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★【超人気記事:96点】ファイト・クラブ【解説 考察 :中年の危機だ!資本主義社会をぶっ壊せ!!】★

ファイト・クラブ

10年ぶりの再鑑賞

2020年になりまして
前回鑑賞してからなんともう10年が経った。
このブログを運営して12年経っている。
10年経ったら再鑑賞しようということで
10年前に書いた記事を書き直してる。
前に書いた方が詩的で読み応えがある。
悲しい。
そのうち『ゴッド・ファーザー』も
見直すのだろうなぁー。いつになったら
250本見切れるのだろうか??

2020年11月1日IMDbでは11位という超高評価映画

結構順位変動が激しく先日まで入っていた
『マリッジ・ストーリー』
『アイリッシュマン』などは
いつの間にか圏外に。。。

普通に面白い

信頼できない語り手

via GIPHY

物語を表現する技法での
主人公によるナレーション。
映画の一番のガジェットは
彼が多重人格者なこと。
それは最後まで見て
ようやく気がつくことがほとんどだと思う。

それをわかりづらくする上で
使われている技法。

「信頼できない語り手」だ。

ナレーターが悪人であるということは
映画の終盤まで全くもって描かれない
不眠症に陥った主人公が、
タイラー・ダーデンという男に出会い
暴力という野性的な動物としての本能
社会への隷属してしまった
考える葦である自分
もしくは男性を生物的なオスとしての
狩猟動物である根本的な暴力を用いて
進化した生物であることを
再度見つめ直し人間性というか
生物としての生きる価値を取り戻す。

だがタイラー・ダーデンは暴走してしまう。

その語り手と被害者が
同一人物として、物語は進むのだが

それは社会的隷属構造という
資本主義社会に疲弊した男の
アイデンティティクライシスだった

ことが終盤に明かされ。

この社会の構造そうのものである
クレジットカード会社という
金融の象徴的なサーバーなどの
あるビルを全て爆破し
ゼロに戻そうとする途方もないことを
彼の無意識である
タイラー・ダーデンは
成し遂げてしまう。

むしろ劇中で語り手は
名前を一切明かさない。
ミスリードを招く詩さえ読む。
彼の本名がもしかしたら
タイラー・ダーデンの可能性だって
あったことを今回の
再鑑賞で知るのだった。

まさかエドワード・ノートンの役名が
僕、もしくは名無しだったことは
本当に今更知った。
大好きな映画とか言ってて恥ずかしい。
『テネット』のポルタゴニスト
(主人公)ってことですね。

上記の「信頼できない語り手」が
大成功しつつ、
資本主義へのテロ行為という
社会構造に疲れ果てた
下級中級の政治に絡まない
労働者階級たちがこぞって
殴り合いに参加し
そして理性により可能性を
なくなってしまった自身を省みて
野生的な事象に身を委ねる。

映画的にも男の裸の殴り合いや
境遇の違う個性それぞれの男たちが
一つの目標というかテロ行為のために
ボロ屋敷でテロリストとして
結束していく様は見応えたっぷりすぎる。

さらには社会批判的な
テーマそのものも
現代的であり中年になって
学生時代の天井を知らなかったあの頃と
現在のただ毎日を繰り返し
生きる苦しさによる中年の危機なのか
それとも
アイデンティティクライシスなのか
それに対する作品の理想と夢という
娯楽映画の役目を十二分に果たす中身。

言っちゃ悪いが同様に
「信頼できない語り手」の手法を用いた
『ユージュアル・サスペクツ』と
比べると映画としての醍醐味が違う。

あっちはパルプ映画としての魅力が
凝縮しているがこっちは
社会派でありながらアクション性や
ミステリー・サスペンス性などの
娯楽としての濃厚であり
何度見ても楽しめる小ネタ。
序盤のサブリミナルでの
ブラピの登場など
幾重にも面白さが詰め込まれている。
やはり最高だった。

デビッド・フィンチャー

監督としての映像への
こだわりについては
そこまで読み取れなかったが
面白いシーンは山ほどある。
反社会的行動を繰り返すシーンの
テンポの良さは
マーティン・スコセッシを彷彿させる。
スコセッシはギャング映画で一流の
テンポを繰り出すが
フィンチャーはどんなタイミングでも
繰り出せるのではないか?
妄想してしまう。

カットの短さに対しての絵作りの細やかさ。
映像的には緑かかっているが
しっかりとしたライティングで
影をつくりそして面白みのある
アイデアに満ちたショット。
最序盤の拳銃からのオープニングなどなど
もともとアニメーター出身だったり
ミュージックビデオを手掛けたり
商品のTVCMなどを物語調で描いた経験から
生み出される素晴らしい映像感覚。
そういった物に対するアプローチも
今作でもパソコンの
爆破シーンなどから見えてくる。

そしてそういった凝った映像の数々を
時間こそ短いがしっかりとした定点で
撮られている為再鑑賞時にも
新たな発見をわかりやすく
何度見ても面白い。

his
情報量の多さと均一性のある映像という監督の個性が今作から爆発。
だから監督の映画って流しちゃうとついつい見いちゃうのかな?

ちなみにこの傾向は近年だと
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督に近いとこがる。

あと映像的には緑と言ったが
厳密には黄色と青色の
二種類に重きを置いている。
テレビの色味や照明によって緑に見えるな。

ブラピのブルース・リー

ブラピの2019年の作品
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
では、ブルース・リーを
ぼこぼこにする役でした。
でも今作の終盤では彼の物真似を披露。
なかなかしっかりした物真似で
決めで相手を踏みつけて捻るのも再現。
なんで上記作品でぼこぼこにしたのか
疑問に思う。

音楽が全く色あせない

もう今から21年も前の
映画であることに衝撃を隠せないが
音楽が全く色あせていない。
このサントラだけでも
2020年にヒットしそう。
ピコピコした電子音。

his
色あせないのは物語やブラピのイケメンぶりそしてエドワード・ノートンの演技力だけじゃなくて音楽もだった。

hisSCORE

・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 10/10
・映像のアプローチ 9/10
・映画の美術面 9/10
・キャラクターの魅力 10/10
・音楽 9/10
・上映時間と個人的趣味 10/10

96点

10代や20代で見たときは、
やはりブラピの肉体美や野心的な
シナリオに心惹かれた。
30代では自己の心理的危機と
資本主義の問題
そしてタイラーの思想に共鳴しながらも
彼の人間的弱さに染み入ったし、
そう言った絶妙な
信頼できないキャラクターを好演する
エドワード・ノートンの演技にも
再度魅了された。
ヘレナ・ボナム=カーターは
いつでも魅力的だけど彼女の職業って
なんなのだろうか?娼婦??
いや彼女もまた一般人なのだろうな?

また10年後鑑賞したら何を思うだろうか?
映画の素晴らしさをまた感じれたのだった。

レンタル

通販

created by Rinker
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
his0809
UHDは権利がディズニーに移ってしまったのでもう出ないかもしれないなぁ。。。
4K版制作されてもDisney+での配信限定になるかな。。。

字幕版での鑑賞ですがその頃はIKEAが
普及してなかったので
カタログでIKEAを集めるポルタゴニストの
資本主義社会としてブランドものに依存する
奴隷っぷりが北欧家具を集める
金持ちみたいなニュアンスに
なってしまっていてとりあえずクソなので
吹き替え版での鑑賞もおすすめなのだけど。
自分はこの映画のブラピは堀内さん。
エドワード・ノートンは森川さんで
構築されているんだよなぁ。

his0809
そいやジャレッド・レトが顔面フルボッコにされてかわいそう。

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his0809
育児で更新頻度落ちてます。

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3 件のコメント

  • 確かに、前半がホモ映画っぷりは、後半で明らかになるように、ある種の自己愛の現れなんですね。
    名前がないとか、理想的な相手が突然現れるとか、ヘレナ・ボナム=カーターに会うときは片方ずつとか、後から見れば、二人が同一人物であることを示すものばかり。デヴィッド・フィンチャー監督の演出が巧すぎて唸りました。

  • 自分はこの映画を見て以来デヴィッド・フィンチャーの作品が好きになりました。

  • 最高にクールな映画です。デヴィッド・フィンチャー監督はマーティン・スコセッシやクリストファー・ノーランに並ぶ天才と思います

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