冤罪
★この記事をまとめるとこんな感じ★
はじめに:ご訪問ありがとうございます
製作
2024年日本映画
逃走犯の目的とは?
監督
藤井道人
・青の帰り道
・新聞記者
・最後まで行く
・青春18×2 君へと続く道
キャスト
ネタバレ あらすじ
2025年1月12日劇場鑑賞
2025年4本目
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概要:2度目の映像化は映画版
ミュージカルプロデューサーとして
活躍した染井為人さんの2020年の小説
『正体』が2022年のWOWOWOでの
テレビドラマから2年の月日を経て
実写映画化。
テレビドラマ版は合計4時間だったが
今回は2時間とわずか半分に調整されている。
原作の渡辺淳二の設定である
冤罪を受けた弁護士の設定を
安藤沙耶香の父という設定に改変し
要素を集約。
安藤沙耶香は小説だと
元不倫されていた35歳という
女性として大事な時期を失った女性から
アラサーの女性へと浄化され
ヒロイン力が抜群になっている。
テレビドラマ版では
一部の話数を『リング』の
中田秀夫監督が担当していたが
今作では実力の高い若手映画監督の
藤井道人監督が務めている。
今回は何か映画でも見たいな
近隣で何かやってないかな?
と調べていたら
日本の映画情報サービスサイト
Filmarksにて2025年1月13日現在
17000人以上が鑑賞し
5点満点中4.1点という超好評の
本作『正体』を連休を利用し
ばっちりな時間に
上映していたので鑑賞することにした。
もちろん原作小説も
WOWOWOドラマ版も知らなく
予告編の情報ぐらいしかなく
てか予告バレ甚だしいぐらいしか
思っていなかったわけです。
感想:邦画らしい湿っぽいドラマではあるが面白かった
惨殺された死体や冒頭の
自傷シーンなどグロい表現も
あるが全体的には
逃亡者の足取りを追う刑事と
逃亡者の目的を観客側に考えさせる
ミステリーなのだが
逃亡者が交流することとなる人との
シークエンスで明かされていく
逃亡者が無罪なんじゃね?感や
18歳で社会に出る前に
挙句に両親もいなく施設育ちで
自分より年下の同じ境遇の人の
面倒を見ていたという
人生全然生きてないし
もしかしたら背中に大火傷などが
あったりと壮絶な虐待とか
あったかもしれないバックボーン
※明かされません。
などを考慮すると
幸薄過ぎて
逃亡者への同情が尋常ないわけで
原作ありきだが
原作から再構成され
設定改変されているので
邦画らしいお涙頂戴ものに
なってしまっていると思えるし
前半から警察の腐敗も描かれ
映画として主人公に
同情要素しかないし
どんどん悲劇的なピースが
満たされていく中の
逃亡者こと鏑木の
逃亡から始まる奇跡の物語に
やはり涙を流してしまった。
むしろ洋画だったら
警察の冤罪を推し進めたという
展開については
映画の後半に明かされて
観客側にショックを与える描写を
することになって
逃亡者が一体何を考えているのか?
というアプローチで進めそうだが
今作は徹頭徹尾邦画的なアプローチで
可哀想な人が頑張って生きて
奇跡を起こすという
ミステリー要素を含めながら
紡ぐ
人間讃歌とも思えた。
ここが創作:奇跡とも言える展開
逃亡して大阪に逃げ延びたわけだが
そのシークエンス自体はまぁ普通だが
その後の展開では
まさかのライターに転向。
挙句に冤罪になり心を痛めた
弁護士の美人な娘が
その取引先で
しかも拾ってくれて
肩入れしてくれるという
映画として機能性の高い
登場人物。
そこでの情報収集の結果、
遺族の妹との接点を見つけ
彼女の仕事先に潜り込み
自分の無罪を証明する為に
遺族がいる介護施設に
忍び込むという
凄まじい行動力。
終着点で親しくなった女性に
運悪くインスタで
身バレするが
逆にインスタライブで
生証言を試みる中
腐敗を進める警察の
突撃が生配信という
気運を味方につける
奇跡の連続。
再度の拘束後
親しくなった人たちが
署名活動や
弁護士も味方につけたことや
真犯人が別の事件を起こして
普通に捕まったりなどなど
担当だった刑事の心変わりも
あり最後には無罪になり
人生を取り戻すという
驚異的な展開。
あの時脱走を試みたからこそ
取り戻した人生。
彼の人生は21歳にして
ようやく始まるわけだが。。。。
やはり映画の終盤の
刑事への脱走した理由を
語る展開は大いに感動的で
現実の物価高と
賃金のバランスの乖離による
収入や生まれの格差社会の
中で人間不信が進む中での
もう一度人と人との
コミニケーションや
そこから生まれる救いに
人間の信頼や喜びの
可能性を紡ぐ物語として
創作ではあるものの
良かったなぁと思う。
また設定的に
元陸上部だから
足が早く逃走に向いてる
という要素は許せるが
東京パートの逃走は
川からの逃亡なので
やや無理あるだろう。
意外と身分詐称しても
仕事自体はできる
世の中なんだろうなぁってのは
なんか納得いってしまった。
ここがやばい:主人公の能力の高さ
と今作のどうしようもなく
やばいところといえば
主人公の能力と運の高さ。
冒頭の自傷もわざわざ
自分の喉を切り裂いたと
思われるが
うまく致命傷を避けて
挙句に救急車にまで
載せられることを
想定した技術。
さらにはどう見なりを変えれば
良いかという判断能力。
六法全書を脳内に叩き込む
記憶力。
そして追跡を余裕で振り切れる
足腰などの身体能力。
更にはWEBニュースの編集を
あっと驚かせる文才。
その圧倒的な早さと
正義への熱意。
更には美人な女性の胃袋を掴む
驚異的な料理能力と味覚。
屈折の少ない精神の歪みの少なさ。
キリストか何かなのかな???
自分の無罪を主張するための
方法の策定と
刑事が見つけることが
できなかった遺族への
道程の調査能力。
介護施設での別人格とも
思える達観したような凄み。
奇跡的な出会い以上に
それを掴む主人公の
驚異的な能力が
後から考えるとやばい。
映画のラストのまとめ方や
主人公の苦難の連続や
劇中の菩薩感など
宗教的な信仰感や殉教を
作風に織り込んでいるの
ではないかなぁと思う。
どこかヨブ記や聖書のような
教訓じみているとこは強い。
ここが絶妙:社会派の社会批判盛り込み
映画は多数の悲劇を描いており
その中では
- 建設業の孫請けでの
労働基準法が準拠されていない問題。
無論素性の知らない人が
働ける孫請け側にも問題はあるが
彼らの人権が守られていない点。
- 痴漢問題の冤罪。
無罪の立証のできない点。
- わずかだがYahoo!のコメント欄を
模した匿名を利用したSNSリンチ描写に心を痛める展開も。
悪質な記者なども登場したり
- 更には警察の腐敗。
冤罪事件も直近でも
会社との戦いなど
あったよなぁと。
美容師になりたくて
高校卒業後上京して
1年で帰ってきた人の話については
虚無だったので何も感じなかった。
でも自分も専門学校に通ってて
入学後半年で
半分の人が不登校になってたのは
確かに記憶あるわ。
遺族の妹のマスコミの追跡が嫌で
仕事を転々とするって話も
この部分に該当するのかな?
そういった
現実にあるだろう社会の課題を
エンタメ?というか
この不思議な物語に盛り込むことに
成功しているのは見事だったなぁと。
ここが良い:皆んな演技うまい
邦画ってティーン向けの映画か
時代劇もしくはテレビドラマの映画化
ぐらいしかイメージわかないけども
最近は邦画界隈は若手監督が育って
きているのか?
質の高い映画も増えてきて
演技についても
なんか皆んな美味かったし
凄みがあったなぁと思った。
横浜流星さんが
魚肉工場に潜入する際の
接着剤で顔変えるの
なかなかの妙案だったと思う。
また山田孝之は
元気かポーカーフェイスかの
二択が多い印象で
今回ポーカーフェイスだったんだが
でも額に汗めっちゃかくという
新設定が盛り込まれて
感情ダダ漏れなの
めちゃくちゃ良かったです。
でも吉岡里帆の
急にイケメンを引き取って
ペット化しながらも
性欲一切なくて
女神のごとく
彼を慈愛するの
現実感なくて逆に怖かった。
アラサーなんだし襲っても
全然OKだったなぁと思うんです。
うなされてる彼を介抱して
そのまま乱れても良かったが
それがないから
逆に神々しい宗教観を感じる
やはり変な映画だったのかもしれない。
ここがダメ:興醒めするスローモーション描写
終盤びっくりしたのが
警察の襲撃のシーンでの
唐突なスローモーション!
凄まじくダサかった
アクション映画での採用とか
なら全然OKなんですが
ドラマ映画の対して見応えのない
アクションシーンに強引に
盛り込まれる不釣り合いな描写。
これまで湿っぽいドラマが
延々と続いていたのに
めちゃめちゃ強引に盛り込まれて
一気に興醒めしました。
本当に広角の映像とか
色々あったし
長野の謎の凍った池っぽい
映像とかも綺麗で良かったし
映画感あってすっごく
良かったのに
なんであそこにスローモーション?
超すごいアクションとかでもないし
CG合成されて
ぐりぐり動く映像でもなく。
流石にびっくりしました。
あとデカ過ぎる音楽も同様に
ダサ過ぎるので
もうちょっと映画のまとめ
多分監督ってより
制作のセンス?なのか?
老若男女楽しめるように
ダサい感じに落とし込んだのでは?
と思ったがノーセンキューでした。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 7.6/10
・映像のアプローチ 7.4/10
・映画の美術面 7/10
・キャラクターの魅力 8.6/10
・音楽 6.8/10
・上映時間と個人的趣味 7.35/10
75点
そこそこ面白かったですが
思い返すと変な映画だっとかも
と思うところもあるわけです。
人間の信じることができないという
現代の罪に対する
殉教者の体現?
そういうメッセージ性の
ある映画なのかな?
パンフレット読んでないので
よくわかりません。
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