスコープ
★この記事をまとめるとこんな感じ★
はじめに
製作
2022年アメリカ映画
異彩監督たちの流行は半自伝映画
監督
リチャード・リンクレイター
・ウェイキング・ライフ
・6才のボクが、大人になるまで。
・ビフォア・ミッドナイト
・スキャナー・ダークリー
ネタバレ あらすじ
2022年4月30日自宅Netflix鑑賞
2022年19本目
リンクレイター先生だって自伝映画を作りたいんだ!
『6才のボクが、大人になるまで。』で
12年間の実在の人物に演技をさせて
1年ごとの映像を繋いで映画にし
同じ役者で1995年と2004年と
2013年に同じ役で会話をするだけという
恋愛映画を作った
偉人とも言える
リチャード・リンクレイター監督の映画が
Netflixと映画を製作し
2022年にNetflixで公開!!
これまた面白いことに
鬼才パオロ・ソレンティーノ監督の
『Hand of God -神の手が触れた日-』
とアカデミー賞外国語受賞作品で
アルフォンソ・キュアロン監督の
『ROMA/ローマ』と同様に
リチャード・リンクレイターの
小学生ぐらいの時の日常と
妄想を交えた半自伝映画を
『スキャナー・ダークリー』同様に
ロトスコープのアニメーション映画として
製作した。
ロトスコープという扱いの難しい方式
個人的にはロトスコープはアニメなのか?
というところがかなりあれ。
実写映像を絵に再度置き換えていると
言っても過言ではない手法のロトスコープ。
アニメーションとしてオリジナリティよりも
写実性がとても高く
細かい表現が得意なのだが。
だったら実写でいいではないか?
と思ったり。
だったらCG合成すればいいのではないか?
と思ってしまうが
低予算として
所作とかは投影して背景は
絵を描くとか
セット作るよりはかなり割安とか
あるのかな?と思ったりするのだが
近年の日本の高過ぎ品質の
デフォルメされつつも写実的な
抜群の技量があるアニメーションに
※『鬼滅の刃』とかね。
見慣れていると。
ますますこれをアニメとして評価すべきなのか?
と思ってしまう。
CGアニメだって面白いのいっぱいあるし。
60年代終盤のポップカルチャーが炸裂
当時の子供たちの日常。
監督の当時の日記でも
ひっくり返したのではないか?
というような生々しい日常が
切り取られて映像化されている。
シーンの多さには圧巻するし
当時の遊び方や
気だるい雰囲気
見ていたテレビ
流行のもの全てがそこに描かれていて
アメリカ版『20世紀少年』のような面白さもある
当時の映画の映像もバッチリ
アニメ化されたり
人気のテレビ番組も『バットマン』含めて
バッチリロゴとかいっぱい出てきて
洗練され過ぎてて興奮する。
ただ同時にNASAの宇宙開発への
市井の少年視点から見る
俯瞰したエピソードなども
面白く
非常に興味深い
流石リンクレイター先生だ!
構成がやり過ぎ:俺は一体何を見せられているんだ
と褒めたものの
一体俺は何を見せられているんだ?
とすっごく混乱したのも事実。
映画の幕開けは
主人公のスタンリー君が
急遽宇宙飛行士として抜擢されて
宇宙に行くための訓練をする!!
という展開から始まるのだが
その途中で回想という名の
自己紹介から
彼の細かな日常が
延々と描かれ続ける。
映画は最初大々的な
宇宙開発を扱った
ファンタジー映画として幕を開けた
はずなのだが。
60年代の高揚感や
思い出が詰まった日常映画が
延々と続くのだ。
映画の終わりが差し掛かると
ようやくそこに戻るのだが
そのエピソードは
最早うやむやで
妄想のような扱いで同時進行する。
しかもしっかり脇役も色濃く描いたり
スタンリー以外の家族の描写も
細かく実施して。
とことん半自伝的な青春日常映画
タイトルとの一貫性のなさに
困惑はすごかったが
ロトスコープという異色なアニメと
きめ細かすぎる日常シナリオが
生々しくて面白くて
何度でも見れるような気がするが
宇宙要素を見るとちょっとゲンナリしてしまう。
まぁいつもと一緒で人生の切り取りで話はないんですよね。
めっちゃノスタルジー浸った
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 6.5/10
・映像のアプローチ 7/10
・映画の美術面 8/10
・キャラクターの魅力 6.5/10
・音楽 8/10
・上映時間と個人的趣味 6.7/10
69点
なんだかんだオススメ映画です
リンクレイター映画入門
かもしれない。