☆ミッション: 8ミニッツ 2011年度91本目☆

「本作のハイライトは?」

$A Little his REDEMPTION.~season Ⅵ~-ミッション:8ミニッツ

アメリカ2011年アメリカ制作アメリカ
監督
ダンカン・ジョーンズ
(月に囚われた男)
出演
ジェイク・ギレンホール
(ドニー・ダーコ、ブロークバック・マウンテン、プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂)
ミシェル・モナハン
(イーグル・アイ、M:i:III、デュー・デート ~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~)
ヴェラ・ファーミガ
(マイレージ、マイライフ)
予告編

電車あらすじ電車
目覚めるとスティーブンス(ジェイク・ギレンホール)は、全く知らない場所と全く知らない人たちと一時を過ごしていた。状況に混乱するスティーブンスは自分は軍人でアフガニスタンに駐軍中で、ヘリコプターのパイロットで大尉であると、目の前にいる女性のクリスティーナ(ミシェル・モナハン)に打ち明ける。クリスティーナはそのジョークを好意的に答える。しかしスティーブンスはこの異常事態に混乱し、自分がシカゴに向かっている電車にいることを知り。
また鏡を覗くとそこには別人がいた。スティーブンスは教師のショーンだったのだ。
混乱している最中、突如列車は大爆発。自分を含めた乗客は全て死亡した。
目覚めるとスティーブンスは、ヘリコプターの操縦室に似た小さな箱の中にいた。目の前には、画面があり、そこには女性がいた。彼女の名前はグッドウィン(ヴェラ・ファーミガ)、先日までアフガニスタンにいたスティーブンスは、彼女に何が起きているか問いつめるが、彼女はすぐさまもう一度、彼が目覚めた列車の爆発テロ8分前に戻すのだった…。
そしてスティーブンスは、混乱する中状況が掴めてくるのだが8分後彼らはまた木っ端微塵になるのだった。
そしてまたあの箱の中に戻ってくるスティーブンス、その箱自体にも何か知らの異常が現れ、スティーブンスは箱と列車という限られた世界に謎を抱くのだった…。
2011年11月1日鑑賞



電車感想電車
この映画どっかで見たことないか?
ジェイク・ギレンホール出演の本作は、8分間だけ仮想世界に旅立ち事件の真相を見つけるという、どっかで聞いた事がある内容だ。
監督は、知る人ぞ知るイギリスのアーティストデビッド・ボーイの息子のダンカン・ジョーンズ。
以前彼は、『月に囚われた男』を監督し、低予算ながら高水準のSF観を見事に具現化していて、世界的にも非常に評価の高いSFサスペンスの傑作を生み出した。
もともとは、監督ではなかったが、主演のジェイク・ギレンホールのアイデアにより監督に抜擢されたようだ。やるなジェイク!!
評価自体は月並み高く、そもそも公開したのが11年初頭だったのだが、見事に半年以上の期間を待たされ、ようやく公開というのが、日本での状況でして、珍しく予告編で、海外の評価を起用したアクション映画でして、その所為だろうか、思いのほかヒットしたと思う。
内容についてなのだが、起きてしまった事件を特殊なシステムを使い過去の状況を確認して、事件の真相を探すという内容なのだが、これってもろトニー・スコットが監督してデンゼル・ワシントンが出演した『デジャヴ』じゃないか!!と思っていて、見るまで不安だったのだが、そっちの上映時間が展開の妙をもったいぶった2時間と長時間に対して、本作は、切り詰めた90分という、なかなかタイトな方向性でして、筆者的には本作の方がより、ハードなSFに仕上がっていた。
その仮想世界への突入が『デジャヴ』のハイライトだったのなら、本作はその先にある物語に注目したと言えるだろう。
よく内容を切り取ってみると、本作は、どちらかと言えば『恋はデジャブ』という映画に酷似している。
その『恋はデジャブ』という映画は、主人公を演じるビル・マーレイが嫌みなアナウンサーを演じているのだが、彼が田舎町にクルーと共に取材に行くと、帰り道に立ち往生して、1日が終わり、目覚めるとまたその町にいるのだ。
彼は、その町の世界に閉じ込められてしまい、1日が終わると必ず、その日の朝に戻ってしまう。
自殺しても何をしても翌朝は、同じ日がやってくる生活に地獄を感じる主人公だったが、全てをやりつくりした彼は(町中の女ともSEXをした)最後の魅力的な女性のクルーの一人でありヒロインの監督と共に、最高の1日を送るのだが、そうすると時間が動き出すのだった。
いわゆる神様のイタズラなのだが。
『ミッション:8ミニッツ』はこの映画のオマージュだ。
同じ日に戻るわけではなく、主人公のスティーブンスは、8分間を任務の為にひたすら繰り返す。
8分間だけが、彼の人生でもある。
スティーブンスは映画内では、ある状況に陥っており、彼の状況は酷く厳しい。
しかし彼に残されたのは8分間の世界のみ、やり残した人生もあったはずなのだが、彼自身はショーンという教師であり。現実世界では、この8分間の人間は全て死んでおり、脳内とプログラムが生み出した仮想世界を生きているのだ。
スティーブンスは、この状況の脱出を試みて、やり残したことをしようとするのだが、それさえも彼には出来ない。
SF映画なのに人間ドラマに泣かされる。
本作の優れた部分はハードなSF映画の中に調和が取れて、非常に感動的な人間ドラマにあると思う。
ダンカン・ジョーンズの監督作である『月に囚われた男』もよく考えれば、SFな状況に置かれた一人の男の人間ドラマであり、非常に感動的である。
また極論に達してしまうのだが、優れたSF作品は人間ドラマが非常優れているというのが筆者の意見だ。
最近『地球幼年期の終わり』というSF小説を読んだのだが、やはり突拍子もない展開と同じくらいに出てくる登場人物たちの葛藤が非常に優れており、それでいて普遍的だ。
また『ブレードランナー』の原作小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』でも優れた人間の苦悩にアンドロイドたちの逃亡劇が混ぜられていて、最終的には、人間とアンドロイドの違いとは?むしろアンドロイドの方が人間らしのでは?などと思わせてくれる。
更に極端な話をすれば『スター・ウォーズ』だって、ルークとダース・ベイダーが親子であるという衝撃の設定に見てる側はより引き込まれるわけでして、やはりSF映画の傑作には生きた人間がいると思うのです。
本作での感動部分は、やはり父親との関係でしょうか?しかしソースコードの世界はプログラムなのです。無意味かもしれないことですが、ソースコードとは何なんでしょうか?
本作のハイライトは?
本作を解き明かすアイテムとしてネタ元の『オリエント急行殺人事件』が挙げられます。筆者はその映画を未読なのですが、いわゆる電車もので、殺人事件でして、犯人が電車内にいるというお話です。
ソースコードの世界では、この電車内がメインでして、「犯人は誰なのか?」というガジェットとしては、そこから引用しているとかしてないとか?
しかしその「犯人」に対して本作は、やや緩いというか、あっさりしている部分もあります。
「ってお前かよ!!そこはひねりねぇーのかよ!!」ハラハラも一切ないわけです。
案外事件自体は電車外にも出て行ったりして、人種差別ネタとかもあったりするわけですが、意外にも事件の発端である犯人探しが終わっても映画はまだまだ続くわけでして、厳密には本作の主題は犯人探しではなかったのかもしれません。(ちなみに犯人は実際の事件を参考にしたキャラクターのようです。)
事件後にある本当のクライマックスとは?
むしろここからが本作の優れた部分なのかもしれません?見ている側は混乱する可能性の高い展開になりますが、むしろすげぇーネタバレです。
事件解決後。(正確には犯人は現実世界で捕まったもののソース・コードの世界では、本当の意味でのハッピーエンドではなかった。)スティーブンスは、己の状況を知った上で、ご褒美としてもう一度ソースコードに飛ぶ事を提案する。そして8分経ったら自身の命を奪ってほしいとい上官に言うわけです。
ここからはあの映画ですかね。
んで8分経った瞬間(現実世界では大変な事態に…。)
そしてスティーブンスはあの映画のようになるわけです。
ですがここで面白いのは、現実世界そのものがソースコードの世界だったという可能性があるわけです。
その理由は言わないで置きますが…。
また唯一残される疑問としては、ソースコードに飛ぶ瞬間スティーブンスは出会った事もないクリスティーナとの未来を予期していたのです。
その起因はつまり「クリスティーナは死ぬ運命だった。もしくはスティーブンスはクリスティーナを救う運命なのだ。」ということです。
もし列車事故が未然に防げたとしてもその後に起こる事件によりクリスティーナは死亡し、結果的にソースコードを使用してスティーブンスはクリスティーナを救う運命である可能性があるわけです。
そこに関わってくるのが時間論。
未来に起きることを過去の人間が知ることがあるわけでして、それを概念的に捉えていたのが、転移の瞬間のビジョンだったと思います。
メモ得点メモ
9
短いながらも非常に濃い細部に富んだSF映画だったと思います。ジェイク・ギレンホールもやはり良い俳優だし、ミシェル・モナハンもすげー魅力的だった。
ラストシーンもびっくりさせてくれるし、「届くんかい!!」ってね。そこは意表を突かれたわ。
非常に面白かったです。まぁー騙されはしなかったと思う。
今後もダンカン・ジョーンズの作品には期待したいと思えたし、正直初めて予告見た時は「デジャブやん。」って思ったけど、それを上回る映画だったので、とても良かった。
またこの作品から過去の映画を見たくなる動機があるのが、映画ファンとしては非常に嬉しいガジェット。昔見た映画の知識が役立つなんて、嬉しい!!『オリエント急行殺人事件』も見たいと思います。
ネタバレ考察!!
さてさてこの感想のあとがきとしてやはりネタバレを考察しないと本作は語り尽くせないとこあります。
鑑賞して疑問に思った人だけ読むべき!!
というわけで、上官に最後の願いとしてソースコードの世界に飛び込み、最後の8分間を幸せなものに演出したスティーブンスは、彼らと共に死ぬ事にしたわけで。
見ている側は8分後には、画面が真っ黒になるということを想像した人もいるんじゃないだろうか?
筆者はそう思いました。
しかしその8分になった瞬間、映画は静止し世界が壊れるかと思いきや。
その世界は存続し、スティーブンスはその世界の住人、つまりショーンの体を乗っ取り生きて行くことになるわけです。
しかし何故世界は存続したか?
筆者的には、あの瞬間スティーブンスは死に天国の世界へ行ったのではないか?と考察したのですが。
やはり「ソースコードは「もう一つの宇宙」の入り口」説が正しいと思いますね。
現実世界では、スティーブンスは死んでいるわけですが(まぁー現実世界そのものでも死んでいるわけですが。)
その別次元の人間になったスティーブンスは、クリスティーナと共に幸せに暮らすというわけですが。
SF的にはちょと謎めいた説明し難い展開だと思いますが、ここで『恋はデジャブ』のことを思い出すと案外しっくりくる。
神様のいたずらだった説。
つまり逆に言うと本作は神様のご褒美的だったと捉えれば、全てが納得いくそもそもネタもとに『恋はデジャブ』が確定しているので、案外突っ込むのは間違いになる。
だったらまず『恋はデジャブ』を否定すべきだし、そもそも『恋はデジャブ』はヒューマン映画でありSF映画ではなく、もう一度行動を振り返るべきでは?という主題があると思う。あれをSFに転換するのはなかなか良い発想だし、またそれ以上に『ミッション:8ミニッツ』は優れた人間ドラマもあり面白いのだから。
また驚いたのが、ソースコードの世界にもソースコードが存在し脳だけのスティーブンスと上官がいる件。そこにラストで調子に乗ったスティーブンスがメールをするのだが、それがちゃんと上官に届き、上官は困惑する。
つまり実際に本編の始まる前に上官の元にスティーブンスからメールが届いているわけだ。
この映画はひたすら繰り返されている。
被験者であるスティーブンスは列車爆破事件は救わなかったもののその後に起こるであろう事件で活動をする。その際にまた最後に上官にメールを送るわけだ。
あれ…ちょっと待てよ。この映画が一つのラブストーリーとなるとその後もスティーブンスは事件に巻き込まれて、クリスティーナは死ぬのか?つまりショーンになったスティーブンスは死ぬのか?
というわけだが…。ここはあの時未来のビジョンが流れ込んだにしたいと思う。
さてさて更に混乱した人の為に最後に良いことが思い込んだのでそれを書こうと思う。
SFとは少し不思議の略。
どんなに混乱したとしても全てを受け入れ「全て少し不思議な話だった。」そう思えが思考の輪廻は止まると思う。というわけで、ハードSFであり感動的な人間ドラマを包括した本作。
非常に筆者はオススメです。
ただタイトル『ソースコード』で良かっただろう。なんでミッションにした?
あと騙されるはどの部分に掛けた宣伝文句だったのかな?
気になったのは本当に映画内では8分以上あの世界にはいないのかな?Blu-ray買ったら検証してみよう。(笑)
お疲れ様です。

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