○【映画感想】マジカル・ガール【66点】○

2014年スペイン映画作品
インスパイアード・バイ・まどかマギカ
日本でも話題になったスペイン産の『魔法少女まどかマギカ』と思える魔法少女を映画のギミックに盛り込んだサスペンミステリー映画。
白血病に苦しむ12歳の少女は日本のテレビアニメ魔法少女ユキコが大好き。
彼女の夢は、ユキコのコスチュームを着ること。
余命1年の彼女のために、父親はその夢を叶えようとするのだが、父親は職を失ったばかりで、金がなかったのだが、出会った金持ちと思しき人妻と肉体関係を得たことをきっかけに彼女を脅迫し、お金を得ようと企む。
だがその女がお金を手に入れるべく行ったことは、一般の人がすることはできないおぞましいことだった。
映画はさらに、その女と過去に何かがあった男が登場し、思いもよらぬ悲劇へと突き進む。
もっと不条理で魔法少女をネタにしたデビッド・リンチの映画のような異常な世界を期待したが、魔法少女をスパイスにした程度で、男と女が出会い、その女が訳ありで、やばい男とも繋がっていてという、マジカルな精神を持った女を取り巻く悲劇的なサスペンス映画でした。
全体的に敢えて説明を省くスタンスの作品で、行間は観客が勝手に呼んで紡いでくれ！系。
その余地が心地良いのかもしれないが、自分の鑑賞の姿勢に間違いがあったようで、全然楽しめず。
そういう地味なドラマをこぎれいに撮って、説明を省いた点は嫌いじゃないが、正直、もっと刺激的にあのおぞましい行いというトカゲの部屋でのことが怖いもの見たさで見たかったし、それがない分、余地はあるが、面白みを感じられず。
また終盤に出てくる男の行いも短絡的で、悲劇待った無しもなんだかな。
もっとぶっ飛んだ面白い映画を期待していたので、ちょっと残念だった。
得点
・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 6.8/10
・映像のアプローチ 7/10
・映画の美術面 7.5/10
・キャラクターの魅力 7/10
・音楽 7.5/10
・上映時間と個人的趣味 5.5/10
66点

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