★この記事をまとめるとこんな感じ★
製作
2020年アメリカ映画
まさか現代に民主主義への
プロパガンダ映画が生み出されるとは。。
製作・脚本
サシャ・バロン・コーエン
・アリ・G
・ブルーノ
・ディクテーター 身元不明でニューヨーク
・ザ・ブラザーズ・グリムズビー
キャスト
サシャ・バロン・コーエン
・ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習
・ブルーノ
・レ・ミゼラブル
・タラデガ・ナイト オーバルの狼
あらすじ
中国とロシアに面している国、カザフスタン。
そこ出身のジャーナリストの
ボラット(サシャ・バロン・コーエン)は、
カザフスタンを偉大な国にすべく、
アメリカに行ったわけだが、
そこでカザフスタン人として恥を晒した。
結果彼は強制収容所送りにされた。
それから14年後の2020年。
カザフスタン政府はボラットを招集。
彼にカザフスタンの代表として、
偉大な独裁者である
アメリカのトランプ大統領に対して、
貢物をしてカザフスタンを同盟国としようとした。
カザフスタン政府は文化大臣の猿を
トランプへ渡そうと考えたが、
ボラットは以前トランプタワーで排便したので、
それはできなかったので、
副大統領に渡すことにする。
ボラットを貨物船で世界各地をたらい回しにした
挙句アメリカのテキサス州に送り込む。
別の貨物で移動が完了した猿と合流しようとしたが、
その貨物の中にはボラットの娘のトゥーターがいた。
彼女は偉大な独裁者に愛されることを望み、
密航していたのだ。
そして文化大臣の猿は死んでいた。
最悪の事態に陥ったボラット
国に戻れば処刑されること間違いなし。
彼が考えたのは女好きのトランプの側近達に
娘のトゥーターを貢ぐことだ。
カザフスタン政府はそれを了承し、
トゥーターを魅力的な女性にすべく、
テキサスの社交場のデビュー会場での
娘と同伴する父親たちのおかしな思想に触れたり、
と色々なアメリカの女性軽視社会を利用し
トゥーターを美人な貢物に仕立て上げようとする。
しかしトゥーターはカザフスタンにより
配布された性教育の本や、
女性の扱いがアメリカ人の女性との思想が違う
ことを知り、混乱を始め、
ボラットに立ちはだかるのだった。
2020年10月25日 amazon primevideo鑑賞
2020年60本目
ボラットが帰ってきた!!
イギリスのコメディアンであり俳優の
サシャ・バロン・コーエン扮する
偽カザフスタン共和国のテレビレポーターの
ボラットというキャラクターを演じ、
ここが変だよアメリカ人を
ど田舎の国から来た世間知らずの
外人レポーターのふりをしつつも
アメリカの常識がどう考えても非常識であり、
時には常軌を逸した大馬鹿野郎であるという
自分たちが世界の中心であると勘違いしている
アメリカ人たち、特にアメリカ南部の人々を
皮肉っている
社会派爆笑コメディモキュメンタリー作品の
第二弾がまさかのアメリカ大統領選挙投票直前に
Amazon Videoにて全世界配信開始!!
むしろ大ヒットしすぎて
サシャ・バロン・コーエンのボラットは
アメリカ人でも常識となっていて、
前作のように素人を騙して、
ぽろっと爆弾発言な思想や彼らの狂った常識を
引き出すようなことはもう企画的に
やり切れないと思われていたが、
そんなことはなかったようだ。
むしろボラットというキャラクターを演じてはいるが、
ボラットが別人に変装するという設定、
より過激にアメリカ南部テキサス州にて、
偏ったキリスト教信者や
共和党たちの思想にメスを入れた
皮肉の効いたおバカコメディだ。
ちなみに現実のカザフスタンは隣国の中国特需で
観光地としてめちゃめちゃ発展している国で、
本シリーズは誰も知らない国だろうという予測で、
クソど田舎の発展途上国として描いている。
2020年唯一の2020年を描いたメジャー映画?
個人的に本作が他作品よりも画期的に優れてると
感じた点は、
圧倒的な2020年のアメリカ映画
ということ。
2020年の幕開けはコロナウイルスにはじまり、
アメリカ全土はロックダウンされ、
映画館の利益をあげられる状況ではなくなり、
多くの大作映画も収益があげられないと考え、
公開を延期した。
しかし新作映画は配信作品として、
Netflixなどでは2020年の作品が追加されるのだが、
それは2020年に製作された映画ではない。
今作は2020年前半のアメリカ大統領選を追いかけ、
2020年のコロナウイルスの現状を撮影した
非常に貴重なメジャー映画なのではないかと思った。
根本的には、
トランプ陣営の狂った思想や、
南部に住む人たちの狂った宗教観への警報、
時代に取り残された場所もあることなど、
アメリカの歪んだ実情が垣間見られる。
トランプ支持者の実態などなど
陰謀論信者的な側面も出てきたりと
過激ではあるが、
その根源の見えてこない感じも非常に恐ろしい。
そういったトランプ陣営を応援しているふりを
したボラットだが、
そのおバカな思想と結びつき、
トランプ陣営に対する皮肉のこもった
民主主義へのプロパガンダ映画となっている。
しかし道中で、
街に人がいなくなった
というシーンの人っこ1人いないディストピア感、
コロナウイルスによるロックダウン化という
生々しい情感がモキュメンタリーでありながら
ドキュメンタリーとして秀逸過ぎてやばい。
このサシャ・バロン・コーエンがすごい
2006年の『ボラット』にて
ゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞した彼。
その後もぶっ飛んだ変態キャラを演じて、
世界情勢などにメスを切り込んだ
悪趣味なコメディモキュメンタリーを製作している
そんな彼ですが直近にて
『シカゴ7裁判』にてヒッピー党の指導者として、
民主党大会に参加すべく立ち上がり、
アメリカの在り方についてどうあるべきかという
立場だけが全てではない、
アメリカ人としての一つの願いを語り、
世界平和のために活動をする
舐めてたやつがめちゃめちゃ熱かった
というくそいい演技をして泣かしてくれる。
幅の広い演技力が今作の狂いながらも
命懸けでおバカに社会批判する生き様が
凄まじすぎる。
娘は個人的には。。。
新キャラの相棒として娘を登場させ、
アメリカの社会問題の一つである
女性の権利的な問題も盛り込まれている。
そのせいでギャグ要素に大笑い要素よりも
笑生きることのできないオブラートな問題を
多数切り込んでおり、
正直見ていて辛い部分もあったが、
劇中にてトゥーターを救おうとする
黒人の施設運営者のシッターさんが、
もちろん騙された人ではるのだが、
米国内で今作の影響で多くの人に支持される等
笑いを犠牲にして正しいことを描いている。
やはりそれも2020年として
社会派モキュメンタリーを制作することの意義
なんだとは思うのだが、
あとデリケートな下ネタ多過ぎ。
妊娠を偽ったとんちにて
妊娠危機センターなのにピルの話とか
中絶は進めず、
産む前提で進めるあたり、南部狂ってる。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 9/10
・映像のアプローチ 8/10
・映画の美術面 6/10
・キャラクターの魅力 7/10
・音楽 6/10
・上映時間と個人的趣味 7/10
76点
てかブラピ今作で本当に骨折してたんだな。
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通販
謎の同居生活での巨根ぶりはなんだったんだ。