架空の難民ユダヤ人建築家を通して描くアメリカのクソさ
★この記事をまとめるとこんな感じ★
はじめに:ご訪問ありがとうございます
製作
2024年アメリカ・ハンガリー・イギリス映画
3時間に及ぶ謎の体験
キャスト
ネタバレ あらすじ
2025年2月24日劇場鑑賞
2025年13本目
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2025年ゴールデングローブ賞受賞作品
アカデミー賞の前哨戦
ハリウッド外国人映画記者協会が主催する
ゴールデングローブ賞にて
2025年の
作品賞(ドラマ部門)
主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)
監督賞を受賞。
また本線とも言える
アカデミー賞では
撮影賞、作曲賞、主演男優賞を受賞した
『ブルータリスト』を鑑賞しました。
概要:長い映画
上映時間は3時間50分という
予告編まで合わせたら4時間越えの
超大作。
しかし1時間40分後に
15分の休憩が入り
その後1時間40分の上映がある作品で
体感的にはそんなに見づらい映画ではない
15分の休憩でトイレ行ったり
入場者プレゼント読んだりと
頭を切り替えた状態で
後編へと進めるわけです。
映画は
プロローグ、第一部、
休憩、第二部、エピローグ
という構成の作品。アメリカへの到着、
大富豪との出会い、
大富豪の下で建築と失敗。
そして晩年。
という流れ。
架空のユダヤ系ハンガリー人
建築家がアメリカに移民してきたけども
めっちゃ嫌がらせされながら
再び壮大な
自分の思想強めの建物を
建築するけどもあんまりうまくいかない
という壮大なようで
スケールが意外と小さい作品。
作曲賞を受賞した作品の中では1番
予算が少なく
作品賞ノミネート作では2番目に低い。
昨年の作品賞の
『オッペンハイマー』の
10分の1の予算で生み出された
ハリボテの低予算映画で驚愕する
難解:予備知識が必要な映画かと
正直前情報なしで鑑賞した。
タイトルの『ブルータリスト』
の意味もわからないまま鑑賞した。

全然絡んでいるわけでもなく
なんでブルータリストってタイトルなんだ?
ブルータできってなんかの表なのかな?
とか思ったが
ブルータリズムという建築用語から
来ていたと映画見終わって知る。
打放しコンクリートやガラス等の素材をそのまま使い、粗野な印象の建物のこと
英語ではそのままブルータリストという名称。

日本だと上野公園周辺の建物が該当するかも。

コンクリート打ちっ放し系の建物を示す
無骨でありのままの姿を形容する言葉か?
本作エイドリアン・ブロディ演じる
ラースロの強い生き様とリンクしたとも
言えるような言えないような。
彼のこだわりの建物を
アメリカにて作るわけだが
出来あがったものの解説という
入場者プレゼントを見ると
その真意は復讐そのもの。
ドイツの強制収容所から出てきて
アメリカにきた彼が作り出しのは
この地が自分たち移民にとっての
搾取されるだけの強制収容所っていう
謎設定があってきつい。
と前情報ありきで進む作品の意図以上に
終盤の唐突なユダヤ人による
建国の精神、シオニズムの思想。
移民1世として逃れてきた彼らは
アメリカを依代にすることはせず
ユダヤ人の真の心の安寧のために
イスラエルに行くという唐突な展開。
映画終盤から10年以上の時が経ち
完成する劇中内で作った建物。
そして終盤のエピローグでの
唐突な建築ビエンナーレ。
映画内では作っていなかった謎の
画期的なトートの建築の紹介と
劇中内で全く喋らず
唐突に妊娠して唐突に
イスラエル万歳し出した女の
演説など
4時間近い上映時間で
雑に描かれる作品の真意

さらにはあたかも
存在したかのような
人物の伝記映画だが
それも存在していないという
なんだったんだろうという
気持ちでいっぱいの映画。
逆に前半は丁寧で
音楽もリフレインも多くて
移民1世として紆余曲折ありながらも
アメリカンドリームに近づく
心地よさなどがあって
雰囲気も良くて面白かったが
終盤の不親切さにはちょっと
辟易するのでした。
それでいて心地いい
広角のインサートの景色の映像の
ぼんやりとした時間の共有。
これはこれで映像が綺麗でいいのだが
もっと物語の細部を
描いたっていいじゃないか??
という。。。
予備知識もそしてわずかな情報で明瞭にする想像力も必要な映画だなぁ
おそらくモデルの建築家もいるのだろうけど

どこにも言及ないんだよね。
シオニズム映画ではあるが
現状の世界情勢を見ると
搾取された彼らが搾取する側に回っている
のを見るのと共感もなく
人間の業というのを感じさせる。
ここがエグい:アメリカを否定
アメリカに移民したら幸せになれた。
1910年代に移民した
ヴィトー・コルレオーネはそこから
ニューヨークを取りまとめる
マフィアの1人になった。
しかしそれから20年以上の月日が流れ
1947年にアメリカにやってきた
ユダヤ人はアメリカのルールに従うしか
なかったのである。
アメリカ人から異質とみなされ
先に移民していたいとこは
アメリカ人になりきっていた。
それでも自分の流儀を曲げようとしない
トートは身も心もやつれ
労働も言語も宗教も思想も全てを奪われるが
才能だけは奪わせない。
しかしそこに金を注ぐアメリカ人との
共存と対立。
いつしか映画は1人の男の立身出世ではなく
アメリカという国の飲まれながらも
主張を貫く男とそれさえも屈服させたい
温厚な資本主義の狂ったせめぎ合いへと
変貌していく。
その苦しい物語は中盤から顕著になる。
移民してきた彼の妻。
もとはイギリス人ながらユダヤ教に改宗。
いつしかゴリゴリの思想家になりながらも
自分たちが搾取されていることを強く実感し
最終的には彼女が立ち向かうことになる。

作風としてはアカデミー賞作品賞の
佇まいこそあるのだが
やはり終盤のシオニズムの部分の
捉え方がとても難しく賛否両論が
あったのかなぁと。
特に政権がトランプに変わったことも
大きいのかもしれない。
弱い立場の人の権利を謳った
多様性の時代を終焉させ
もう一度与える側でなく
搾取する側になろうという国の方向性に
より除外されたと見なしても
いいのではないかと思う。
しかし作品としては
主張は暗喩しつつ
約4時間なのに
見る側に汲み取らせる不親切な設計が
まさにハリボテとも思えるのだ。
ここがすごい:唐突なキメセク
いやまぁびっくりしました。
おっぱいぽろんだし
なぜか顔に布変える
ソフトSMっぽい感じ。
めちゃめちゃエロかったです
めっちゃ興奮しました。
ただ顛末がやばいし
そこからの話飛んでの
怒涛の告発展開に
空いた口が塞がらない
ここが謎:ハリソンのちんこは大丈夫なのか?
と後半のイタリア展開での
ハリソンのラースロへの
強姦展開。
謎すぎるけつ穴展開。
ハリソンさんって
実はそういう趣味だったのか?
一応権力が才能をねじ伏せる
卑劣な行為のメタファとも
言えるのだけども
本当にあの描写は
必要だったのか?
ガイ・ピアースの
絶妙なクソ野郎感が
終始最高だったけども
流石に唐突にけつ穴侵して
ちんこうんこまみれじゃないか?
直前の映像美からの
急転直下の奇想天外な展開に
だんだんとついてけなくなった。
それは上記のキメセク
さらにその前の
シオニズム展開など
第一部では比較的長い期間を
長ったらしく描き
アメリカでの成功を丁寧に
描いていたが
アメリカでの搾取を
より長い期間をぶつ切りに
描き続けたりして
出来を悪くしている。
最終盤に急にいなくなった
ハリソンは見つかったのか?
そこも曖昧なまま映画は終わり
モヤモヤ感は凄まじい。
あとから沁みる:音楽
アカデミー賞作曲賞を受賞。
冒頭から印象的なスコアで
逆さまの自由の女神など
印象的にどどんと幕開けさせる。
その旋律は全編で引用され
優雅な時を演出することもあれば
映画のインターミッション直前に
工業の発展とリンクし未来への
展望を感じさせ
後編への期待感を醸成させる
軽やかな旋律を醸す。
しかし全編に
悪いことが起こるかもしれない
不安感を煽る不協和音も
鳴り響いており
映画をホラー映画と
まとめるような雰囲気もある。
印象的なスコアは常時
鳴っているわけでなく
盛り上がりポイントで
鳴らしてるのも印象的。
エピローグでは
時代が1970年代に進み
ダンスミュージックを取り入れ
ブルータリズム建築が
SF的な佇まいとリンクしてる
のも面白かった。
こだわりが強い:70mmフィルムでの撮影
本作は一部のシーンが
ビスタビジョンなる
フィルム撮影を行なっている。
フィルムは通常35mmだけど
わざわざフィルムを横向きに
回るようにして75mmの
拡張サイズで撮影している。
またそれに対応できるのが
ハンガリーだったようで
ハンガリーでの撮影が
多い作品になったようです。
しかし劇中では
その凄さがあんまり
伝わってこなかったです。
イタリアでのショットは
ダイナミックで
息を呑むほど素敵でした。
ただ序盤などは
フィルムっぽいボケた感じが
そもそもちょっと苦手なので
そこまですごいと思えず。
そもそも見た劇場がよくなかったのか?
IMAXで見れば良かったのかも
って思うとこもある。
ただアカデミー賞撮影賞獲った映画
として展開こそ好きになれないが
音楽も素敵なのでUHD発売の暁には
家でもう一度浴びたいなぁって思う。
hisSCORE
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 7/10
・映像のアプローチ 8/10
・映画の美術面 7.7/10
・キャラクターの魅力 6/10
・音楽 8.8/10
・上映時間と個人的趣味 6.7/10
72点
ソフト買うかめっちゃ悩むぅ
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