◎【78点】ブラックパンサー【2018年アメリカの代表作になる1本】◎

製作

2018年アメリカ映画

監督

ライアン・クーグラー
クリード チャンプを継ぐ男
・フルートベール駅で

出演

チャドウィック・ボーズマン
・アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
42 〜世界を変えた男〜
・キング・オブ・エジプト
マイケル・B・ジョーダン
クリード チャンプを継ぐ男
ファンタスティック・フォー
・ルートベール駅で
マーティン・フリーマン
SHERLOCK(シャーロック)
ホビット 思いがけない冒険
・ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!
ダニエル・カルーヤ
・ゲット・アウト
ボーダーライン
・ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬
アンジェラ・バセット
・TINA ティナ
・ストレンジ・デイズ/1999年12月31日
・エンド・オブ・ホワイトハウス
・コンタクト
フォレスト・ウィテカー
・ラストキング・オブ・スコットランド
・大統領の執事の涙
ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
・バトルフィールド・アース
アンディ・サーキス
・猿の惑星: 聖戦記
ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
・キング・コング

あらすじ

2010年のアメリカ。
軍事兵器を製造する会社の社長だったトニー・スタークは中東でテロリストに拉致されてしまい、テロリストから逃れるためにアイアンスーツを製造。
アメリカに戻った彼は、新たなアイアンスーツを作成し、それを装着し、アイアンマンとして活動を開始する。
それから2年後、アイアンマン以外に宇宙人のソー、第二次世界大戦での人体実験の末に特殊な力を授かったスティーブ・ロジャース、人体実験に失敗して怪物になってしまったブルース・バナーは、宇宙からの侵略者サノスの先陣と対抗するために戦略国土調停補強配備局、通称シールドと協力し、
チーム、アベンジャーズを結成し、それを撃退。
しかしそれから4年後、スティーブ・ロジャースの死んだはずの友人のバッキーが、サイボーグとして復活し、事件の容疑をかけられ、スティーブはシールドと対立、その中でワカンダの王が爆殺、そこにいたワカンダの王の息子ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)はワカンダでしか撮れない宇宙からの隕石に宿っていた特殊金属ヴィブラニウムでできた特殊スーツをまとい、ブラックパンサーとなり、容疑者であるバッキーを追跡する。
事件はアベンジャーズに恨みを持つものの犯行で事件は解決。

それから1年後、ワカンダに帰国したティ・チャラは次期王として王位を継承するために、戴冠の儀式に参加する。
色々あったが、無事に王として即位した彼のもとに、ヴィブラニウムを海外に持ち出した武器商人のユリシーズ・クロウ(アンディ・サーキス)の行方が発覚。彼に家族を殺されたものもおり、彼を捉えることはとても大事なことだった。
ワカンダは中央アフリカにある小国で、ヴィブラニウムの影響でとても発展した国だったが、それは特殊技術でシールドを作成しており、
国外の人間は侵入することができず、表向きは農業で国を運営する小国で発展途上国とされている。

韓国にて、改良型スーツを駆使しクロウを捕らえたティ・チャラは、尋問のためCIAのロス(マーティン・フリーマン)に引き渡す。
しかし尋問の途中に何者かが襲撃、ロスを奪われてしまう。
その何者かは、クロウを殺害し、ワカンダへやってくる。
彼の名前は、エリック(マイケル・B・ジョーダン)。
かつてティ・チャラの父に父をアメリカに潜伏中にワカンダを裏切ったため殺害され、
その後たった一人で息抜き、特殊工作員となった殺し屋で、いつかワカンダに戻ることを考えていた、王位継承の血筋を持つものだった。
彼はクロウを手土産に、王位継承戦をティ・チャラに申し込み、ティ・チャラを倒してしまうのだった。
行方不明になったティ・チャラは、家族によってその存在を確認される。
瀕死から生還した彼は、再度エリックに王位継承戦を挑むべく、彼の元へ向かう。
しかしエリックは、ワカンダの強大な軍事テクノロジーを利用し、世界征服を始めようとしていてた。

2018年3月1日 IMAX3D劇場鑑賞 2018年17本目
2018年12月23日 UHD自宅鑑賞  2018年126本目




UHDを購入したので再鑑賞

ブログ休止中にIMAX3Dで鑑賞。
プレミアムBOXが安売りされたので購入し、自宅にてUHDで再鑑賞。
2Kテレビで見たときは高い解像度にとても感動したのですが、4Kテレビを買ってちょい流ししたら、あんまり映像綺麗じゃなくてびっくりした。

2018年の全米NO.1大ヒット映画

監督に『クリード』のライアン・クーグラー、そしてブラックパンサーの敵役としてマイケル・B・ジョーダンという『クリード』を彷彿させる人選。
そもそもマイケル・B・ジョーダンもブラックパンサーをやりたかったみたいで、そのブラックパンサーの強敵でキルモンガーを演じるという、
メタ的にも面白い人選。

そんな本作ですが、衝撃の全米年間興行NO.1というかMCU史上第1位で、全米映画史上3位というMCUとかそういう強大なエンタメシリーズの枠組みを超越した社会現象に近い映画作品となったのが本作。

いやまぁ本当にすごいというか、2018年のアメリカが求めていた作品だったんだなって思う。

ほぼ黒人で構成されたヒーロー映画でありながら、黒人たちの確執が描かれた秀逸な映画

MCUはだいたい「はい。今回のヒーローはこの人!こういう世界観で、ジャンルはちょっとSFよりだよー!」
でそれぞれの作風で個性を出して、MCUを追いかけるだけでも映画というものをいろんな側面で楽しむことができるというすごさがあるが、
今作は、社会現象になるぐらいの大ヒット。
アフリカの小国が実は、ハイテク都市だったというわけで、現実とは真逆のアフリカの人々が世界を見守っているという、
なんとも近年の白人が黒人を差別するアメリカ社会でのフラストレーションを解決するような黒人主導社会という桃源郷を求める人々がいたのかもなぁと。
しかしアメリカ本国では別の見方もできる。
敵役も黒人であり、主人公は裕福でなんでも持っていて、その富(知識を含む)を特権だけが持つようなことに慣れてしまっている。
それを元カノに指摘されて、どうあるべきかを考え始めるという、なんとも甘々な存在。
対して敵役ももとは同じ故郷出身であるが、親を奪われたため、独り身で0から何もかもを奪い生きてきた。
そんな彼が同じ同胞である黒人のボスに戦いを挑み、世界を壊そうとする。
アメリカの富を持つ黒人と持たざる黒人が同じ人間なのに協力をし合いもしないものへと反旗をひるがえす。
ちなみにそれはキルモンガーだけというわけでもなく別の仲間はずれの族長のエムバクにもそう。
そういった黒人同士の確執も本作の注目する点だってのもヒットの裏側にあるようです。
黒人たちのヒーロー映画であり黒人同士の社会問題をエンタメに盛り込んだ本物の黒人の映画のよう。

個人的には、若干32歳でここまでのヒット作を立て続けに生み出したライアン・クーグラーがすごいなと。
そして本作の本質はやっぱりアメリカの黒人の方がわかるのかなと。

主人公が坊ちゃんすぎて、本当の主人公がどう考えてもキルモンガー

フラットに見ても、完全に主役が食われてる本作。

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ライアン・B・ジョーダンがスタイルから境遇からかっこよすぎる。
逆にティ・チャラ演じる、チャドウィック・ボールドウィンが二世でしかなくて、
元カノの尻を追いかけたり、妹と仲良くしたりと、ずっとニヤニヤの甘甘で、映画的には葛藤も安くちょっと問題のある主人公。
終盤にかけてようやく主人公らしくなるが、ホームでのアウェイのキルモンガーを地の利を生かして倒すという、卑怯っぷりもあり、
とことんキルモンガーに食われてしまった。

擁護すべきとしては、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で初登場で人物設定自体は描いてしまったので、
本作では主人公の設定などを描く必要がなかった。
でも今作での腑抜けに近い感じはどうなんだろうと思った。

キルモンガー以外にもさ、オコエがカッコ良すぎるという罠。

#MeTooの影響か強い女性が大活躍する分、主人公がいまいちぱっとしない。

#MeTooの影響が強いと思う本作。
黒人たちの黒人によるヒーロー映画以上に、#MeToo後ということもあって、強く逞しい女性も映画は描いている。
その傾向は2019年公開予定の『ミス・マーベル』にも出てきて、黒人以外にも女性にもヒーロー映画を楽しむことができる、
市民権的な何か、まぁ2017年の『ワンダー・ウーマン』という傑作もまた女性が非常に魅力的に強く描かれた作品で、
そのヒットを含めた本作の扱いなのかもしれない。
『ブラックパンサー』では、女性が親衛隊というわけで、その隊長のオコエがめちゃめちゃ強くてかっこいい。

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スキンヘッドという美しさよりも強さ重視なスタイルに顔面力!!

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そしてオコエ以外にも元カノ演じるルピタ・ニョンゴや天才科学者の妹など、外見力が強いおばばな母などなど、

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魅力的な女子が脇を固めまくって、ポリティカルコレクトを万全にした結果、やっぱり主人公のティ・チャラがぱっとしなかったという。

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バットマンの『ダークナイト』ばりにぱっとしなかったのでは?

音楽が良すぎる。2018年を代表するオムニバスアルバムへとなってしまった。

映画音楽としては、民族楽器っぽい音を多用としたBGMがとても印象的で、MCUとは一線を画しててやばい。
それ以外にも本作公開前にケンドリック・ラマーが劇中歌を担当し、プロデューサーとして本作で使用する楽曲以外にも何曲も製作し、
アルバムとして発売。
劇中でも韓国でのシークエンスで、カジノでのBGMにウィークエンドのペイ・フォミー、カーチェイスでのシーンではキングズ・デッドのアレンジ。
映画のエンディングにはケンドリック・ラマーとSZAのオール・ザ・スターズが使用。
2018年のグラミー賞にアルバムとしても楽曲としてもノミネートという、映画以外にも音楽もエンターテイメント業界において『ブラックパンサー』という映画がいかに社会現象としてふさわしい映画だったと思う。

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てかもう洋楽好きでもある自分としては、ケンドリック・ラマーの新作に近い形でヒーロー映画がコラボしている時点でやばいし、
オール・ザ・スターズとペイ・フォミーは2018年でヘビロテした楽曲。
フジロックにもきたし、ケンドリック・ラマーの流れや、me tooの流れそういう時流をうまく作品に入れ、調和したのが本当にすごいなぁと思う。

ぷちライオンキング感最高でした。

王位継承のための儀式みたいなのすっごい個性的。

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アフリカの部族の儀式みたいなのをインスパイアしたと思うが、服装やらメイクやらダンスやら、音楽やら全てが、
なかなか映画では見たことのないものが描かれていて、
その独特なお祭り感が同様にアフリカの動物たちを擬人化した『ライオンキング』のような面白さがあって、
すごく感動した。

ワカンダ・フォーエバー!!!!!!

手をクロスして、命を投げ出す覚悟で戦う時の掛け声、ワカンダ・フォーエバー!
いやめっちゃ印象的で素敵でしたわ。

終盤の大草原の戦いも面白し

広がる草原での部族間の内乱ですが、緑も生えて、ちょっと部族っぽい野生感とハイテク機器の応酬感のバランスが面白くてね。
よかった。
作品の中のハイテク機器の数々のレベルが凄すぎてヴィヴラニウム様様。

ギャグとシリアスのバランスがなんか惜しかった。

ブラックパンサーの新型スーツが攻撃を受けたダメージを吸収し、放出ができるという仕様。
そのチャージ完了の姿が、紫の光を放ちとてもクールなのですが、
その発した後の姿がなかなかのお間抜けな感じ。
そもそも攻撃を受けたらという前提なので、攻撃を避けることができないという弱さを補った仕様なので、
そもそものティ・チャラの強さ自体がなんか怪しい。
また映画内で明かされるが、ブラックパンサーの力はヴィブラニウムを吸って育った花を煎じた液体を飲むことで特殊な身体能力を発揮するというもの。
そもそも論のティ・チャラの身体能力はそんなに高くないよう。まぁ儀式のシーンで生身で戦うが、なんか変な戦闘なんですよね。
エリックの方が、人物背景含めても圧倒的に強くて、劇中でのアクション面も多っかった印象。

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とことん食われまくったブラックパンサー。
まぁ王様の苦悩という話の中で、王として国を守るための戦いの話と考えれば腑に落ちるが、映画としてのアクションヒーローとしての立ち位置が、
カウンター攻撃の間抜けさや、そもそもキルモンガーの方が戦闘スキルは高かったり、ティ・チャラの修行シーンなどはなく、
元カノの姿を追いかけたりといいとこ少なめ過ぎる。身体能力も薬の力だしさ。
アクションシーンにかなり緩いギャグも盛り込んだりしており、シリアスによりそうで寄らない、そういった部分はかなり惜しい。
また終盤の戦闘機のシーンは必要だったのか???
前作の『マイティー・ソー バトルロイヤル』でも出てきたが、スターウォーズの出来損ない感がなんか勿体無い。

hisSCORE

・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 7.7/10
・映像のアプローチ 7/10
・映画の美術面 9/10
・キャラクターの魅力 7/10
・音楽 10/10
・上映時間と個人的趣味 8/10

78点

2018年のアメリカの時代性がうまく作品に調和していて、とてもクールだった。
でもヒーローとしての魅力がいまいち見えてこなかった。
まぁ王の話だから仕方ないとは、言え何も持たないキルモンガーの安直な世界征服も、もう少しあゆみ寄ることができなかったのかなという、
もの哀しさもある。
どこが具体的に面白かったというと映画全体を取り巻く雰囲気が最高だったです。
あと韓国のカジノのシーンの長回しの戦闘シーンすごかったです。

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