怒りのデスロードの世界を掘り下げる
★この記事をまとめるとこんな感じ★
はじめに
製作
2024年オーストラリア・アメリカ映画
ソー参戦
監督
ジョージ・ミラー
・マッドマックス
・ハッピー フィート
・マッドマックス 怒りのデス・ロード
・ベイブ/都会へ行く
キャスト
ネタバレ あらすじ
2024年5月31日劇場鑑賞
2024年27本目
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9年の月日を経て続編という前日譚
2015年の映画
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に
登場する女性戦士で準主役のフュリオサが
9年の月日を経て
主役となって彼女がどのようにして
警護隊長になったかが描かれる前日譚が爆誕。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は
2015年の自分の年間ベスト1位になるほど
衝撃的でとても面白かった映画でした。
流石にそれを超えることはないだろうなぁと
思いつつも公開初日に劇場鑑賞しました。
原題はFuriosa: A Mad Max Sagaと
マッドマックスのスピンオフであることを
明確にし邦題にもマッドマックスと記載がある。
これまでの主人公はマックスと名乗る
元警官の時代が一致しないオムニバスの
物語であり、
1人の男が狂気の世界に直面し
困難を乗り越える一つの冒険譚だったと
思うのですが今作は明確に
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の
フュリオサを主役にし
彼女の育った世界、
そして彼女の人格が如何にして成長し
そして戦士として君臨するか。
彼女が何故『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
にて妻たちを解放することをしたのか
彼女が目指した楽園はなんだったのか?
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で
マクガフィンだったそれら全てに
焦点を当てて丁寧に描き、
より『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を
楽しむことができるようになる
濃厚な副読本のような映画だ
ここが凄い:濃厚な世界観
前作では世界観の説明もなく
過去作の世界観と同一で
荒廃した世界でガソリンや車は貴重という
ディストピアとそこを駆け抜ける
人々の姿が描かれたが
今作では逆に
世界観の説明を徹底。
舞台がオーストラリアであることを
明確にしたりだとか
まるで海外ドラマのように
丁寧に世界観やキャラクターを
掘り下げていく。
また幕構成にして
時間軸も前作とは違い
10年単位が過ぎる。
シタデル近隣の世界がどうなっているのか?
とかそういう舞台の
物語等も描き
そこでの戦闘なども
盛りだくさん。
もはや簡単に次回作が作れるほど
濃厚な世界観を丁寧に紡いでいる。
特徴:改造バイクがたくさん
前作では改造車が大量に登場して
根底の『ワイルド・スピード』シリーズ
の映画作品としての人気も相まって
圧倒的な物量の数々や
ダイナミックさもあって最高だった。
今作では前作で少しだけ登場していた
改造バイクを扱う人々に焦点が
与えられている。
武装類のガジェットよりも
デザイン的な面白さや
車よりも優れた軽量性を扱い
空中戦なども取り入れられている。
ディメンタスの謎のバイク3台
チャリオットの駆動システムの謎
と気になる点はあるが
彼以上の謎バイクがなかったので
ちょっと惜しいわけで
やや低予算な感じもある。
ここが微妙:絶妙に予算を抑えている
と改造バイクは結構出てくるが
数が多すぎて見切れなかった印象。
前作では車それぞれがインパクト強く
大きく見やすく爆発やクラッシュなど
見応えがすごかった。
だが今作ではバイク同士の戦闘が
危険なのもあってかあんまり集団での
攻撃等は見受けられなかった。
巨大タンクローリーを襲撃するシーンは
もちろんめちゃめちゃ面白かったが
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
よりも登場する数は少なかったり
小さかったりと
世界描写や会話劇は増えてカーアクションの要素はかなり少なくなり
予算を抑えている印象
さらに盛り上がるかもしれない
というショットは
あえて見せてなかった印象。
銃撃シーン等で誤魔化したり
やたらにCGを多用していた
ようにも見受けられ
絶妙に楽しみきれなかった。
この絶妙なクライマックスを
描かないカット手法や
世界観の掘り下げ
地味なドラマの数々が
『ゲーム・オブ・スローンズ』の
初期シーズンの低予算感の
傾向が非常にあり
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の
永遠とアクションシーンが続く
最高の作風を少しでも期待すると
がっかりする。
さらには直近でも
スチームパンク風ディストピアで
奇人やら奇病やらが流行っていて
めちゃめちゃ面白い海外ドラマの
『フォールアウト』が配信
されていることもあり
同じカタルシスを持ってる
『マッドマックス』が映画の枠組みで
海外ドラマのようなテンポとテイストで
やられてしまうと
じゃあ海外ドラマでいいのではないか?
と個人的には思うのであった。
前作で面白いなぁと思った
謎の音楽要素のお祭り感も一切なく
復讐者のフュリオサが絶望の地で
絶望を抱えながら戦い続けるという
物語に終始し過ぎている。
またフュリオサが腕を切断して
逃げるシーン後に
都合よくシタデルに戻されたり
マックスの亜種によって
救われた模様。
妻にしようとしたフュリオサが
行方不明になっても
なんだか気づかれないで
メカニックになっている。
貴重な健康な女体なのに。。。
などのご都合主義も盛り込まれたり
監督の美学で物語が
強引に進めさせられて
どこかタランティーノ臭もあって
なんだかかったるかった。
ここが微妙:CGが多かった印象
前作ではそんなに気にならなかったんですが
アクションシーンにかなりの特殊効果で
CGが盛り込まれていた。
少女時代のフュリオサの顔面も
アニャさんの顔面を
さりげなく合成されているらしい。
至る所で稚拙なCGが
大画面いっぱいに
写り出されていてゲームっぽさが
強くまさにそれ
海外ドラマの『フォールアウト』で
見たなぁとおもったわけです。
CGを用いてるから
できる凄まじくかっこいいショット
みたいなのはあると思うんですけど
やけに綺麗すぎて逆に安っぽいんですよ
まぁでも多分UHDか
デジタル版は購入すると思う。
ここが?:何方かと言えばクリヘム映画
なんだかんだオーストラリア出身の
イケメン俳優のクリス・ヘムズワース。
MCUの『マイティー・ソー』で
名を馳せたがアクション映画にも単独で
多数出演しハリウッドでの盤石な地位を
作っている。
コミコンで一緒に写真撮ったが
とても素敵でした。
今回はオーストラリア出身繋がりからか
イモータン・ジョーに挑む
空っぽの独裁者という
フュリオサの敵役を演じる。
鼻が変ではあるが
クリヘムやはりイケメン。
しかし『ホテル・エルロワイヤル』でも
同じようなイケメンクズを演じていたので
既視感はあるのと
ギャグ要素もある『マイティー・ソー』にて
お馬鹿キャラも演じているわけで
もはや見慣れたクリヘム
そんで主役のアニャさんですが
序盤は幼少期役で別の人なんですよね。
そんで中盤から出てくるわけですが
それまで絶妙に目をCGで別の俳優に
足したりして整合性とってる。
彼女が何かを成そうとすると
いっつもいっつも
クリヘムが運悪く立ちはだかるし
クリヘムは全然覚えてない。
彼女を実の娘や妹のように
思っているようなことも
あったような気がするが
彼女以上に大事なものを失いすぎて
瞬間を生きることにしたディメンタス。
フュリオサも彼のように
なってもおかしくない。
覚悟をいつも決められず
寂しさなのか感情に支配されてしまい
1人で逃げればいいのに
母の元に行ってしまい捕まったり
愛する彼氏を置いて1人で
行けばいいのにディメンタスに立ち向かって
しまって彼と片腕を失い。
そしてそして
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』では
イモータンの妻たちに情を持ってしまい
故郷に連れていってしまうという
物語の発端はやっぱり彼女の情にもろい
ところなんだよなぁと。
彼女の本当の物語のクライマックスは
もちろん『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
なわけで
逆にディメンタスという新キャラが
如何にイモータン・ジョーに及ばなかったか?
が描かれるづけるわけで
ウォーボーイズの凄さや
彼の側近たちの信頼とその差など
やっぱり『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
の面白さを底上げする副読本として
アニャよりも
クリス・ヘムズワースが立役者として
ほぼほぼ主役だったなぁと
思うのでした。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 7.6/10
・映像のアプローチ 7.7/10
・映画の美術面 8.6/10
・キャラクターの魅力 7.8/10
・音楽 6.6/10
・上映時間と個人的趣味 7/10
75点
正直面白さより
長いなぁテンポ悪いなぁと
思うことが多かった。
おそらく9年の月日によって
名作との距離が
生まれてしまったなぁというのも
あるのではないかと思う。
イカれた世界の道先案内人として
やはりこれを見た後の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の宴がより感動的になるんだと思うんです。
世界観も熟知し、そしてマックスの相棒たるフュリオサの苦悩と痛みを共有した上での
行きて帰りし物語とか最高すぎませんか???