◯【Netflix映画:71点】マッドバウンド 哀しき友情【解説 考察 :見たことない描写に感動】◯

マッドバウンド 哀しき友情

製作

2017年アメリカ映画

アメリカの分断
アメリカの闇

出演

キャリー・マリガン
・わたしを離さないで
17歳の肖像
・SHAME -シェイム-
・未来を花束にして
ジェイソン・クラーク
ゼロ・ダーク・サーティ
・エベレスト 3D
ターミネーター:新起動/ジェニシス
ギャレット・ヘドランド
トロン: レガシー
・オン・ザ・ロード
・フォー・ブラザーズ/狼たちの誓い
ジョナサン・バンクス
ブレイキング・バッド
・ベター・コール・ソウル
ジェイソン・ミッチェル
ストレイト・アウタ・コンプトン
・デトロイト
・キングコング: 髑髏島の巨神

あらすじ

アメリカの南部のミシシッピ州を舞台にした物語。
ヘンリー(ジェイソン・クラーク)とジェイミー(ギャレット・ヘドランド)は兄弟で一緒に暮らしていた。
彼らの父親(ジョナサン・バンクス)が亡くなったので、
敷地内に埋葬しようとしている。
疲れ果てた彼らは近所に住む雇用している黒人一家の長
ハブに協力を依頼するが、ハブはとても不快な表情をして
彼らを見つめ続ける。

話は戻り1939年。

ヘンリーは彼の上司の家の夕飯に招待される。
ヘンリーはそこで上司の妹で家事手伝いのローラ(キャリー・マリガン)と出会う。
ローラはヘンリーに好意がなかったが、
ヘンリーから求婚を受け日常から抜け出すために結婚する。

ヘンリーは兼ねてから財を成すために、
何かしたく、この度ミシシッピー州のマリエッタで家と土地を購入し農業を営む。
ローラと2人の娘とヘンリーの父とジェイミーと越してくる。
その近隣で先祖代々小作農を行なっている有色人種のジャクソン一家。
ヘンリーの父は人種差別主義者でヘンリーもその影響でジャクソン一家を見下していた。

そして1941年から1944年ごろ。
ジェイミーは出兵。
ジャクソン家の長男のロンゼルも出兵することになる。

ジェイミーは空軍に入り爆撃機のパイロットへ
ロンゼルは陸軍で戦車の登場してドイツへ侵攻した。

ジャクソン家の長であるハブは、ある日足を骨折してしまう。
その前にロバを失くしていたいた彼は農業に支障がでる。
ヘンリーは哀れに思いロバを貸す代わりにハブに報酬を要求。
小作農としてプライドを持っていたハブだったが生活のためにその要求を飲む。

ある日ローラの娘2人は咳で体調を崩すが、
ハブの妻のフローレンスの協力で難を逃れる。
それ以降フローレンスにヘンリー家にメイドの依頼をし、
ハブの怪我を理由に生活費を補う為に従事するが、
ハブの怪我を治す為にローラが黙ってヘンリーのお金を渡した為、
関係は悪化した為、解雇される。

ヨーロッパで戦争に参加したジェイミーはパイロットとして戦うが、
多くの仲間を失う。
ロンゼルも多くの仲間を失うが、
ドイツのナチスの本拠地まで進軍。
ロンゼルはアメリカでは人種差別の日々に苦しんでいたが、
ヨーロッパでは人種の差別がないことに喜びを感じていた。

そして戦争はナチスドイツの降伏により終戦。
ジェイミーは生き延びたが、怪我の影響で終盤は病院にいた。
またPTSDを患ったジェイミーは酒に溺れる。
ロンゼルはドイツにて白人の恋人と結ばれていたが、
終戦のため、アメリカへ帰還することになる。

故郷に帰還した2人はそれぞれ英雄として扱われるが、
ジェイミーはPTSDによりアルコール中毒。
ロンゼルは再び南部の人種差別を受ける。

そんな中2人はマリエッタで出会う。
ジェイミーはロンゼルが戦争帰りだと見抜き、
ロンゼルと日夜語り合い心の隙間を埋めるのだった。

2019年7月29日自宅Netflix鑑賞 2019年61本目



イントロダクション

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ブログの人気記事分析としてNetflixオリジナル映画の記事を増やしていきたいなぁと思い、
少しずつNetflixオリジナル映画を鑑賞して記事追加していこうと思います。
そんなわけで『マッドバウンド』を鑑賞。
まぁNetflixオリジナルというよりはNetflix独占配給作品。
2017年のサンダンス映画祭でも上映。
そして賞レースに数多くノミネートされ、
2018年1月のゴールデングローブ賞で
ハブの妻のフローレンスを演じたメアリー・J・ブライジーが助演女優賞でノミネート。
同様に彼女の楽曲がオリジナルソング賞でノミネート。
また2017年の映画レースの最後の大御所2018年のアカデミー賞にも
助演女優賞、脚色賞、オリジナルソング賞、撮影賞でノミネートし、
結果的には無冠だったが、2017年を代表する作品の一つになった。
しかし日本ではNetflixのみでの公開となった。

監督は黒人の女性監督のディー・リース。
過去にもサンダンス映画祭で好評されている。
スパイク・リーのから指導を受けた経歴があるよう。

出演陣はキャリー・マリガンが1番有名だけど、
歌手のメアリー・J・ブライジーが楽曲提供も行いながら農業と境遇に翻弄される落ち着いた
母親を好演。
それ以外にも演技派のそこそこ有名な俳優たちが揃ってるわけ。

2008年に白人女性のヒラリー・ジョーダンさんが書いた小説を映画化した本作。

叙情映画

1939年から1946年のアメリカ南部を舞台にした映画。
主人公がいて彼がどうなるとかそういう映画ではなくて、
それぞれのキャラクターの視点でモノローグがあり、
1939年から1946年の時間軸が進むのは変わらないが、
シナリオの出来事は違うキャラクターを通して描かれるので、
かなり小説そのままのシナリオ。

オムニバス調の群像劇風な小説そのまま映画化映画

いろんな視点でのこの時代のアメリカの生きづらさやたくましさが描かれているが、
境遇の違うキャラクター視点での描写が短いシーンを構成するので、
かなり抽象的でミュージックビデオ風な印象的な作風に仕上がっている。
映画的に魅力的な構図があるかというよりは、
映像としての端的な魅力を一瞬の力で美麗に仕上げたショットなど、
話こそは大してすごい重い話だーとか面白いとかはなくて、
それぞれの視点でのアメリカ南部は生きづらい。
この時代のアメリカは辛い、開拓の精神が必要だ!
ってな感じ。

ローラの視点での女性軽視感や
ハフ側の黒人のプライドとそれを守りたかったが不運により、
それを捨てる彼の境遇の辛さと同時に、
アメリカ南部と1940年代という時代に潜むアメリカの差別意識が、
色濃く描かれる。

そういうことが連なり、
主役と思える家長のジェイソン・クラークが最序盤ではストーリーの進行役なのかと思いきや、
ただの脇役にどんどんなっていき、
結局物語の発端を作っただけで、
それ以降は端役で物語がどうなったかさえ知らないという
異様な立ち位置になったのにはびっくりした。

映画的にどうかというとちょっと怪しいが、
印象的な映像が非常に美麗で見やすく、
途中の有色人種の教会シーンの応援歌風のゴスペルが力強いのもアクセントとなり
結構あっさり中盤まで行ける。

主題がわかりきってても後半でやっと描かれる

mudboundの直訳がまさかの「どろどろ」だったのには結構びっくりしたが、
邦題には哀しき友情とついている。
つまり誰かしらの友情物語で、白人と黒人が出てくるなら、
そりゃあ肌の色の違う2人が友情を育むが悲劇に遭遇するというのは、
映画好きなら邦題を見ただけでわかる。

それでもね。
その展開がね。
1時間10分ぐらい描かれてやっと描かれるのよ。
知ってたよその件、というかこの原作も結構な時代小説としてありきたりなのでは?
と思うけども、むしろ倫理的にこの内容を批判しづらい善行映画なのよ。

やっと、やっと描かれるわけ、
まぁ思っていたよりも悪い状態でね。

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ネタバレ:衝撃のKKK描写

『ブラック・クランズマン』でちょっと笑えるなぁとか思っていたKKKことクー・クラックス・クライン。
白人至上主義の過激派差別者。
終盤衝撃のその描写が描かれるが、
このおぞましさがマジで怖い。
一般人が普通に黒人をリンチし出して、
移送後に衝撃の白装束での再リンチと会合。
いや、これはマジで怖いし、ただの犯罪組織。
しかも白人にも容赦のない暴行を加えた挙句、
とても恐ろしい制裁描写。
今まではちょっと洒落乙な重い社会派の映画だなって思ってたから、
この描写で一気にスリラー的に見応えのある衝撃の映画に自分の中の評価ががらっと変わった。

むしろ監督はこの描写をしたくて映画化したのかな?と思うぐらい
急激なトーンの変更とおぞましさ。
今まで見たことなくてすっごく衝撃あった。

ここにたどり着く為に鑑賞を勧めたい。
一気に評価上がりましたわ。

フラッシュバックは必要だったのか?

やたら不仲な黒人一家と白人一家という冒頭の描写からの
フラッシュバック。
最終盤まで戻らないわけですが、
そのフラッシュバックは必要だったのか?
物語は的確に脚本家されたのだろうか?
脚色賞にノミネートしたが、
ポエトリーな作風と美麗な映像や力強さはケミストリーがあったが、
原作があまり面白くなかっただけかもしれないが、それはわからない。

hisSCORE

・脚本のユニークさ濃さとテーマなど 6.8/10
・映像のアプローチ 8/10
・映画の美術面 7/10
・キャラクターの魅力 5/10
・音楽 7/10
・上映時間と個人的趣味 7.5/10

71点

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