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☆【92点】ミナリ【解説 考察:ミナリはワンダフル〜♪】☆

ミナリ

製作

2020年アメリカ映画

個人的には3月時点では年間ベスト映画です

キャスト

スティーヴン・ユァン
ウォーキング・デッド
バーニング 劇場版
・アイ・オリジンズ
・オクジャ

ウィル・パットン
・追いつめられて
・ポストマン
・アルマゲドン
・プロフェシー

ネタバレ あらすじ

1983年のアメリカ南部のアーカンソー州。
のどかな田舎町にアメリカ西部の
カリフォルニア州の都会から
イ一家は引っ越してくる。
ジェイコブ(スティーヴン・ユァン)と
妻のモニカは韓国からアメリカきた移民。
2人はひよこの仕分けをしてお金を稼いでいた。
ジェイコブは、
毎年多くの韓国人がアメリカに
移住していることに注目し、
高い品質の韓国野菜の栽培を行い、
大金持ちに成ろうと考え、
ど田舎に引っ越してきた。

8歳ぐらいの息子デヴィッドは、
心臓に穴があり、
心拍数の上がる行動をしてはいけない。
姉の10歳ぐらいのアンは、
デヴィッドを支えながら、
毎晩のように喧嘩をする両親の
仲裁に精を出していた。

ど田舎でぼろぼろのトレーラハウス暮らしに
ストレスの溜まったモニカは、
この生活を続ける代わりに
彼女の母親のスンジャを呼び寄せる。

ジェイコブは朝鮮戦争の帰還兵ポールから
トラクターを購入する。
ポールは朝鮮戦争の償いなのか、
ジェイコブの農園制作の助けを
自ら引き受ける。
そして敬虔過ぎる過剰な
キリストへの信仰心を披露するポールを
ジェイコブはなんだかんだ一緒に農園を
製作していく。

デヴィッドはスンジャと日常を過ごすが、
怠惰なスンジャに違和感を覚え、
俯瞰を抱える。
スンジャは故郷の野菜ミナリを水辺に
植えるのだった。
徐々にスンジャに心を開くデヴィッド
しかし農園運営にはトラブルが続き、
ジェイコブとモニカは別居も考え始めるが、
さらなる悲劇が彼らを襲うのであった。

2021年3月29日劇場鑑賞
2021年19本目



アカデミー賞ノミネート作品

北米の批評家平均評価こと
メタスコア88点。

ゴールデングローブ賞
アメリカ映画なのに
外国語映画作品賞受賞
(?)

移民した韓国人家族が、
アメリカの田舎で農家を始めようとする
アメリカンドリームを夢見た
移民1世の話なのだが、
タイトルはミナリ。
香草の芹だ。

家族に生まれた空洞は埋まるのか?

心臓の病に苦しむ息子を持つ
ジェイコブとモニカ。
ジェイコブはアメリカに希望を持ち
移住してきたが、
彼が手にした仕事はひよこの選別だった。

子供の将来のためなのか、
自分の出世欲なのか?

そのどちらとも思えないまま
片田舎に移住してきた彼らを待つのは、
マイルドな試練とギリギリの生活だった。

そこで考えたモニカの案として、
韓国に独り残してきた母を
この地に呼ぶことだった。
英語も話せないし、
文字も書けないし、料理もろくにできない
そんな母だったが、
地元の味付け道具や
韓国野菜の苗、
そして伝統の食べ物ミナリを持ってくる。

長男の心臓の穴は家族のメタファー

シンプルでちょっと緩く淡々とした物語だが、
暗喩が効いていることは明白だ。

栄養のあるミナリを持ってきたスンジャは、
この家族にとってのミナリそのものだ。

夢に溺れるジェイコブ、
家族を支えようと仕事に精を出すモニカ。
親不在の子供達に対して、
スンジャはアメリカ風ではない、
アジア風の温かみと思いやりを
アメリカ人化している
デヴィッドとアンに対し、
抜け落ちていた
人の心の温かさを
独特の風情を持って伝えていく、
いつしかその思いに
アメリカ的な母の存在を求めていた
ジェイコブも
スンジャの存在に満たされていく。

映画の終盤では思いもよらぬ展開になり
実しやかのハッピーエンドではないが、
この一件でお互いの大切なもの
そしてそれを手に入れるための
手段ということを
父ジェイコブは理解し、
母モニカも共鳴し、
そしてスンジャが戦争により
失ってしまった理想的な家族の形を
手に入れるという

凄まじく見事なラストを映像で表現していて最高でした

映画は作り物の映像でいいと思った

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直前で『ノマドランド』を鑑賞していた
わけですが、今作を見て
「映画ってのはこういう映像でいいんだよ」
とおもうのでした。

シーンに対してのアプローチ的な構図や
ライティング。

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シチュエーションと
ドキュメンタリーチックな
生っぽい映像も確かに素晴らしく、
映画と現実を地続きにするようなことも
いいと思うんですがね、
映画には非日常的な神々しさを
求めてしまう自分なのです。

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その美術作品を拝むような
映像の感動という
映画的カタルシスが、
シンプルな作品ながらも
随所にあったような気がする。
もう少しカメラを動かさないでも
個人的には良かったと思うのだが。

笑いとドキドキを与える狂信者ポール

物語の序盤に出会うポール。
彼は朝鮮戦争の帰還兵で
普段何をしている人なのか全くわからないが、
ジェイコブとの出会いを
神のお告げか何かと勘違いして、
彼の事業に対して全力で助け、
彼らの家族の悩みを
狂信的なキリストへの信仰心で
立ち向かおうとする

かなりやばいキャラクターで笑えた

まぁそんな彼も朝鮮戦争で韓国人を殺害し心を病み
罪を償えないか常に葛藤しているんだよな

彼もまた聖パウロの暗喩なんだろうね。

そんなことより
彼が教会には行かずに日曜日は、
巨大な十字架を背負ってどっかの丘に
向かって歩っているのが、
めっちゃ笑えるし、めっちゃ暗喩。

暗喩って一つのことに複合した意味を持たせてくれて映画が奥深くなるからスキィ

また彼が急に悪魔祓いを行う展開は、
え?この映画もしやそっち系なの???
とA24がやりそうな展開で
冷や汗をかいた。
その後の展開は劇場で確認をおすすめ。

子役の演技スゴ

え?演技うまくない?
正直スティーブ・ユアンより
息子のデヴィッドとスンジャの方が、
出ている時間長かったし、
娘のアンも絶妙な立ち回りをしてて、
演技と思えないぐらい自然だったし、
あえて技巧的な見せ方みたいなのも
平然とやってのけていて、
どんな高い次元でまとまってるんだ?
と思ってしまった。

いやまぁ映画ってやっぱり
作り物感ある方がいいよねぇ。
実際の人を連れてくるとか、
ちょっとずるいよなぁと。

his
直前に見てた『ノマドランド』の悪口がまた出てしまった。

あと何気ない後半の病院のシーンでの
演技とは思えない自然な子供たちの
動きがあって
それがすっごい是枝監督っぽくて、
日本の監督の影響もあるのかな?
ってそう感じれてなんか嬉しかった。

via GIPHY

ユーモアがあっていい

一見すると真面目な作品で
悲劇もあってしんどさもあるのに、
映画全体がユーモア詰まってて最高。

スンジャが家でずっとプロレス見て
デヴィッドとおしゃべりしたり、
悪態つきながら花札教えたり。

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差別的な少年出てきたかと思ったら
いいやつだったり、

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マウンテンデューを山から持ってきた
飲み物みたいに扱って、
そこからの悪戯もなかなかやばいし、
ポールが十字架担いでいたり、
先ほども言ったように
一つのシーンに
笑いもあれば深い悲しみや
乗り越えられない価値観の違いなど
色々な課題が存在しながらも
ユーモアセンスに優れていて
非常にほっこりした。

そして最後の最後では
全てのメタファーが悲劇ながらも
収束し解決する
大円団にめちゃめちゃ号泣してしまった。

his
これが俺が知らなかったアメリカ移民の家の話

hisSCORE

・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 10/10
・映像のアプローチ 8.5/10
・映画の美術面 8/10
・キャラクターの魅力 9/10
・音楽 8/10
・上映時間と個人的趣味 9.5/10

92点

劇中では英語と韓国語が入り乱れるが、
字幕は全部一緒の筆記。
せめて違う筆記体にして、
演出してほしかった。

まぁどこが韓国語とかはわかったけど。

あとその影響で
外国語映画賞にて作品賞を受賞。
まだ下馬評の『ノマドランド』が
作品賞を受賞を逃す可能性あり!

またもブラピが作品賞を受賞しちゃう?
プランBの映画侮りがたし。

個人的には3月時点では年間ベスト映画です

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