★【超人気記事:98点】ファイト・クラブ【解説 考察 :中年の危機だ!資本主義社会をぶっ壊せ!!】★

『ファイト・クラブ』UHD再鑑賞感想:一言でいうと

『ファイト・クラブ』を2026年にUHDで再鑑賞しました。点数は98点。この記事ではネタバレありで、UHD版の画質・音響、Blu-ray版との違い、タイラー・ダーデン、信頼できない語り手、資本主義社会をぶっ壊したくなる危険な魅力まで振り返ります。

良かったのは、UHDで見てもなお異常に爽快なテンポと編集、HDRで際立つネオンや閃光、殴り合いの音の生々しさ、そしてPixiesの「Where Is My Mind?」が流れるラストの破壊力。フィルム撮影作品なのに、自分の環境ではBlu-ray版よりグレインがかなり抑えられ、デジタル作品のような滑らかな質感にも感じました。

一方で、アラフォーになって見返すと、タイラー・ダーデンのマッチョカルト的な思想には昔ほど無邪気には乗れませんでした。それでも、10代で人生を変えられ、30代で中年の危機として刺さり、UHDでまた飲み込まれた映画であることは変わりません。やっぱり『ファイト・クラブ』は、自分にとって人生級の映画です。

製作

1999年アメリカ映画

ファイト・クラブルールその1
ファイト・クラブのことは話すな。
ファイト・クラブルールその2も
ファイト・クラブのことは話すなだ!!

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ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
6000文字超えなので
この記事は 2ページあります。

監督

デヴィッド・フィンチャー
ゴーン・ガール
ソーシャル・ネットワーク
・ゾディアック
セブン

キャスト

キャスト一覧
エドワード・ノートン
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
◯【72点】インクレディブル・ハルク【解説 考察:MCUの一編になった今と過去】○
アメリカン・ヒストリーX
・真実の行方

ブラッド・ピット
アド・アストラ
Mr.&Mrs. スミス
・12モンキーズ
マネーボール

ヘレナ・ボナム=カーター
・スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
レ・ミゼラブル
英国王のスピーチ
ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2

ジャレッド・レト
ダラス・バイヤーズクラブ
スーサイド・スクワッド
・レクイエム・フォー・ドリーム
・シン・レッド・ライン

ホルト・マッキャラニー
・マインドハンター

2010年8月2日DVD鑑賞
2010年度66本目
世界の映画オタクが選んだ映画編ラスト8 8位

2020年10月16日Blu-ray自宅鑑賞
2020年56本目

2026年6月1日自宅UHD鑑賞
2026年17本目

ネタバレ あらすじ

ファイトクラブのことは誰にも話すなよ
現代のアメリカ。
大手自動車会社の
リコールを扱う部署に所属する
名無しの主人公
(エドワード・ノートン)は
不眠症だった。

なかなか眠れない彼は、
医者の勧めで、
重い病気を患った人々が
集まる会に参加した。
すると彼の不眠症は大きく改善した。
患者達の振りをし
泣くのがかなり効果的だった。

だが、その会に異物が現れる。

それはマーラ
(ヘレナ・ボナム=カーター)。

睾丸癌の会に女性なのに現れたり、
肺がんの会でタバコを
吸ったりと最低な女だ。
また段々と眠れなくなったジャックは
ついに彼女に詰め寄った
意外と話せる彼女と
お互いにルールを作る。

仕事中、飛行機内で空虚な彼は
死ぬことを賛美なものと感じていた。
そんな彼の隣に座った男、
タイラー(ブラッド・ピット)は、
彼に自分の席と代わってくれと頼む。

お互いの正反対さに
驚きと興味を持つ彼ら。
着陸し、帰途についた彼を
待っていたのは、
大切な自宅の爆破現場だった。
行き場の失った彼はマーラに
連絡をしようとするが、
彼はタイラーに連絡をしてしまう。

運良く連絡が取れタイラーと
酒を酌み交わす。

そして帰路に付こうとしたところ
タイラーは、
オレの家に泊まりたいのだろう?と
見透かしたよう促す。

だがタイラーはおかしなことを言った。
家に泊める条件として
顔を本気で殴れと言い放つのだった…。

それが…ファイトクラブの
はじまりだった。

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2026年 6年ぶりにUHDで再鑑賞

2026年5月12日に北米でUHD版が発売されたので、日本版に先駆けてスチールブック版を購入し、再鑑賞しました。
昨年は『セブン』のUHD版が発売され、監督のフィンチャーも監修した大胆な映像の改変なども含めて非常に高い評価を得てました。
同年に『パニック・ルーム』もUHD版が発売されましたが、そちらはまぁまぁな評価だったようです。
自分も『セブン』はデジパック版を北米から輸入しましたが未鑑賞。後ほど鑑賞しようと思います。

今年は名作『ファイト・クラブ』というわけ。
すでに4K配信されている『ソーシャル・ネットワーク』とは違い、『ファイト・クラブ』はフィルム撮影の作品。
本作がどの素材からどのように4K化されたのか、自分では細かい仕様までは確認できていません。
ただ、35mmフィルム撮影作品であることもあり、UHDでどのように質感が変わるのかはかなり気になっていました。
フィルム作品のUHD化は好評のケースが多いため、それだけでもUHDを買う価値はあるのではないかなぁ?と思うところです。

一回、鑑賞してもう一度Blu-ray版をチラッとみましたが

自分の環境では、Blu-ray版よりフィルムグレインがかなり抑えられ、デジタル作品のような滑らかな質感に感じました。

Blu-ray版はフィルムっぽい粗い映像に癖があって、これはこれでいいので、Blu-rayは売るべきじゃないなって感じました。
すっごく綺麗で、映像の照明のこだわりなどが顕著になっていました。後年の海外ドラマ『マインドハンター』のような絵作りが感じられます。

しかしUHDでよくあるDolby VisionやDolby Atmosは不採用なので惜しいですが、十分HDR効果は感じられました。
ルーの酒場の外観の緑のネオンの鮮やかさや、マックPCの爆破シーンの閃光は眩しさを感じるほど明るかったです。

とりわけ驚いたのはタイラー・ダーデンの自宅こと廃墟の凝った壁の装飾など美術面でもかなり力を入れていることを実感できました。

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タイラーの夜職のポルノ映画のフィルム調整のシーンで鮮明におっぱいが見れてテンション上がる

見ていて気づかなかった改変映像などもあるようですが、全然わからなかった。マーラが人形みたいな感じがするが、マーラというかヘレナ・ボナム=カーターの不気味な魅力がより際立っているように思えました。

UHD化に際して音の厚みも容量の制約から解放されているのかな?と思う点もありました。
特に今作の象徴的な殴り合いの鈍い肉を叩く音の生々しさはこれまで気にかけていなかったけども実感でき、作品の不気味さが際立った印象。
また以前はピコピコ音と表現しましたが、BGMに耳を傾けるとBGMという背景の曲でまとめるには惜しいほどの細かな編曲っぷりがすごいなぁと実感、変調の数々。レイブっぽい楽曲の巧みさ00年代直前の90年代の最先端を感じさせて興奮する。凄まじい編曲とミックスの力、エレクトロミュージックの最先端で、もはや時代が早すぎるぐらいかなと。

話としては昔よりIKEAが身近なので、あ。IKEAね。って感じ。あとアメリカで大手車会社勤務って金めっちゃ持ってそうって思った。寝てない時は自分で寝てるときの一部は別人格の自分が、企業プロダクト、ブランドに支配され、お金を使うことが人生の意味やヒエラルキーであることを終わらせようと、文化のない暴力、しかも男の理論で搾取される低流・中流階層にカルト的思想を与え、軍隊化させ、クレジット会社を破壊して、資本主義社会の秩序もぶっ壊して、新世界爆誕という凄まじい話。『セブン』同様に原作があるわけ。自己滅却などの終盤のタイラーの車のシーンなどよくわからん部分はここからきているのですね。また2015年に続編のコミック。10年後を舞台にしながら最後はメタフィクション的な編集オチがあるようで『デッドプール』も顔負けですね。2019年にはその続編の3があるようですが、ほぼほぼ『デッドプール』のさらに悪ノリにしたようなものか。。

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ちなみにコミックだと主人公の名前はセバスチャンで、普通にマーラと結婚してて笑う。

やっぱり異常に爽快なテンポと編集のうまさ、そして驚異のカット数の数々。最高の映画の一つながら、さすがにアラフォー目線で見ると、マッチョカルトについてはもうついていけないなぁと、完全に少年の心はミイラに成り果てたなぁと悲しい気持ちと主人公のように病んだ顔してる自分を仕事中の鏡でよく見るが、もちろん大手車会社には勤めていないファイト・クラブに参加する低流中流階級の人間だ。

この映画が世界で一番好きな映画だった10代の自分

2010年の鑑賞時の感想

この映画を初めて見た時から
この映画のことは忘れられない。
DVDで見たから多分2000年の確か日曜日。
11歳で小学生かな。
あの時、夕飯を食べに行くとかで
ぎりぎりまでこの映画を
見たくてしょうがなかったな。
そして上に書いたあのセリフが
今も忘れられない。
それからの人生はどこに行っても
「好きな映画はファイトクラブ」
という毎日。
まぁー案外見てない人が多かったので
ちょっと変な空気になりますが。
勿論結果的に
デビッド・フィンチャーは
オレの一番好きな監督になって
あの時のブラピの肉体に憧れ、
高校の時やたら筋肉のつくという
陸上部に所属しこの映画の彼とは真逆の
映画監督になれもしないただの映画オタクに
成り下がったわけです。

そんな空虚なまま21年も生きてみて
また見直すファイトクラブは
自身のこの映画へハマった
明確な理由とこの映画の凄さに驚く。
本作の一番驚きの部分は
ホモ映画かと思いきや
ドカーン!な展開に陥る点。

この映画一見どう考えても
ホモ映画なんですよね。(笑)
やたら肉体をさらすブラピと
妙になよっているエドワード・ノートン。
この二人の関係性が妙にぴったりしている。
二人で一人のように内には愛があるような。

そんなホモ要素を含みながら
すれ違って行くのかと思いきや。。。

とりあえずそこが一番の
ガジェットだって最近知った。(笑)
それ以上に監督の
完璧主義さに驚きです。
この映画一見複雑で難解ですが
監督が映画内の要素を
何もかも映像にしちゃうから
見終わって疑問がそんなに
浮かばないんですよ。
『インセプション』とは逆な感じですが
これはこれでかなり良いですし
支持する人もより多くいると思うし
そういったテクニックが
あるのは誇るべき力ですよね。

この映画は、見た人がだいぶ共感を抱く映画。
それは空っぽな主人公が
謎の自由人と関わることで
自身もまた空っぽではなくなり始める。
この映画にあるシーンがあるのだけど
そのシーンが凄く今は印象的。
コンビニの店員を銃で襲うのだが
その時ブラピは
「お前の本当にしたかったことはなんだ」
と言い。店員は答える
「じゃあ今すぐそれをしろ
じゃなきゃ今すぐ殺す。
一年以内にそれにならなくても殺す。」
というめちゃキチガイシーン。

そのシーンの最後にブラピは
「あいつは翌朝目覚めたら
最高の気分になれる。」
という。今見ると確かになんて思える。

ほとんどの
人間の人生なんて状況に流されたまま
時間が経つだけで人生の意味や目標も
いつしか何だっけ?
状態になっちまうものだと思う。
だからこそ世界は平和だし
秩序だって保たれてるわけだけど。

実際そのシーン
この映画のもう一つのテーマ
でもあるからこそこの映画はやばい。

人間のあるべき姿にこだわるタイラーは
段々とカリスマ的存在になっていき
その周りの人々も傭兵化され始める。

それが結果的に
アメリカを自由にするという
壮大な計画になるのだが
それを止めようとするジャック。

2020年の再鑑賞までエドワード・ノートンの役名が名無しだったことを知りませんでした。
彼はタイラーとして間借りした家にある書物の詩
「僕はジャックの〜です。」というだけで、

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ジャックとは名乗ってなかったのですよね。自分勘違いしてました。
2010年の感想はひたすら彼をジャックと呼称しています。

もうネタばれしますがそのジャックこそ
タイラーという衝撃で
タイラーはジャックの別人格
というわけです。

しかもそれよく見るとわかるし
納得がいくんですね。
ホモっぽいとか2人で1人とかの構図とか
内なる愛があるってつまりそういうこと。
そこが監督の上手さなんですが。
んでジャックの理想が
タイラーというわけで
だんだんとジャックが
タイラー化しだすのですが
ある時ジャックはタイラーが
人を傷つける自分のルールを逸した
危険な存在と感じ始めるわけですが…。
そもそも人間の欲望をまんま
具現した存在のタイラー。
彼が魅力的でないわけがなんですよね。
それに魅せられて
悪事を人間らしく生きる為に
正しいと思い実行する人達。
悪という存在が正義として矛盾しながらも
歴然と描かれるのがまたまた魅力的です。
主人公であり悪の根源である
複雑な立場の視点で描かれるため
その奔走具合がさらに見てる側を
のめり込ませて行くというか。

まぁー最初は人間というよりは「男」を
描いた映画でもともとは
男が男らしくあるために
強くありたいというか
生きることへの抑圧への対処方としての
男の在り方を描いていただけなんですが
そこから人間の在り方へと
飛躍する恐ろしい内容というのも
なかなか見事な内容ですな。
そんな悪の正当化など
過剰過ぎるブラピの肉体など
ヘレナ・ボナム=カーターの
薬中の様な空気感などを
更に内包するように
音楽の独特のピコピコさもまた。
きっとこの映画はどの世代の男を
虜にするだろう映画だとずっと思う。
そして、これを見たどこかの誰かは
自身の中の「タイラー・ダーデン」
が目覚めるかもしれない。

心に残る名作だと思う。

2ページ目では、「信頼できない語り手」とタイラー・ダーデンの意味について書いています。

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信頼できない語り手とは?は次のページに続きます。

3件のコメント

確かに、前半がホモ映画っぷりは、後半で明らかになるように、ある種の自己愛の現れなんですね。
名前がないとか、理想的な相手が突然現れるとか、ヘレナ・ボナム=カーターに会うときは片方ずつとか、後から見れば、二人が同一人物であることを示すものばかり。デヴィッド・フィンチャー監督の演出が巧すぎて唸りました。

自分はこの映画を見て以来デヴィッド・フィンチャーの作品が好きになりました。

最高にクールな映画です。デヴィッド・フィンチャー監督はマーティン・スコセッシやクリストファー・ノーランに並ぶ天才と思います

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ABOUT US
his
30代後半のおっさんです。妻と娘と暮らしながら、映画館で注目作を観たり、家でUHDを見たり、PS5でゲームしたりしています。 このブログでは、映画・アニメ・ゲーム・ガンダム作品を中心に、点数つきの感想やネタバレあり考察を備忘録として書いています。 好きなものはガンダム、洋画、洋楽、バットマン。初めて来た方は、映画おすすめまとめ、ガンダム作品レビュー、Rick and Morty感想まとめからどうぞ。