18年の時を経て描かれるエピローグ
★この記事をまとめるとこんな感じ★
はじめに
製作
2021年アメリカ映画
見ても見なくてもいいとこが良心的
キャスト
ネタバレ あらすじ
2022年12月18日IMAX版鑑賞
2021年71本目
予告編はリブートだったが普通に続編だったやつ
ウシャウスキー姉妹の出世作の
『マトリックス』が完結したにも
かかわらず新作が公開したので鑑賞。
今回は姉のラナの単独作品になった。
予告編の段階では
マトリックス1の続編というか
パラレルワールドで
目覚めることのなかった
ネオが数十年の時を経て
覚醒するもう一つの
マトリックスのような描かれ方を
していたのだが
本編を見たら
普通にエピローグだったの笑う。
アイデア的にはメタ的な部分が
濃過ぎるし
当初の3部作の作品批判を
劇中にも盛り込む
野心的というか
やりすぎた脚本が
マニア向け過ぎるかなぁという印象。
オリジナルメンバーの
モーフィアスと
ヒューゴ・ウィーヴィングは降板し
別のキャストが同役を演じているが
その都合もしっかり劇中の
脚本で理由として盛り込まれているので
あとはその俳優がありかないか?
となる。
結局のところ続編としてはありか?なしか?に陥るのだが
そもそも存在しなくてもいいやつなので
見なくてもいいと思う。
悲劇による勝利への救済というファンムービー?
とまぁ。
レザレクションという
復活というタイトルの本作。
個人的にはエピローグでしたね。
人類のため死んだ
ネオとトリニティですが
実は蘇生されていたという展開。
物語としては必然ですが
そんな彼らが
延々と不幸のどん底で
あり続けることを
止めることが
まぁ妥当ですよねぇというところ。
そこに現在のポリコレ要素が
まさにラナ監督の生き様的にも
マッチしていて
男性主権だった18年前と
女性の地位が当然であることを
後押しするように
トリニティ覚醒というシナリオは
女性になった監督としても
あるべき姿だなぁと納得。
そして死んだ2人が
本当のパートナーとして
物語に再誕するというのは
まさにファンが納得するであろう
エピローグの姿ではあるのだが
3部作原理主義というものが
存在するのであれば
まさしく蛇足であり
二次創作なんだよなぁ。
ただそれさえも劇中で
ネタとして
続編は作るべきか?
いらないだろう?
ワーナーが作れと言ってくる。
自分はもう作れなくて
うつ病だぁ。
という状況が
ラナ監督の精神状態というか
制作秘話を露骨に
劇中に盛り込んでいて
でもマトリックスという
非現実の世界だしぃと
都合が全部まかり通ってしまう。
また過去作の振り替えをしないでも
過去作の映像が合間合間に挿入される
上映時間が膨らむ要因だが
振り返りもいらないし
丁寧な点もあり
やっぱり賛否両論。
濃すぎて長編アメコミかよ!
と思ってしまう部分もあったり。
同窓会の賛否
すげぇ難しいことですが
年老いたキャストの再起用は
嬉しくもあり難しくもありますね。
だって人間だから
身体能力が衰えて
過去のキレがなくなるのは
当然じゃないですか?
だからネオのキレは悪いし
ネオはずんぐりむっくり。
逆に補填するように
今作では超能力のシールドを
駆使する柔術マスターの進化系
のような禁じ手重視のアクション。
スミスとモーフィアスは
キャスト変更で
少しキレはあるし
スタイリッシュだったりもするが
総合的な作品の満足度としては
キャスト流用による
アクション性のダウンか?
変更もしくは代役のCG合成で
『マンダロリアン』的な
最高の復活劇がいいのか。
すっごく難しいけども
今作はラナ監督のパーソナルな作品を体感する
が一番のカタルシスなのかな?
結局
マトリックス以後の
『Vフォー・ヴェンデッタ』
『スピード・レーサー』
『ジュピター』
『クラウド アトラス』
を楽しんだ自分としては
普通に楽しむことができました。
自由さ
今作の個人的に好きポイントは
長髪白髪混じり中年キアヌが
それでもフォーマルだったこと。
スタイリッシュだったこと。
どうみても清潔感のない
おっさんなのに
サングラスをかけて
ロングコートを着るだけで
中年からスタイリッシュ救世主に
レザレクションできること!
めちゃんこ感動!
自分も髪の毛があるうちは
見習いたいと思いました。
あと新キャラのバッグスが
普通に主役でした。
アクション面含めて
一番良かったけども
やっぱり終盤は
ネオとトリニティが
全部お持ち帰りしちゃうんですよね。
まぁ仕方ないか。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 7/10
・映像のアプローチ 7/10
・映画の美術面 7/10
・キャラクターの魅力 6.4/10
・音楽 6/10
・上映時間と個人的趣味 7/10
69点
異色な話が面白いが
3時間近いことは賛否だなぁ。
アクションとの比率も悪いが
しっかりとして
エピローグを味わいたいと
思っているのなら
楽しめるが
エポック映画の
新作としてみるとしたら
期待はずれになるんじゃないかな?
やや悪ふざけが過ぎるかもと。