★この記事をまとめるとこんな感じ★
製作
2009年日本映画
(2007年公開版の改善版)
恥ずかしながらようやく庵野監督を受け入れた自分
監督
庵野秀明
・シン・ゴジラ
・新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に
あらすじ
セカンドインパクトという謎の事象により
人類の半数が死滅した世界。
日本にて14歳の碇シンジは久しく会ってなかった父に
突如呼び出しを受け、神奈川県箱根あたりにある
第3新東京市を訪れるが、
その途中で謎の巨大生命体、通称使徒と国連軍の
戦いに巻き込まれてしまう。
間一髪のところを特殊機関NERVの作戦参謀兼
現場指揮官の葛城ミサトに救われ、
第3新東京市の地下にあるNERVの基地へ移送される。
そこでシンジは父親と再開するのだが、
父親はシンジに謎の人型兵器
「エヴァンゲリオン」への搭乗を碇シンジに迫る。
使徒により国連の部隊は壊滅し、
彼が乗らなければ体がボロボロの負傷した同世代の
少女、綾波レイを乗せるという状況に
戸惑いながらも了承するシンジ。
しかしろくに操縦訓練も受けてないシンジは、
使徒にボコボコにされて最悪の経験をするが、
エヴァンゲリオンは突如暴走を開始し、
使徒を追い詰め、使徒は自爆するのだった。
病室で目覚めたシンジは、
今後もエヴァンゲリオン初号機に乗ることになり、
葛城ミサトの家に居候することになるのだった。
第3新東京市の中学校に転入した彼だったが、
初号機の暴走により被害を受けた妹の復讐に
同級生から会い、何も聞かされないまま
エヴァンゲリオンの訓練を受け精神疲労していく
しかしその最中、新たな使徒が襲来するのだった。
2021年1月9日自宅Amazon prime鑑賞
2021年2本目
EVA Q IMAX版に向けて復習
IMAX版のQが張り切って製作された
という話を聞き、
今年シンが公開されることもあるし、
再鑑賞して見た。
家にDVDも持っているが、
流石にUHDが主流になりつつある状況で、
4KTVでDVDで見るなんて嫌だったので、
Amazon primeで配信中のものを鑑賞。
昨年のクリスマスでApple TV4Kを貰ったので、
配信の中でも最上質なのでは???
しかし初公開が2007年で、
もう13年も経ったわけで、
先日再度地上波でも放送され、
2021年1月23日にシンが公開決定していたが、
結局緊急事態宣言で公開延期。
そもそもは2020年6月末に公開予定
だったけども再延期になってしまったわけですが、
銀魂の完結編は普通に公開して
EVAはダメとか、
まぁTOHOとしても第2の鬼滅として、
歴代興行成績を塗り替えるほどのヒットを
狙っているのか?というのもあって、
すっごく腹立たしい。
新型コロナウイルス感染拡大を助長する
可能性を高めるとは言え、
映画館は安全だと自負して、
劇場に休業補償は与えないんだから、
公開させてやれよと。
だったら映画館休業して支援してやれよと。
昔よりEVAを認められるようになる
10代20代とEVAを否定的だった自分ですが、
20代後半から総監督の庵野に対する評価を
改めることが数多くあり、
本作も肯定的に見れるようになった。
自分はガンオタだから、
鬱屈した作風と
ロボットとは言い切れない人造人間ものの
設定の凝ったSFというものはまだしも
EVAは良くてその他のロボットアニメはダメ
という親和性のない作風が許せなかった
わけだが、
それも庵野さんの
2012年7月に開催された
『館長 庵野秀明 特撮博物館
ミニチュアで見る昭和平成の技』
の特撮を文化として価値を高める姿勢や
自身でアニメ会社の設立。
カラーのオープニングロゴの音に
ウルトラマンの変身音を採用することなど
自身のルーツへの弛まない愛。
カラーそのもの運営方法や、
2016年には映画『シン・ゴジラ』を総監督。
着実に特撮やゴジラそのものへの再評価の流れを
担い、アニメ及び特撮の価値の功労者になっているし、
ついには『ウルトラマン』の実写映画を監督するし、
天才過ぎるなぁと思う。
現代の日本の映像界への貢献が凄まじい。
それ以外にも最近『トップをねらえ』OVAを
一気上映にて鑑賞したり、
庵野のルーツを味わったり、
『アオイホノオ』のドラマ内での
彼のモチーフに触れてその奇抜さに触れたりと
彼の特異な絶望的な作風にも愛着を抱くようになった。
その中でも代表作のEVAは
テレビ版の続編である
『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』は、
小学生の時に見て
全く意味がわからず、
不愉快な時間を過ごした記憶が根強く、
今でも苦手だったが、
どうしてこうまで愛されて社会現象に
なっているのか普通にわからなかった。
事象を観測する作風
主人公碇シンジを通してディストピアと
化してしまった世界に巻き込まれる。
14歳の少年を主人公として、
何も知らない彼が、
世界を終わらせる計画に巻き込まれる話。
巻き込まれ系の鬱屈した少年が、
巨大兵器に乗る。
その裏では多くの目的や思惑があるキャラが
いて、その一旦こそたまに描かれるが、
基本的には主人公の碇シンジ同様、
よくわからないまま巨大怪獣と戦う彼を見守る。
なんとも歯痒い作風であることは確かだ。
また中盤まではテレビシリーズ序盤の焼き直しで、
一部に意匠の変更は見られるが、
基本的には一緒なのだが、
表現自体が大幅にブラッシュアップされ、
ラミレスだった使徒が
突拍子もない変形を披露したりと
映像的な面白さは凄まじく高い
すごい作品だが..
各キャラには隠された過去や秘密の数々があり、
それを1つ1つ読み解くと
面白いわけで、
そういった製作者たちの仕掛けの多さ、
設定が凄まじく凝っててやばい
映像作品を作る上で設定がめちゃめちゃ深く、
その設定を描くのではなく、
設定に対して何枚ものレイヤーを重ねて、
ぼやかした上で、
そのフィールドで起きた事象を映像にするという
ものすごいチャレンジ精神のある作品だなぁと
感じる。
本来あるべき物語なら、
ロボット活劇を通して人の成長を描くことで、
感動や興奮を共有するはずなのに、
そことは距離を置き、
秘密の表面を描くという、
かなり玄人向けの作品だったと実感する。
正直不親切だが、一度その秘密の扉を開いたなら
抜け出せない魅力の数々がある。
鬱屈した主人公の心情に身を寄せたり
29歳の色ぽいお姉さんに憧れたりと
じめっとした魅力はあるとは思う。
無機質に潜む美しさを感じる
序盤として物語が全く動かなく、
間延びこそしているが、
それに対してどう面白さを出せるかという点で
監督たちは、
映像に対する情報量や、
壁や線路、建物などの構造物に対して
画面の線対称性や黄金の四角形のような
気持ちよさがあることをようやく受け入れる。
実写映像なら風景になるだろうところを
アニメーションならではの違和感や
2次元世界での制約のなさの面への
アプローチには感動する。
それでもキャラクターが好きになれない
エヴァンゲリオンという事象を
再度描き直している印象があり、
アプローチを壮大にしているが、
根本は一緒になっており、
期待を下回る部分も強いが、
ヤシマ作戦の大規模な
人類の命運をかけている感じが
エンタメとして面白かった。
しかしキャラクターを知っているということ
シンジ以外のキャラクターに秘密があり、
ここではそれを描かないこと
また本作が次作を見ることでより理解できるが、
焼き直しではなく、
もう一度やり直した
もしくはパラレルワールドであり、
違う道へ進む可能性があるという
ヒントを描いていることなど
これまでの庵野作品にありがちな
欺瞞に満ちて鑑賞者を裏切る手法が、
逆に普通の作品としてのやるべきことを
おざなりにしているので、
好きになれないし、
やっぱりエヴァのキャラクターって好きになれない。
庵野監督らしさにハマれるか。
そして庵野監督らしさにハマった結果、
その他のものには興味を見出せない危険性というのを
再認識する。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 7/10
・映像のアプローチ 8/10
・映画の美術面 8/10
・キャラクターの魅力 0/10
・音楽 8.5/10
・上映時間と個人的趣味 7.11/10
67点
キャラクターは焼き直しだったし、
そもそも謎だらけで
総集編なので0にしときました。
レンタル
通販
そいえばBSで4K版が放送したから
UHDが発売されるのかな?
おそらくシンのソフト化に
合わせた発売だと思うが、
IMAX版は何故か2K準拠で再度読み取り直した
という謎仕様なため、
本当に4Kリマスタリングなのか
疑わしいわけですが。
もう終わってるならもう発売してもいいし、
IMAXも4Kデータ流用すればいいのでは?
と思うわけですよ。