人間ドラマがいらねぇ
★この記事をまとめるとこんな感じ★
製作
2021年アメリカ映画
本当にゴジラとコングが殺し合うやつ
監督
アダム・ウィンガード
・サプライズ
・ザ・ゲスト
・ブレア・ウィッチ
キャスト
ネタバレ あらすじ
2021年7月3日劇場鑑賞
2021年35本目
企画倒れしそうだった本作がしっかり映画化!
2014年公開されたハリウッド版ゴジラの
リブート作品『GODZILLA ゴジラ』。
そして始動したモンスターヴァース。
2017年のキングコング映画のリブート
『キングコング: 髑髏島の巨神』
2019年の『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を経て
ついに2021年番長へと成長したコングが
怪獣番長のゴジラと激突する
『ゴジラVSコング』を鑑賞した。
監督は毎回変更となっており、
前作『『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
で怪獣愛を大爆発させて、
人間度外視した最高のクレイジーエンタメに
仕上げたコミック原作野郎の
マイケル・ドハティから
低予算ホラー映画を主体としていた
若手映画監督のアダム・ウィンガードに
メガホンが渡った。
正直謎采配
ハリウッド大作未経験の監督に
何故この収集がつかなそうな
最大の山場を担当することになって
しまったのだろうか???
『ザ・ゲスト』が最高だった自分としては
かけ離れすぎてて不安がいっぱいだった。
人間ドラマがマジでいらないがそれでも大幅カットしたようです
というわけで感想としては
もっと怪獣を見せろ
コング側のモナーク。
悪巧みをしている会社。
その悪巧みを暴こうとする頭のおかしい
YouTuberみたいな人と前作から続投の
ミリーちゃん。
という無駄に3チームに分かれた人間描写が描かれる
映画において大事なことは、
いかに無駄な要素を排除するかというのは
限られた時間の中での配分や
濃い描写ができるかできないかの手腕に
おいてはかなり大事なことは言うまでもない。
これが海外ドラマなら
登場人物は多くていい、
少しずつもしくは専用エピソードを
用いて人物を描いて、
違う回で登場人物同士が葛藤することで
エモーショナルは極致に達する。
今作では彼らはある事象に苛まれて
わーきゃーいうぐらいしか役割がない。
ゴジラとコングの大一番の
お膳立ての三枚目を担当としていた。
悪の組織的会社の要素は重要だが、
逆にわざと人間ドラマを削減した
ということもあり
小栗旬に至っては前作で犠牲となった芹沢博士の息子なのに葛藤一切無しで白目剥いて昇天してしまう
小栗旬はそれを舞台挨拶などで
自らネタにしていたが、
あの扱いの酷さは舞台裏の言語的な壁や
作品としての迷走が如実に現れたと思う。
ゴジラに憎しみ、
もしくは父のように怪獣へ傾倒している
という絶妙なキャラクターの可能性がある彼を
中2病を拗らせた日本のプロゲーマーみたいなキャラ作りをしてしまってなんとも儚い
特にミリーちゃんが出る部分は
破綻したギャグパートで
ロジックなどは全てアレな
御都合主義に傾倒しているし、
デブでバカな黒人でまだまだ笑いを
取ろうとする前時代的な展開が不愉快だった。
『ARROW/アロー』でも見て勉強してくれ。
ゲーミング香港
感動したのが劇中の香港の非現実感。
ビルに謎の青い棒長の
ライトやピンクのライトのネオンが
ついていてとても暗いシーンを映え冴えていた。
あたかもゲーミングPCの関連機器のようで
とても印象的だった。
映像的には色が多くて面白いのだが、
流石に人間工学的に
あの情景はどうなんだろうか?
ツッコミどころが異常
KOMで世界崩壊しているだろうから
再建されたと考えれば全く見たことない
世界が広がっていてもそんなに違和感は
ないのだが、それでもなぁと。
あと今回も2体の決闘で
人口10万人近くはお亡くなりになっている
のだろうけどそういう描写は全くないあたり
とても潔い
エイペックス・サイバネティクスがあれ
エイペックスと聞いただけでゲーム?
と思ってしまうのだが、
彼らの装備がかなり人類の技術とは
思えないものばかり。
スーツは『G.I.ジョー』かよ?というやつ。
まぁあの2体の戦い+挑戦者を描くには
これぐらい先進的な装備が必要と
なるんだろうけども。
2000年代後半ぐらいの景気のいい
古臭い映像にお腹がいっぱいになった。
俳優が全員損してる感が熱い
レベッカ・ホールこんなに劣化してたか?
アレクサンダー・スカルスガルドパッとしない。
キャラ的にはクリス・プラットなんだよな。
ブライアン・タイリー・ヘンリー可哀想。
小栗旬可哀想。
ジュリアン・デニソン可哀想。
ミリー・ボビー・ブラウン楽しそう。
そしてエイザ・ゴンザレスの扱いも
なかなかひどい。
キャリアウーマンで地底基地に行ったら
最後悪さに加担して殺されるという
なんともまぁそんな立ち回り。
怪獣の前ではミートゥー運動等無に帰すのだ。
主役はCG映像の方々なので
ゴジラとコングの戦いは最高
アダム監督は2人に能力を全振りしたのか
2人の総合格闘技なのかWWEなのかは
わかりませんがキング決定戦の戦いは、
見応えたっぷり。
まさかコングが『ダイハード』飛びをするとは
ゴジラさんの最後の「認めてやるよ」感
などなど人間パート全部早送りで
もう一度家で見たい映画。
そしてそして
ターミネーター4かよ
日本だと『ターミネーター4』として
公開されたTerminator Salvation。
今作にはなんと劇場の売店に行くと
しっかり玩具バレしてしまうが
メカゴジラが登場する。
そのデザインがまさかの
『ターミネータ4』バイク型ターミネーター
やらなんやらかんやらにインスパイアされた
デザインになってメカゴジラが再誕。
妙にデフォルメされて
つぎはぎだらけで、
デジモンでいうところの
ムゲンドラモンみたいなデザインで
CG感が露骨
初代メカゴジラのブリキ感。
スペースゴジラ戦の
コスチューム感にある合体ロボ感。
そのあたりを完全無視した
ターミネーター・ゴジラに違和感がすごい
しかもめちゃめちゃ強いし、
やっぱり共闘して倒すあたりは
お決まりの王道展開でとても良かった!
と色々アレだったが
今作に求めていたカタルシスは得られたから満足!
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 3.5/10
・映像のアプローチ 6/10
・映画の美術面 6/10
・キャラクターの魅力 6/10
・音楽 4/10
・上映時間と個人的趣味 6/10
52点
もっと狂った映画であって欲しかった。