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☆【91点】ワン・バトル・アフター・アナザー【感想 解説:天才映画監督の凄みを味わった】☆

PTA大先生の『ノーカントリー』??

はじめに:ご訪問ありがとうございます

“まえがき”
閲覧いただきありがとうございます。本ブログは筆者の鑑賞記録保管を目的としたブログです。副収入目的で色々SEO対策をしております。本ブログ記事を読むことで私が味わった娯楽作品のカタルシスを追体験できるかもしれません。ですがこの記事を読むことで追体験するのではなく映画を鑑賞して自分自身でカタルシスを味わってください。私以上の発見と出会うことができるのではないかと思います。本日はご訪問いただきありがとうございます。

ちなみに直近のGoogleコアアップデートで
過疎ブログになりました!

製作

2025年アメリカ映画

変わっていくアメリカ

監督

ポール・トーマス・アンダーソン
・パンチドランク・ラブ
・ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
インヒアレント・ヴァイス
ブギーナイツ

キャスト

キャスト一覧
レオナルド・ディカプリオ
インセプション
ディパーテッド
ウルフ・オブ・ウォールストリート
・タイタニック

ショーン・ペン
・ミスティック・リバー
・21グラム
・ミルク
・デッドマン・ウォーキング

ベニチオ・デル・トロ
ボーダーライン
・トラフィック
ユージュアル・サスペクツ
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

ネタバレ あらすじ

ネタバレあらすじ
16年前のアメリカとメキシコの国境付近。不法移民の留置所を襲撃し自由を与えようとする組織フレンチ75に参加することにしたパット(レオナルド・ディカプリオ)。
彼は爆弾作りを得意としており、その力を用いて留置所のゲートを開くことに成功。主要メンバーで中心人物のペルフィディアは、留置所の責任者で米兵のロックジョー(ショーン・ペン)を襲い、性的な嫌がらせを行い、辱めを行うのだが、逆にロックジョーンの新たな性の扉が開いてしまうのであった。大成功の興奮と快感に塗れたペルフィディアは脱出の途中にパットと意気投合し、2人は愛し合うようになるのであった。
フレンチ75はパットの加入により爆発物を用いた過激な破壊活動を行いはじめ、政治事務所や発電所、銀行などを襲撃し始める。その最中ペルフィディアを追いかけるロックジョーは遂に彼女を追い詰めるが、彼の目的は彼女の逮捕ではなく彼女と性交渉を行うことであった。

活動が進む中、ペルフィディアは妊娠、パットは彼女が妊婦でありながらもお腹の子を大事にしない姿勢に問題意識を感じていた。2人はペルフィディアの実家にずっといるが、彼女の両親はパットが不釣り合いであると考えていた。
そして彼女が出産し、パットは父親として娘を守り抜くことを心に思うのであった。だがペルフィディアは娘のことを省みず、自由であることに固執を始め、ペルフィディアとパットの関係は悪化し始める。
パットは娘の子守りのために活動に参加しなくなった。ペルフィディアは再び活動に参加するが、銀行への襲撃の最中、警備員を銃殺し逃走を図るが、彼女は捕まってしまうのであった。捕まった彼女にロックジョーは司法取引を持ちかけ、彼女は仲間の居場所の情報と交換に彼女に軟禁生活を提案し、ペルフィディアは自分の自由のため商人保護プログラムを受け入れ、仲間たちを売るのであった。ペルフィディアが捕まったことを知ったパットは急いで娘と2人で新たな身分を取得し、その場から脱出する。
次々とフレンチ75の面々はロックジョーの部下たちに殺害される中、ペルフィディアは軟禁先からメキシコに亡命するのであった。

そして16年後。
メキシコ国境近くのアメリカの架空の都市バクタン・クロス。この地でパットはボブと名前を変えて娘のウィラと共に暮らしているが、殺害を恐れたボブは、人里離れた森の中で携帯の電波も無いような場所で暮らしており、17歳のウィラは不満を感じている。ウィラは立派に育ち、空手も習わせてもらいその技術力は高く学校でも優等生だ。親子面談に参加したボブは学校生活でのウィラの評価を聞き、父として立派に役割を果たせていることやウィラの成長に感動し涙を流すほどであった。
だがボブは、この生活のストレスで精神を侵されており、薬物とお酒に浸り過ぎ、過去のテロ活動を行う革命家の面影はほぼなかった。

フレンチ75の殲滅の功績によりロックジョーは軍内で昇格をしていたが、さらなる昇進の声がかかる。正確にはアメリカの影に隠れて支配し、お金を取得する白人至上主義の一団のクリスマス・アドベンチャラーズ・クラブへの入会が許されることになった。しかしその秘密結社は純潔主義であり、ロックジョーは過去にペルフィディアという有色人種との関係があり、また彼には思惑がもう一つあった。生き残ったペルフィディアの夫であるパットそしてその娘を殲滅するためにロックジョーは特殊部隊を組織し、情報源のフレンチ75の残党を拷問し、身内の命と引き換えに2人の居所を入手するのであった。ロックジョーはウィラを捕まえるために学校にて強制参加のダンスパーティーを開催させる。
ボブはフレンチ75の残党により襲撃が始まる連絡を得て、家に作っていた地下トンネルから脱出に成功。頼りの少ない彼は、ウィラの空手の先生のカルロス(ベニチオ・デル・トロ)に助けを乞うが、カルロスは不法移民達の保護を行う裏社会の人間だった。多くの部下と秘密基地を持つカルロスは、ボブを援助するのであった。

ウィラはフレンチ75の残党により救出されるのだが、携帯電話を隠し持っていたウィラのせいでロックジョーに居場所が特定されてしまう。。

ボブは娘を再び守るためにカルロスと一緒にウィラのいると思われる場所へ向かう。

2025年10月5日IMAXGT版鑑賞
2025年44本目

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概要:変遷する時代にまた傑作映画が一作生まれる

作る映画全てが高い評価を得ている鬼才ポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作をIMXGTにて劇場鑑賞しました。
ポール・トーマス・アンダーソン監督は4年ぶりの新作。1996年から長編映画監督として活躍し、今作が10本目。1997年の長編映画2作目のAV男優の半生を描いた映画『ブギーナイツ』以降、映画賞レースには必ず関わっており、クリストファーノーランと同世代でまだ50代という2030年代の活躍も固い30代の映画ファンとしては目が離せない映画監督の1人。
比較的座組が一定のポール・トーマス・アンダーソンことPTA監督。しかし今作は新メンバーでアカデミー賞を若くからノミネートされ常連とも言える、大スターのレオナルド・ディカプリオが参戦!しかも実現実でいつも娘ほどの恋人を引き連れているヤバめの彼が、今作ではまさかの父親役として起用。しかしPTA監督の作品なので『インヒアレント・ヴァイス』を彷彿させるような大麻大好きのラリラリなお父さん役が当てられるのが相変わらずの監督の作風。共演というか敵役にはPTA監督の『リコリス・ピザ』でも起用されたショーン・ペン。『インヒアレント・ヴァイス』でも起用されたベニチオ・デル・トロ。などなど素晴らしい俳優が揃い踏み。
一応原作として読みにくくてやばいけど文学賞常連のトマス・ピンチョンの作品『ヴァインランド』が採用されている。時代設定などは現代に置き換わっているが精神性自体は引用されている模様。またトマス・ピンチョンはPTAのことを好意的に評価しているようで、『インヒアレント・ヴァイス』に続き2作目の映画化となる模様。

今作『ワン・バトル・アフター・アナザー』次から次へと戦いは止まず、転戦していく。目まぐるしい展開が繰り広げられる本作は、時代設定は明確にしていないが、2010年後半から20年代のアメリカにインスパイアされているのは感じ取れる。24年末にトランプ政権が復活し、「アメリカ合衆国を再び偉大な国にする」と宣言し、融和や民主主義や人種の受け入れや他民族の受け入れなユートピア的アメリカを想像していた方向性からアメリカ人に向けの原住民達から土地を奪った移民した白人達のアメリカを再び取り戻そうとする新たなる白人至上主義的な思想が強くなってしまったアメリカに対して、移民達の解放に立ち上がる人々とその次の世代の子供の姿を描いた変わりゆく世界に対してどう向き合うべきか、如何に現在のアメリカは狂いつつあるのかを宣言したようなおぞましい物語を描いている。
だがその物語の根幹にあるのは本当は血のつながらない娘であることを知る由も無い、娘を愛する父という薬物依存だし偏執狂になってしまった父の愛だけが1人の少女の心を救うという愛を描いた揺るぎない作品。センセイという現代の反政府組織として不法移民たちに寄り添うカルロスは、だらしない男でありながら過去に移民達のために戦ったボブを決して見捨てず、そしてただ娘のために奔走する男だと知る彼を最後まで見捨てない。残されたアメリカの善意や希望として彼を信じ支える。

自分の欲望のために人の命を切り捨てようとするロックジョーはその力で多数を踏み躙り上り詰めるが絶対的なアメリカの闇に嘲笑われる。

変遷する時代の中にまた大傑作の映画が生まれてしまったと思うのでした。

ここが凄い:結局何もできない主人公という脚本

見終わってびっくりした。主役のレオナルド・ディカプリオが演じるボブが、全然物語に対して役に立たない。彼はひたすら文句を言いながら娘に会うために移動をするだけ。ラリる、逃げる、文句をいう、匿ってもらう、電話を借りる、落っこちる、救われる、降りる、狙撃する、運転する、娘を保護するという英雄譚には似つかわしく無い主人公。逆に娘のウィラはロックジョーという自分の出生の秘密を持つ男と対峙し、自分の真実を知り、そして命の危機に瀕してしまう。
対極的で卑劣なロックジョーという構造と彼の顛末の虚しさ。中途半端な生まれでは決して真の高みには辿り着けない閉塞感。それにしてもこの革命家になりきれなかった男というか、革命に傾倒したけど本当に欲しかったのは人との繋がりだったというボブの本質的な人間讃歌を体現する普遍さの素晴らしさよ。髭面で髪の毛も変な長髪でやうや太っていて服装は部屋着のまま飛び出して、ただ娘を救いたいという本能だけで行動する普通の男が、最後の最後でウィラにとって一番尊くそして必要と感じる存在への神格化までしてしまうのだから凄まじい脚本だった。

どこもかしこも凄い:ショーン・ペンの怪演

とショーン・ペンと言えば怪演なのはもはやいうまでも無いようではある。『ミスティック・リバー』でのギャングの親分と『ミルク』でのゲイの政治家の演技の振り幅の恐ろしさ。もちろん『アイ・アム・サム』での知的障害者の熱演も含め、『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』でもバカにされるやり過ぎっぷりさえ思う、もはや怖すぎる。今作では仕事一筋とも言えない、出世欲はあるが、人生は要領をえない、孤独でその孤独の理由が彼自身のキモさが表すという絶妙すぎるキモくで劣悪な男を創造している。独特の口の閉じ方や苛立った時の口の力の入れ方や、前髪の整え方や姿勢の感じなどの造形の恐ろしさ、確実に賞レースにノミネートしそうな気持ち悪さ。本当に怖い。

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役者陣全部すごいし、唐突にスケボーとバルクールの凄技盛り込まれてやばいのにバルクールがギャグにも連なる異常なほど高いセンスに驚嘆

ここも凄い:ビスタビジョンで普通に映画が作られてて驚愕

1890年代に生まれた映画。1920年代にの「トーキー映画」の登場により本格的に長編映画が生み出され、早100年近くが経過。今作は1950年代から生まれた比較的古くからある撮影形式のビスタビジョンで映画が制作されている。通常映画の35mmフィルムで撮影してが横縦比が1.375:1に対してビスタビジョンという本来35mmフィルムの縦移動とは違い横移動で撮影し1.85:1という大スケールの映像で撮影する手法が採用されている。

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ヨーロッパビスタは1.66:1で『ブルータリスト』と『哀れなるものたち』はそちらで撮影し上映されたみたいですね。
もちろんIMAXカメラや70mmのカメラの方が高解像度やより大きな映像で撮影できる優れた利点があるものの、古くから使われている技術で有名な作品と言えばヒッチコック監督の傑作映画『めまい』などもあり、比較的安価に大スケールの映画が撮れる。と今作のビスタビジョンサイズについては1.5:1での上映が本来の意図というわけ。
嬉しいことに一番近いサイズの1.43:1というサイズでIMAXGTで上映が決定したので、自分はIMAXGT版で鑑賞することにしました。

見ていてどんな凄い映像が見れるのかとワクワクしたのですが、逆に驚いたのが、普通の画角の映像が多い!IMAX認証カメラで撮った映画って、ここはIMAXカメラで撮りましたドーン!!見たいな映像があって、解像度すごいでしょ!包まれてる感じするでしょ!アカデミー賞撮影賞受賞もんだよ!って観る側を驚愕させてくれるけど、今作はそんな演出的な映像とは距離を置き、普通の映画を普通に特大サイズ向けに撮影し上映しているという、異様さ。映画としては普通にバストサイズの会話シーンも多いし、普通の屋内を普通に特大サイズで撮影している。むしろ1.5:1が今作のスタンダードでふ!って感じ、いやいやそれなら1.375とかの普通の切り取られたサイズで鑑賞したらどうなるのよ??という全く理解不能な気持ちが沸々と湧く。

じゃあ全く特大サイズに驚愕されるような映像無いのか?と言ったら、本質的に縦長の映像であることに特化した映像がしっかりあるんです。
実際に存在する連続の坂道を巧みに利用したカーチェイスの映像があって、追うもの追われるもの、そしてその実情もわからないキャラクターたちをどこまでも俯瞰で見る観客という凄まじい映画的文脈を映像で表現!
ただ車が距離を取って走ってるという映像をアイデアでしかも特大サイズの映像だからこそ、奥ゆかしく楽しめる。
そしてそのアクションの終わりもなんとも唐突、そしてクレバー!なんか凄いものを見た後の、愛というテーマの素晴らしさよ。

感想:映画を理解するってこんなに難しかったけ??

見終わって思った1番最初に思ったことは映画ってこんなに難しかったけってことでした。映画ってもっと主題については一つで収まってたような気もしたけど、変わりゆく世界に対して、寓話として盛り込まれた複数のこと。最初に書いた、高齢者による白人至上主義の再びの台頭。一昔前はホワイトトラッシュが問題になってた気がするけど、その次へ高齢化社会からの昔は良かったよなぁ問題。日本なんて老人に支配されてるとも言える社会ですしね。それがアメリカにもあるんだぁとか、そして移民問題や女性の自立や自由の弊害、有害な男性像VS愛のある父の過去でしか起きないすれ違いと永遠のすれ違い。一つの事案ごとのクレバーさ。アメリカの過去と現在の危機についてしっかり理解していないと楽しめない。こんなに映画って難しかったけ?世界って今まさにこんなに混沌なんだっけと思ってしまうのでした。

考察:久しぶりのコーエン兄弟の映画のような面白さ

映画全体には味わったことのある面白さを再び味わえたような気持ちにもなりました。自分としては『ノーカントリー』の興奮を再び味わったような気持ちもあります。壮大な荒野と追跡者達。巻き込んで巻き込まれて結果自分の力では何もできないけど歩みを止めないデカプリオの往年のコーエン兄弟の映画の主人公のような楽しさのある魅力的なキャラクター、デカプリオの演技プランは近年の傑作『ワンス・アポン・タイム・イン・ハリウッド』と変わってないようにも思えたり。そして唐突に描かれる終盤のウィラが巻き込まれる銃撃戦。そこのシークエンスの乾いた正義と悪の唐突のぶつかりと慈悲のない光景。急に西部劇が始まる面白さと血まみれで惨たらしさのあるのにカラッとして終わる清々しさの妙な違和感、なぜか最近コンビを解消しちゃったコーエン兄弟の傑作映画達を彷彿して最高でした。

hisSCORE

・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 9.2/10
・映像のアプローチ 9.1/10
・映画の美術面 8.6/10
・キャラクターの魅力 9.4/10
・音楽 8/10
・上映時間と個人的趣味 9.55/10

91点

ベニチオ・デル・トロがデカプリオと別れる革命万歳と行って扉を閉めると絨毯がくるくると広がるあのシーンの素晴らしさ。
完璧すぎて趣向がウェス・アンダーソン過ぎる。

ポール・トーマス・アンダーソン監督のつかみどころのない才能が大爆発している印象の本作。いずれの作品も面白さがそれぞれ違い、全く違う持ち味で個性については最早言及できない。天才映画監督というやつなのか???脚本含めて最高だし、社会派なのにアクションあるエンタメ的であって全く訳がわからない。

とりあえずできる限り長い間IMAXGTで上映して、今作を見たいと思った人が本質に近い画角でこの映画を楽しめることを切に願います。

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『Forza Horizon 5』と『ドラクエ1&2』と仕事のストレスと過労と子供の育児のお手伝いで時間がなくて更新頻度少ないです。ごめんなさい。

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