子供と大人との垣根を超えて
★この記事をまとめるとこんな感じ★
はじめに
製作
2021年アメリカ映画
人間と人間の対話
監督
マイク・ミルズ
・サムサッカー
・人生はビギナーズ
・20センチュリー・ウーマン
キャスト
ネタバレ あらすじ
2022年5月1日劇場鑑賞
2022年20本目
マイク・ミルズの映画
好評っぽいので映画の日なので鑑賞した。
自分は『20センチュリー・ウーマン』が
年間ベストに選ぶくらい面白いと
思ったわけですが
その前の監督作
『人生はビギナーズ』はそこまで
ツボにはまらなくて
今作はどうなのかなぁ?と思っていて
しかも白黒映画というハードルの高さ。
このマイク・ミルズさんって
そもそもそんなに映画撮ってない
なぁーって思ったら
著名なデザイナーだってこの度知る。
CDのジャケットのデザインや
PVだけじゃなく商業用のポスターなど
広告系でも活躍される
マルチなクリエイターだった。
特異なビジョンよりも
洗練された高級趣向のデザインを
することが多いぽいですね。
映画作品としては
私小説的な側面が強く。
2作目の『人生はビギナーズ』は
実際の母の死後の父との話が題材で
3作目の『20センチュリー・ウーマン』は
母へのアプローチ。
そして本作は息子へのアプローチ。
今作では身内として甥っ子と
対話する物語ですが
疑似息子としての関係性の
模索を0からするという
子供との対話の物語
マイク・ミルズさんの描写力と視点すんご
前作も独特な切り口で
女性についてのリスペクトを
盛り込んだ青春ドラマが最高でした。
DVD同等以上の映像が楽しめるからいいけど。
そういう切り口を
おしゃれな構図と色調と音で
攻めてくるのが好きでした。
今作は
父と子の対話についてのお話。
エピソードひとつひとつが
実体験ベースなんじゃないか?
と思う細やかな視点。
そしてその会話の内容の
細やかに生々しさがあり
それでいてインテリジェンスで
そして真摯で心がこもっていた。
他の映画監督の作品では
あまり味わえない感覚ですね。
子供は幼いとか
未発達だからと
程度の低い思考で扱うことの
礼節のなさ。
子供も1人の人間として
真摯に向き合う必要性
相互理解の必要性。
一つ一つのコミニケーションの重要さ。
それにより多くの人々との
相互理解への発展。
そんな大切なことを
疲れ切った人生に矜持してくれる。
父親として今後子供とどう向き合っていくべきかを
学べた気がします。
神秘的なシンセサイザーの音色よ
音楽はザ・ナショナルのブレインである
デスナー兄弟。
アーロン・デスナーさんと言えば
テイラー・スウィフトのアルバム
フォークロアを共同で製作し
グラミー賞を受賞したマジモンの天才。
奥ゆかしいチルアウトな楽曲群が
冬の湖畔の景色を浮かべる
素晴らしい楽曲群がたまらんですよね。
そんなデスナー兄弟が
シンセサイザーをいい感じに
使って合間合間をチルで映画を
エモくしてる。
元々マイク・ミルズ監督が
2019年に発売された
ザ・ナショナルのアルバムの
ショート・ビデオというか
もろコンセプト映像を
監督したことがきっかけでして
それも女性の一生をモチーフにした
コンセプチュアルなアルバムで
マイク・ミルズ監督の
『20センチュリー・ウーマン』と
親和性があったからなんだろうね。
そんなわけでサントラも要チェックという
さすが一級のデザイナーだなぁと。
子供の生の声、未来について
作品の設定として
子供をインタビューするという
サブエピソードもある本作。
それぞれの地域の子どもが
未来について自分の思うことを答える。
洗練された子どもたちが
選別されているとは思うが
やはり圧倒される。
それぞれに重みは違うけど
未来について
持続可能な社会について考えさせられる
やはり地球という大地の
資源の枯渇や地球温暖化での
通常生活が難しくなるという実態。
未来に生きるのは
子供たちなんだよなぁ。
日本の政治なんて持続可能な社会とか
全く考えてないでしょ。
既得権益の発展を考える
老人しかいないんですよ。
それにしてもそういう社会への
危機感も子供を題材にした映画で
うまく織り込んでいて
マイク・ミルズさんすっごい。
エンドロールが未公開だったインタビューの詰め合わせですからね
そしてこの映画のタイトル
カモン カモンは未来へ進んでいくしかない
という前向きながらも
辛い日々を乗り越えていくしかないという
前途多難な日々への挑戦を激励する意味
だったんですなぁと。
こんなん二本立てで見たら
脳がバグるし
土日程度に消化できる代物じゃねぇ。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 7.8/10
・映像のアプローチ 8.2/10
・映画の美術面 7.5/10
・キャラクターの魅力 7.5/10
・音楽 8.5/10
・上映時間と個人的趣味 8/10
79点
話こそ驚きはなく
監督の個性により
インテリジェンスになっている印象。
ただ見てよかったなぁと思う。
あと子役の演技力クッソ
高かったと改めて思う。
将来はティモシー・シャラメの
ような俳優になりたいという野心
マジパネェッス。
レンタル
通販
パンフレット普通に購入できた勢ですが
かなり転売されているんですね。
大した内容もないしサイズが小さくて
可愛い。小さめのバッグにも入っちゃう
手のひらサイズです。
コラムニストの方が3人くらい寄稿
してましたがちょっと偏りがあったなぁと
思うものがありました。
むしろこの映画のHPにほぼ内容が
載っていると思われるので
文章を読みたいならそちらを
見るべきかと。
それで今作はBlu-ray出すのかね?
VOD配信ではまた見たいかなぁー。